通勤
転職サイトに登録し、エージェントの方と面会。
数社を紹介され、就職先が決定しました。
就職先は交通網としては私鉄の本数は通勤・通学の時間を除いては一時間に一本。
通勤・通学の時間帯でも30分に一本であった。
勤務先の近隣の交通は自家用車が主であった。
陸は今まで営業職だった名残だろうか、車での通勤を選択した。
ただ、勤務地まで25kmぐらいで、概ね1時間で、混んでいると1時間15分ぐらいであった。
電車で行くとなると乗り換えが2回しなくてはいけなく、片道1時間30分。
車でも3つルートがあった。
1つ目が、山岳ルート:すれ違いがしにくい箇所があるがそれほど混まないルート
2つ目が、国道ルート:国道に出て、国道を進んでいくルートでよく混む
3つ目が、旧街道ルート:旧の街道は、国道ルートに沿っているので、事故が発生時でも違う道に逃げやすい
通勤当初は、山岳ルートを選択して通勤していた。しかし、通勤時間&ルートというのは概ね同じなので同じ車に遭遇する事が多かった。時間には余裕を持って出勤していたので、急いでいく必要はないので車間距離も取りながら運転をしていた。前の車に着いていくことでせずのマイペースな運転。
そんな時に4台ぐらい後ろの車がパッシングをよくしているな!って気づいた。
しかし、4台ぐらい後ろだから気にもしないで運転していた。
そしたら、数日後にも(同じ車であろう)車がパッシングしてきた。
今でいう、煽り運転だ。
陸は事故っても別に全然大丈夫って感じの強気であった。
その時、陸は「俺の運転が遅いという前に、お前がもっと早く出ていれば良いんだよ」って思っていた。
そういう事を思いながら、ルートの変更はすることなく通勤していた。
季節は冬のある日。
山岳ルートだけあって当然雪も積もれば、道も凍る。
雪道の長い下り坂で目にしたのが、脱輪して誰もいない車であった。
このルートは事故が起こった時とかに逃げ道がないと気づいた。
危険を冒してまでこのルートを選択する必要はないので
他のルートにすることに決めた。ただ、選択肢も多くない。
陸が選択したのは旧街道ルートであった。