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郷土研究サークル活動記録 裏

作者: 怠惰

あの後輩はしっかりっと調査をしているのだろうか?少々、いやはっきりと言うとサボり癖があるからな彼は。はぁ、私が頑張らないとな。


かくれんぼの独特なルール。その独特なルールを近場で探し、それを調査するために休日を利用してサークル唯一の後輩を連れて訪れたのだがさて誰に聞けばいいのか……。まぁ、手当たり次第に聞けばいいか。


「すみません。少し伺いたい事があるので」


「あの、かくれんぼについて調べているんですがお付き合いいただきたいのですが」


「怪しい者ではないのです。ただこの地域でのかくれんぼルールが独特なものでして、それについて……いやだからかくれんぼについてですね?」






あれからどれだけ経った?どれだけの人に質問して、無視された?まったくなんなのだ!ここの人達は協力的ではない。このままではまったく情報を得ることができないじゃないか。困ったな。それとも、調査している情報そのものが誤りなのか?


「なぁそこの君」


「私に話しかけていますか?」


「ああそうだよ。先ほどから色々な人にかくれんぼについて質問していたね」


「はい。私は郷土研究サークル活動でこの地域のかくれんぼに関する不思議なルールが気になったので調査をしに来たんです」


背後から優しそうなお爺さんが話しかけてきた。この口調から私の行動をずっと見ていたのか?暇な人だな。


「そうなのか。なら私が子供の頃に体験をした事を話そう。参考になればいいのだが」


「え、何かあったんですか?」


「ああ。私は昔怖い体験をしたよ。君のいうかくれんぼで、友達も失った……」


「お願いします! 詳しく教えてください」


それからお爺さんが話してくれた出来事は正直に言って、ありえないの一言が正常な者の思考だろう。そもそも、このお爺さんが話してくれた内容では私が事前に調べたルールが何個か検証できていない。不思議な話ではある、だが調査はまだ必要か……。


「どうかな? 役立てたかな?」


「はい。とても参考になりました。辛いお話をしていただき、ありがとうございました」


その場でお爺さんと別れ、おそらく調査をしてくれているであろう後輩のところへ向かった。






「収穫なしか。てか、全員何それって変な目で見てきたし。本当に不思議な言い伝えなんてあったのか? これで先輩も収穫なしだったら誰かの創作って可能性が大だな」


ふむ、ちゃんと調査していたのか。しかし、収穫なしなのは残念だ。


「いやいや。創作ではなく、本当に不思議な出来事があったそうだぞ」


「なぁん!」


「そんなに驚かなくてもいいではないか。というより、なぁんって驚き方は変だな」


「いきなり背後から声かけないでください!」


まったく、小心者め。もっと広い心を持ったらどうなんだか。


「それで? 俺は全滅で情報はなしでしたが、その先輩の言い方だと何か聞けたんですよね」


私はお爺さんから聞いた話を後輩に話した。後輩は怪しいやら、なんやらと疑ったりしていた。まぁ、疑うよなぁこんな奇妙な話。


「まぁとにかく、これがこの地域でのかくれんぼルールの不思議現象結果だ」


「なんとも信用度の低い結果で」


そんな事は私も思っているさ。しかししょうがない話だけではこれが限界。だから私は。


「では、検証しようか」


「何をするんですか?」


「もちろん、かくれんぼさ」


「先輩? 俺達は2人ですよ?」


「ああ」


「さっきの話的にアウトな数ですよ?」


「そうだな」


「何考えてんですかあんた!」


説明しないといけないか。面倒な。


「私自身、体験しないと本当かどうかもわからない事をまとめられないからな。正直、私も少し疑っているのだ。だからこその実験だ」


「いやいや、もし本当だったら死ぬんですよ!」


「死なない事を祈ろう」


悩んでるな。当たり前か、もし本当なら死ぬ可能性があるんだからな。嫌ならハッキリ嫌だと言えばいいのにな。


「先輩」


「どうした? 早くしないと帰れなくなるぞ」


「今日俺、この後バイトがあるんでかくれんぼ無理っす」


「……そうか。なら先に帰っていてくれ」


後輩が駅へ向かって行く。まったく、嘘をついてまで帰らなくても私は普通に断ってくれたら帰らせるというのに。まぁ、手伝いがいなくなったのは困ったな。


「ねぇ? お姉さん一緒に遊ぼう!」


子供の声?どこから……。視線を下に向けると5人の子供達が、いつのまにかいた。

そう、どこから現れたのかわからない子供達だ。どうやら向こうからやって来たらしいな。


「何をして遊ぶんだ?」


「えっとね、かくれんぼ!」


「わかった。やろうか」





後輩君、検証結果から教えよう。かくれんぼは化け物達が人間に紛れて、安全に食事をするためのものだ。


広い場所ではやってはいけない?

そんなのは狭い場所で効率良く食事をするためだ。

隠れる者はパートナーを作り隠れなければならない?

化け物が選択肢を与えるためだ。どちらが生き残る?って聞くためにね。

隠れる者はパートナーと同じ場所に隠れなければならない?

バラバラだと、化け物は全員を食べてしまうんだよ。馬鹿だろ?

探す者は必ず全員を探すまでやめてはいけない?

元の私達が生きている場所へ戻すために人数把握のためだったよ。


この地域でのかくれんぼルールが判明した。こうなると他の地域のかくれんぼによる謎もこんな感じではないのかな?って考えているよ。

調査がしたい。しかし、できない。何故なら私はもうすぐに化け物に食べられてしまうからだ。

後輩君。これで私の事を忘れてしまうだろう。寂しさを感じるよ。きっと、存在が消されてしまうというのもかくれんぼの由来なのかもしれないね。それじゃあ私が居なくても元気で居てくれたまえ。さようなら。

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