1.物語の概要を説明しましょう
昔々のこと、ある大きくてとても平和な国がありました。
その国はヴァンパイアが皇帝となって納める、ヴィルギナール帝国といいました。
その13代目のヴァンパイア皇帝になられたのがラミナス様です。
ヴァンパイアであるが故に、それはそれは大層な美貌の持ち主であらせられ、市井では吟遊詩人が詩にするほどでありました。
しかし、大層な美貌であるために、問題も後をたちませんでした。
さて、この物語の主人公は、カルノリア家の5人兄弟の4番目の女の子です。
上の3人の兄たちと下の弟も漏れることなく美形に産まれたのですが、なぜだか彼女は美形と呼ぶには物足りない、世間一般の人並みの顔立ちでこの世に生を受けました。
兄たちも弟も二人の両親も、誰もが認める美形家族であるのに、なぜ自分だけ違うのか……。
彼女は人知れず悩みました。
そして彼女はその誰にぶつけることも出来ない悩みを、勉強や仕事に向けるようになるのです。
御年15歳で領主の元へ侍女として働きに出るようになり、それも早2年が経とうとしているところから物語は始まります。
さてさて、美形家族に囲まれて生きる彼女は、どうなっていくのでしょう?
いろいろ中途半端ですが、新連載を始めさせていただきました。
この物語は甘いくあまーく育てていきたいと思います。
一人でも多くの方に楽しんでいただけますように。
お読みいただき、ありがとうございました。