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うろな高校駄弁り部  作者: アッキ@瓶の蓋。
霧島恵美の章
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11月12日 おかえり

 11月12日、天候晴れ。

 寒さが厳しいので、身体には注意が必要です。

 ☆11月11日は、霧島恵美が用事があったため、変更しておきます。

 僕には幼馴染が2人居るのだが、この度その幼馴染の1人である北風香苗が帰って来る。霧島恵美が迎えに行って、本日は僕の家で歓迎会を開く事になっている。僕の妹、弓枝が一生懸命に歓迎会の準備を行っている。



 北風香苗。彼女はとんでも無く、アグレッシブな奴だった。

 ―――――――気付いた時には僕と恵美を連れ出して、外に連れまわしていた。

 ある時は緑豊かな大地を駆け回らせ、ある時は川の中の水遊びに連れまわす。ある時はお買い物をするために裏道を駆け巡り、またある時は秘密基地を作るために材料集め。おおよそ、年上らしい行動をしていないように思えるが、これがまた時折見せる大人の対応と言うのがまた良い味を醸し出しているのである。



 子供の用に対応しつつも、大人としての魅力も時折発する。それが北風香苗だった。端的に表現するとすれば、恵美の逆だな。あいつの場合は大人びた魅力を出しつつ、時折年相応になると言う感じだし。



 昔はもっと子供っぽい奴だったのだが、いつからあんなエロエロな女性になってしまったのだろうか?



「えっと……これは、こんな感じで良いと思う?」



 と、日向蓮華は手に輪っかの髪飾りを持ちつつ、そう言っていた。日向蓮華さんはこのパーティーのために、手伝いを頼んで貰っているのである。今は部屋の飾りつけを頼んでいる。



「うん、良いと思うよ」



「そ、そう? じゃあ、このままやっておくね」



 そう言いつつ、部屋の飾りつけをする蓮華さん。うきうきとした様子で、部屋の飾りつけをしている彼女を見ると、最初に会った時とは全く違う。最初に会った時は、もう少し大人しかった気がするが、これもまた成長したと言う事なのだろう。



「他人さん。これもお願いして良いですか?」



 そう言いつつ、蓮華さんに用意していた食事を載せた皿を渡す弓枝。「うぅ……他人さん……」と蓮華さんはその言い方に、納得していない様子だったが仕方ない。まだ弓枝は蓮華さんを認めていないみたいだから。



 そして僕もまた、香苗に喜んでもらえるようにと、部屋の飾りつけを行っている。



 そうこうして必死に準備して居るうちに、チャイムの音が鳴る。そして玄関の扉が音を立てて、開いて行く音。



「ウフフ……! 私が来たわよ、柊人。早速、ベッドに案内して貰おうじゃないの」



「えーちゃんは相変わらず、色々と大胆だねー。しゅー君、それにゆーちゃん、私だよー!」



 大人の女っぽい恵美の声と、子供の少女っぽい香苗の声が聞こえる。そして2人の姿を見る。どうやら2人とも寒かったようで、マフラーと手袋を巻いている。

 恵美は黒のマフラーと黒の手袋と、大人びたチョイス。そして香苗は黄色のマフラーと黄色の手袋と、これまた少し子供っぽいチョイス。艶やかに笑う恵美と、朗らかに笑う香苗を見て、僕は一言、



「いらっしゃい、恵美。―――――――そしてお帰り、香苗」



 2人の来訪者を笑顔で向かい入れた。

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