番外編:観測者の記録 ー"記す者たち"ー
その存在は、歴史の記録には残されない。
だが、世界の裏側では常に“すべてを見てきた者たち”がいる。
彼らは、自らを《観測者(The Observers)》と呼ぶ。
神々によって設計された「ステータス・システム」――世界を管理する見えない枠組み――その運用と記録を任された、完全中立の機関。
目的はただひとつ。
「世界の構造が崩壊しないよう、干渉せずに観測し、記録し続けること」
しかし、真の姿を知る者はほとんどいない。
◼️組織構造
第一観測者:組織の最上位。神と直接対話できる唯一の存在。常に“非物質領域”に存在し、記録そのものと同化しているとされる。
外縁観測官(通称:フード):現実世界で観測任務に就く者たち。黒いフードと無表情が特徴。
記録翻訳官:古代語・禁術文書の読み解きと保存を担う学者たち。感情を排した無言の学舎で生きている。
封鎖者:危険な“観測外”存在が現れた際、処理を担当する影の部隊。
◼️《観測外》とは?
世界には、時折“ステータスが見えない者”が現れる。
神の観測システムに干渉されず、記録もされず、行動も予測できない――。
それが《観測外》であり、最大の脅威とされている。
特に、異世界から来た“転生者”の中に稀に存在するこのタイプは、世界の崩壊因子と分類されることすらある。
◼️観測者の掟
第一条:「我々は干渉しない」
第二条:「記録は絶対であり、記憶は誤差である」
第四条:「観測外を見つけた時、記録に戻すか、世界より排除せよ」