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2話異世界転生!?

ー「我はおおくにのぬし大神。我の声を聞くのじゃ。この時空に呼び起こせ!そして、子を渡そう。我の創造(そうぞう)を受けたもう」

おおくにのぬし大神?学校の授業で聞いた事あるような…。まぁ、いいや。僕はおじさんの呪文を安らかに聞き入った。


☆。.:*・゜


ー「うぎゃーーーーーーーー」


と響き渡る赤子の泣き声。どこからの声だろうか。僕の心の中が熱い。目も熱い。ぶわぁっと意識がはっきりし出した。そして、ギュッとしてたであろ目を開けると、泣き声が止んだ。

そして、気付いた。僕の泣き声だったんだ。

僕は転生したんだなと思った。

目の前には、艶やかな薄い桃色に輝いた髪に薄茶の目のぱっちりしたキレイな女の人がいた。僕を優しく抱いている。


「あなた、この子目を開けたわ!可愛らしいわ」

と軽やかに()き通った声で言う女の人。なんだか落ち着く。

「ロラに似て、すごく可愛い子だな~」

と爽やかな若そうな体格の良い男の人が(ほお)を緩めて微笑み、言った。僕の頭を何回も撫でる。服装はどこか洋風チックで、まるで本に出てくるような王子様な服装だ。この2人が僕のお母さんとお父さんになる人なんだろうな。…にしてもめっちゃ美男美女だな~。僕、大丈夫かな。


「名前は何にしましょう」

「そうだな。次期、俺の後を継いでもらう子だ。色んな人から見守られて、立派に健やかに育ってほしいからな。チーロにしよう!」

「チーロ、素敵ね~」

チーロ…僕の名前?。外国の名前みたいだ。次期継ぐって何をだろう。僕は外国に転生したのかな。


「オーウェン様ロラ様!今日はおめでたいですね!チーロ様ですか!」

と白色のおしゃれなトレーに2つの美味しそうな紅茶の入ったピンク色の素敵なティーカップを持って来ている、とても若そうな男の人がキラキラと目を輝かせ、満面な笑顔で()け寄ってきた。


「お!アンジェロ気をつけろよ」

と僕のお父さんがにこにこして言った。アンジェロと言われた人は執事か何かかな…。僕は考え込もうとしたら口に人差し指を入れてしまった。…意志がどうしても口から指を離せない。


アンジェロは言われたそばからおっととと足を絡ませた。トレーは運良く、机に乗せられ、ドテッとアンジェロだけが転げ落ちた。

キャッキャっと僕は笑った。すると、お母さんが

「オーウェン、笑ったわ!チーロが。楽しくしてくれたアンジェロのお(かげ)ね」

と微笑んで僕の頬に右手で(おお)って、親指で優しく撫でた。

「そうだな。アンジェロ!君はチーロを笑わせる天才かもしれないな」

と起き上がるアンジェロの肩をお父さんがポンポン叩く。アンジェロはアハハと軽快に笑い、手で後ろの頭を()きながら立ち上がった。


「チーロ様を笑わせれてとても光栄です~」

とアンジェロはまたも満面笑みでお父さんに言った。

そして、アンジェロは胸元(むなもと)ポケットに入れていたのか手に収まるくらいのノートを開けて羽付きペンも取り出して言った。


「では、祝福の恒例(こうれい)な式典はいつがいいでしょうか?」

「そうだな~。明日でいいぞ」

「明日!?明日でいいんですか!」

アンジェロは驚いた顔でお父さんを見る。

「明日は早すぎるのではないですか!チーロ様も大丈夫ですかね~」

とアワアワとするアンジェロ。

「チーロにも早めに慣れさせないとな!」

と腰に手をあてニヒッと笑うお父さん。うーん、慣れさせる?アンジェロの様子を見て僕は思った。お父さんは突発的な人なのかなって。式典ってきっと日本でも言う、お七夜って言う式典と同じかな~。


「ロラもいいだろ!明日でも」

「そうね。チーロに早めに慣れさせましょう」

「えぇ!ロラ様まで…。分かりました!至急明日までに他の王家様方をお呼びします!それと住民の方々にお披露目するのはいつに…」

「それも明日だ!明日一通りしよう!」

「分かりました!お任せ下さい!」

と最初に会った時の様子よりキリッと凛々しくお父さんを見て手をお腹の位置にしてお辞儀するアンジェロ。お父さんはニコッと微笑んで言った。

「さすが。アンジェロだな!ありがとう」


うわぁ、めっちゃカッコイイー!アンジェロとお父さんの深い素敵な所を見た気分になった。やっぱり、アンジェロは執事であるらしい。


お母さんもめっちゃ綺麗な人で、お父さんも若そうなカッコイイ人。それに執事のアンジェロもとてもカッコイイ人。

僕はとても心が舞い上がった。これからはどうなるんだろう。僕の姿は見ていないな。どんな姿なんだろうか。


これからどうなっていくんだろう。僕はワクワクする気持ちとドキドキする気持ちを抱いた。


アンジェロは準備が出来たと言わんばかりにシャキと身なりを整えて、この場から失礼しましたと言って、出て行った。


お父さんとお母さんはアンジェロの方を微笑んで出ていくを見ていた。


僕はまだ口から人差し指を離せずにいた。

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