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クリスマス企画

クリスマスプレゼント

寝ながら書いたので、誤字脱字や矛盾などが多数あるかと思いますが、ご了承ください。

「お願いです。もう少し待って下さい」


「毎度毎度、同じ事を言いやがって…。早くお金を返して貰わんと俺らも困るんすわ」


「はい、ですのでもう少しだけ、もう少しだけ待って下さい」


また、いつものように借金の取り立てにきやがった。

抵抗できない中年の女性を、がたいの良い男性が数人で囲んで怒鳴りつける。

そんな光景をただ見ることしが出来ない…。


「まぁクリスマスイブやから、今日はこの辺で許したろ。明日は、クリスマスで忙しいから取り立てに来うへんけど、安心すんなよ。絶対に年内には払えよ!」


「ありがとうございます!」


女性は何度も何度も頭を下げる。

それを見る度、拳を強く握り締めるがその先の行動には移さない。

いや、違う。移せないのだ。

その女性からの、手を出してはいけないというお願いであり、俺達、孤児院の院長からの約束であるからだ。


「ほな、年内には借金の返済よろしく頼んますわ」


リーダー格の男がそう言って帰ると、周りのヤツらも同じく帰っていた。


アイツらが見えなくなったの確認して、女性の元に駆け寄った。


「院長、大丈夫ですか?」


「大丈夫、大丈夫」


「別に院長が借金した訳ではないのですから、あんなヤツらほっときましょ」


「そうだけど、親の失態は娘である私が何とかしないとね。そんなことより、もうそろそろお昼でしょ? 昼ごはんにしようっか」


院長はそう笑顔で言うと、施設の方に行ってしまった。

あんな良い人がこんなにつらい思いをしないといけないとは、理不尽だ。

神様がいるのであれば、神様は私たちを助けて下さい。

いや、そもそも神様なんかいるのか?

いるハズないか…。

それなら、今日はクリスマスイブだからサンタさんにでも願ってみるか…プレゼントの代わりに助けてって…。

ふっん、サンタさんもいるハズないか。


「ほっほっほ。少年。その願い聞きうけた」


突然、後ろからヨボヨボの声が聞こえた。

振り返ると、杖を持った白髪のおじいちゃんがベンチに座っていた。

さっき俺は声に出してたか?

それならかなり恥ずかしい。

が、口を動かした記憶がない。

では、おじいちゃんの単なる独り言か?


「ほっほっほ。じゃあな、少年」


そう言うと、おじいちゃんはどこかへ歩いて行ってしまった。

おじいちゃんは、確実に俺に話しかけている。

では、俺は声に出してたのか?

いやいや、それはありえない。

では、俺の心の声が聞こえたのか?

もしかして、神様や仏様の類いの人だった…?

まさかな。






翌日


今日は曇り空だから、昨日より寒い。

冬だから、曇ってなくても寒いだろうけどな。


今日は孤児院で、クリスマスパーティーを盛大にやるらしい。

朝から、楽しいクリスマスパーティーになるように各自、自分の仕事をきちんとしながら、楽しんでいた。

今日の夜が楽しみだ。




パーティーの準備は案外時間が掛るもので、気がつけば日が沈んでいたい。


「それでは、クリスマスパーティーを始めましょ」


「「「やった~!」」」


「それでは、手を合わせて」


「「「いただきます!」」」


みんな、食べたい物を我が先と言わんばかりに取っていく。

俺も負けずと、ありあらゆるものを取った。

何と楽しい時間だろう。

こういう楽しい時間が、毎日続けば良いのに。



バーン!!


一発の銃声音が施設に鳴り響いた。

その瞬間、部屋の中は静まりかえった。


音の発生源へ振り向くと、昨日のヤツらが何かに怯えた顔で立っていた。


「お金はないって言っているくせに、こんなパーティーをするお金はあるんだな」


みんな状況が飲み込めず、誰も何も言わなかった。


「おい! 早く金目の物を持っていけ! さもないと、俺らの命に関わる」


コイツらは何を言ってる?

こんな所に金目の物があるハズがない。

あったら、院長がそれを売って借金返済に充てているハズだ。


「昨日は年内まで待ってくれるとおっしゃったではありませんか?」


院長が腰を低くして、リーダー格に近づいた。


「俺らにも事情があるねん。そこをどけ」


そう言うと、院長を蹴っ飛ばした。

院長は、壁に激突した。


「おい! 早くしろ!」


男は院長のことなど、目にもくれず部下に指示を出す。


遂に、我慢が切れた。

今までに溜まりに溜まった怒りと今回の件で、許せる気にはならなかった。

右拳を握り締めて、リーダー格の男の顔を殴った。


しかし、それでも怒りは収まらなかった。


もう一発殴ろうとした。

すると、リーダー格の男は俺を蹴りあげた。


その勢いで、数メートル先まで飛ばされた。

殺してやる。

そう思って男を見た。


しかし、その瞬間身の危険を感じた。

それもそのハズ。男の右手の拳銃の銃口は、俺に向けられていた。

どうすることも出来ず、ただその銃口を見た。


「死ね」


子供が軽々しく言うそれと、この男が言うそれでは大きな差があった。

俺の人生短かったな。

死の覚悟をした。


そして、一発の銃声が鳴り響いた。




少し時間が過ぎた。

しかし、俺の体のどこからも痛みを感じなかった。

どこを触っても、手には血がついてなかった。


ふと見上げると、長い白い髭と白い髪、白と赤の帽子と服。

誰もがイメージするサンタのような人が、大きな白い袋を盾にして俺をかばっていた。


「ほっほっほ。遅くなって悪いな、少年」


サンタのような人はそう言うと、大きな袋を抱えて、リーダー格の男に近づいた。


「おい、じじい! それ以上近づくと撃つぞ!」


「ほっほっほ。やってみな」


リーダー格の男は発砲した。

しかし、サンタのような人は持っていた大きな白い袋で弾丸を弾いた。


「はあ? ふざけんなよ!」


リーダー格の男は、銃を乱射してきた。

が、サンタのような人は全ての弾丸を大きな袋で弾いた。



そして、リーダー格の男に近付くと、大きな白い袋を、バッテイングセンターで打っているように大きく振った。

リーダー格の男は大きく飛ばされた。


その光景を見ていた男の部下たちが、サンタのような人に向けて一斉射撃を始めた。

しかし、その人は全く焦らず、冷静に全ての弾丸を撃った本人の手元に弾き返した。

部下たちは、弾き返された弾丸の衝撃で手を痛めてしまった。


「全員撤退だ! 次の場所に向かう!」


リーダー格の男はそう叫ぶと、腰でも痛めたのだろうか、四つん這いで逃げていった。

その後を、部下たちが追って逃げた。




サンタのような人は俺に近寄ってきた。


「ほっほっほ。少年、大丈夫かね?」


「あ、ありがとう。っていやいや、その前に聞きたいことがたくさんある。おじいちゃんは何者? どうして俺を助けてくた?」


「ほっほっほ。私を知らんか。私は世界中に名が知れ渡っている『サンタクロース』じゃよ。助けた理由は、少年がプレゼントの代わりに助けてってお願いしたからじゃ。ちゃんと、お願い…プレゼントを届けたぞ」


「はあ? ちょ、ちょっと、内容がファンタジー過ぎてついていかれん」


「ほっほっほ。まぁ少年。実はサンタさんはいて、そのサンタさんがプレゼントの代わりに助けてくれたと解釈するんじゃな」


「う…うん? よく分らないが、とにかく助けてくれてありがとう」


「ほっほっほ。これぐらい、お安い御用じゃよ」


「では、さらばじゃ!」


サンタさんはそういうと、突如出現したソリに乗って、雲の中に消えていった。



サンタさんがいなくなった後、粉雪が降り出した。

ファンタジーなことを言われた後に、ファンタジーな天気って…ふっん

さて、もう一度「ホワイト」クリスマスパーティーを楽しむとするか。


いかがだったでしょうか?

サンタさんは本当にいるのでしょうか?


作者はいると思いますよ……スウェーデンに

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