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うろな高校駄弁り部  作者: アッキ@瓶の蓋。
撮影対決5番勝負!の章
92/93

3月11日 3番勝負の結果発表!

 3月11日、天候晴れ。

「で、では、3番勝負の結果発表をさせていただきます」


 と、月刊うろNOWの担当記者、澤鐘日花里はそう答えた。

 今回の勝負内容について改めておさらいしておこう。あらかじめ田中映写と温泉津=ヒューズベルト=来夏の2人には、カノンコードを多く使った大神義愛のギターソングを聞いて貰って、それからイメージした物を写真に撮影して貰った。それを澤鐘日花里さんに判定して貰うのである。ちなみに澤鐘さんにはカノンコードを使った音楽をイメージした写真だと言いましたが、それ以上は言っていない。

 情報通の澤鐘さんの事だ。カノンコードと言うのがどう言ったコードで、そしてカノンコードを使った音楽が色々な種類があると言う事は知っているだろう。


 ちなみに義愛は自分のあの曲について、森の木陰をイメージしたと言っていた。その事もちゃんと澤鐘さんには言っているし、その事も考慮して貰っている。最も、僕には分からなかったんだけれども。水鏡は、謎の感性で休憩と言う事は理解していたから凄いと思う。


「では、2人ともどうぞお願いします」


 そんな感性を持っている水鏡が2人にそう言うと、2人が写真を出した。その2枚の写真を見て僕は「へぇ……」と心の中で感心していた。


 田中映写が撮影して来たのは、うろなの木の下で遊ぶ2人の少女の写真。そして来夏が撮影して来たのは、目を瞑って休んでいる春日先生の写真である。2人とも感受性が豊かのようで、作者である大神義愛が伝えたかった事をちゃんと理解しているみたいである。部分的にはあるけれども、それは凄いと、僕はそう思った。


「へぇ……。2人の少女から好意を向けられている田中映写さんと、趣味は洋画鑑賞の来夏さんのお二人とも、良い感性の持ち主ですね」


「「……!」」


 何故、この記者はこうも易々と相手の秘密を言う事が出来るのだろうか? まぁ、良いんだけれども。


「えっと、じゃあ、直感的に来夏さんの方が良かったかな? 勿論、映写さんの写真も良いんですけど……」


「じゃ、じゃあ、なんで……!」


 映写がそう聞き返すように言うと、澤鐘さんはこう答えた。


「来夏さんの写真には音楽を元に考えたと言う意思が感じられますが、あなたのだと撮影されている2人の方が可愛すぎます。この2人がその音楽を歌っているならまだしも、そうでないと聞いていますが」


「このTwo Person……。あなたにLoveの、2人なのでは?」


「手伝ってくれたのが仇になったか……」


 そう言う言い方、しない方が良いと思うけどね。けれども、今の所来夏が2勝で大手か。


(……なら、4番勝負で来夏の勝利が確実だろう。なにせ、4番勝負は圧倒的に映写の不利なのだから)


「はい。では、来夏の勝ちで3番勝負終了ですね。お疲れ様でした。

 さぁ、4番勝負に向かいましょう」


 ――――――その日、4番勝負が行われたが、結果は予想通り来夏が勝って、これで来夏の勝利が決まり、撮影5番勝負は終わりを迎えるのであった。

『月刊うろNOW』より、澤鐘日花里を登場させました。

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