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帰路に着く。

お久しぶりの投稿です。

リアルが少し落ち着いたのでまたちょこちょこ執筆していけたらなとおもいます。

ただ久しぶりの執筆で文章もちょっとおかしかったりがあるのでまた後日改筆するかもしれませんがご容認を。


良ければ応援よろしくお願いします!

 


「さてさて、奴さんたちもお出ましだ」


「やはりまだ残ってござったのか」


「ふむ、これはなかなか難儀しそうだ」


「ほんとなんなのよもぉ…」



 とろとろと近付いてくる佐藤のトラックをしり目に、四人の視線の先には押し寄せるゾンビの群れが映っていた。

 建物を背に右方駐車場側、正面フェンスの先の丘の上、左方搬入口側、その全てからゾンビが押し寄せてきている状態だ。


「俺たちはトラックだからある程度のゾンビは平気そうだが、えっと…」


「あぁ、そういえば自己紹介もまだでござったな」


「ふむ、だが悠長に自己紹介ってわけもいくまいな。ここは簡潔にいこう。私は不動だ、そちらは鈴木君と山田君でよかったかな?」


「は、はい!」


「そうでござる」


「あ、あたしは姉崎っていいます!」


「姉崎君か、よろしく頼む。さて団体さんのご到着前に少し状況を詰めようか」



 自己紹介も簡潔に、大型バイクに跨る不動は群がるゾンビの群れを視界に収めつつ思案を巡らせる。



「ふむ…、運転に支障をきたさないためにはトラックには頑張っても三人が限度。私の方も単身ならまだしも女性である姉崎君を乗せるとなると流石に厳しいか…」 



 佐藤が運転してきているトラックは2tサイズで助席も狭く、どう頑張っても3人乗ればギチギチである。

 一方大型バイクのほうはゾンビとの間に壁などない、言うまでもなく危険である。

 二人乗りすれば重くなり重心もとりずらい、後ろに乗せているのが女性ともなれば気を使いながらとなり、よけい運転しずらくなるのも明白だ。



「そ、それじゃ俺が後ろに乗って援護します!!」



 不動の言を聞き、そこでいち早く状況を理解した鈴木が立候補する。



「!!?絶対!いや!こんなキモイやつらとあんな狭い車に乗るなんてゾンビより危険だわ!!!」



 そして鈴木の発言により自身の状況を速やかに判断した姉崎が拒否を申し出る。

 そんな二人に視線を一巡させた不動は姉崎の方に視線を固定し、優しく諭すように語りかけた。



「姉崎君、その発言はいただけない。彼らは身を挺して君を守ってくれていた。そんな彼らをとぼすような発言を私は容認したくはない。」



 真っ直ぐなその言葉に三人は三者三様の反応をしめす。

 言われたとうの姉崎は憤りを感じつつも自身に非があることを内心認めているのか、悔しそうにしつつも顔を伏せた。

 山田はうんうんとしたり顔で頷き、鈴木に至っては顔中から輝かんばかりの光を発してそうな満面の笑みを浮かべている。

 不動はぽんぽんっと姉崎の頭を撫でると鈴木へと視線を向ける。



「それじゃ鈴木君、それで頼む。姉崎君も、それでいいね?」


「は、はい!」


「うぅ…わかったわよ。」



 相変わらず満面の笑みで返事をする鈴木、姉崎の方も少し拗ねてる風ではあるが頭を撫でられて恥ずかしそうに顔を朱に染めていた。

 そこに見計らったように佐藤のトラックが到着し、皆が動き出す。

 我先にとトラックの助席に乗り込む姉崎、おずおずと山田も続く。

 鈴木もバイクに乗ろうと近付くと、不動からヘルメットを手渡される。

 黒地にファイヤパターンのゴーグル付きハーフヘルメット。アメリカンなバイクに似合いそうないかにもなヘルメットだ。



「私ので悪いがかぶっておきなさい、幾分かは安全だろう。それと、これを君に託す」



 そう言って次に渡されたのはなんと銃であった。

 バイクの後ろの鞄に固定されていたそれは日本でも使える猟銃、十分過ぎる殺傷能力を備えた実銃である。



「こ、これは実銃!?しかもものほんのライフル!!でもオリジナルに比べて──」


「使い方は──わかりそうだな。私の堪に間違いはなかったようだ」



 不動の言葉が聞こえているのかいないのか、鈴木は渡された銃を目をキラキラさせながら手慣れたようにいぢくりまわしている。



「それは今日から君の銃だ。鈴木君なら間違ったことには使わないと、信じているよ。」



 そういって銃弾が詰まったケース入りの革の肩掛け鞄も渡される。

 バイクの後ろに固定されていたやつの一つである。

 鈴木は鞄を肩にかけながらも、戸惑ったように不動へ問いかける。



「あ、あの!本当にいいんですか!?大切な身を守る術を、こんな見ず知らずの──」


「構わんよ、それに私にはまだこれがある」



 次の言葉を遮るように鈴木の頭にポンと左手を乗せ、万人を魅了出来そうな人好きのする笑顔を見せて、不動は右手に新たな銃を構えてみせた。



「やはり大型バイクにはこれだろう?」



 それは某映画でバイクを運転しながら片手でくるくる回して次弾装填するアクションで一躍有名になったレバーアクション式のショットガン、しかも映画と全く同じタイプのやつであった。



「そ、それはスピンコックで有名なあの!しかも日本で認可されていないピストルグリップタイプ──」


「おっと、野暮な事はいいっこなしだぞ鈴木君。ふふふっ、これは手に入れるのに苦労したんだ。」


「え、あ、はい!」



 最初のライフルは日本でもどうにか所持できる代物であった。

 だがピストルグリップタイプのショットガンは完全に違法である。

 何かしらの裏ルートから手に入れたのか、それともパーツを自作したのかわからないが、世に出せなくても、例え犯罪だったとしても所持してたいというマニア的な自己満で手に入れたものなのであろう。

 だがすでに違法だの犯罪だのはもうどうでもいい世の中であり、その構える姿があまりにも似合ってて格好良かったので鈴木はすぐに考えるのをやめた。

 本人が至極満足そうなのでオールオッケーである。



「さ、そろそろ時間だ。乗りたまへ鈴木君。」


「は、はい!」


「しっかりと摑まっていなさい。それと、無理のない程度に援護を頼む」


「はい!」



 トラックに合図を送り二人が跨るバイクが動き出す。

 それに合わせて追従するようにトラックも動き出した。

 向かうは搬入口側の比較的ゾンビが少ない方。

 その奥にある裏門から脱出する予定なのだろう。



「派手にいくぞ」


「はい!」



 右脇に銃を抱えた不動は、その手で起用にハンドルを操り、空いた左手で先程新しく口に咥えた煙草へとある物を近づける。

 もちろんダイナマイトだ。

 トラックより少し先行してスピードを出していたバイクを横滑りさせながら停止させ、その慣性をのせてダイナマイトを遠投する。

 見事ゾンビの集団の先陣の中へと消えてったそれは、数秒の後に轟音と共に当たりに肉片と粉塵をまき散らせた。



「これでお手製の爆竹は品切れだ、後は突っ切るのみ。覚悟はいいか鈴木君」


「完全に爆竹の範疇じゃ、あ、いや、はい、いつでもいけます!」


「はっはっは!細かいことは気にするな!いくぞ!」



 そう言って不動はハンドルをフルスロットル。

 空回りする後輪は勢いのまま車体を270度旋回させ、前方を向くと同時に前輪を少し浮かせる勢いで走り出した。

 だんだん晴れてきた粉塵からは人影がちらほらと窺える。



「邪魔な奴だけ間引くぞ、鈴木君」


「は、はい!」



 こうして波乱万丈なショッピングセンターでの買い物はようやく帰路へとつくのであった。 





 ──・・・一方で。



「ちょ、ちょっと!なんでこんな臭いのよ!?ほんと信じられない!!」


「一体この女性はだれであ──あ、いたっ、ちょ、叩かないでほしいであります!」


「し、仕方ないでござろう!?ごたごたして数日風呂に入れてないでござ──い、いたっ!」


「ほんと信じられない!不潔!この!近寄らないで!もっと端に寄りなさいよ!」


「う、運転できないであります!?」


「こ、これ以上はガラスを突き破るでござるよ!?」


「つか二人してなんなのよその語尾!変よ!キモイ!」

「り、りふじん!いたいたい!」


「いたっ──こ、これはこれでありでござる…ハァハァ」



 トラックはトラックで中々楽しそうにやっているのであった。


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