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うろな高校駄弁り部  作者: アッキ@瓶の蓋。
ハロウィンの章
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10月31日A ハロウィン・ナイト~大人の女と子供な彼女達~

 10月31日、天候晴れ。

 10月31日17時。日は沈んで夜は暮れて、そしてハロウィンの幕が上がろうとしていた。



 海の家ARIKA、いや本日だけはお菓子の家ARIKAとして営業されているここで、ハロウィンが行われていた。お菓子の家ARIKAの中で5人は1つのテーブルを囲んでいた。ハロウィンと言う事で、皆が皆、仮装してハロウィンを楽しんでいた。



「はーい! 皆、楽しんで行きましょうー!」



 と、胸を激しく露出させたサキュバスの格好をした霧島恵美は、「イエーイ!」と手を高く上げる。天使の格好をした青空汐、悪魔の格好をした霧島美枝、猪八戒の格好をした小林果菜、沙悟浄の格好をした小林美香が恵美の言葉と共に、手を高くあげる。



「フフフ……。やっぱり私の格好がいけないんでしょうか? 周りが皆、子供なんだけど……」



「ちがうよ、おねえちゃん。ここにおとななわたしがいるよ?」



 と、はぁ……と溜め息を吐く恵美の元に、その妹、霧島美枝が近付く。頭の上には小さな黒の羽が付いたヘッドアクセサリーを付けていて、黒のゴスロリドレスを着た彼女は、姉の元に近付く。

 恵美は胸元を大きく強調するような黒いドレス、背中に同じ色の大きな翼、そして黒い尻尾を生やしたサキュバスの格好をしており、他の男性が見たら興奮するような恰好であった。それ故に子供達の担当をしているのだが。



「ほら、美枝はそこでこっちを見ている小林果菜と小林美果に話しかけたらどう?」



 と、恵美は可愛い豚のお鼻をつけてプニプニの突いても痛くない熊手を持っている果菜と、河童の皿みたいなのを頭に付け、柔らかめの杖を持って姉の後を付いている美果の方を指差す。



「このアメを持って行って来たら?」



 と、大きな飴袋を美枝に渡す恵美。美枝は「うん!」と満面の笑みで、その大きな飴袋を受け取って、果菜と美果の2人に近付いて行く。そして美枝は2人に言う。



「わかちあうこともまた、おとなのぎむなのよ」



 そう言って飴袋を差し出す美枝を見て、果菜と美果の2人は笑顔でそれを受け取る。そして3人でそれを食べ始める。



「おいしいね、美果。それに美枝ちゃんもありがとう」



「あ、ありがと」



「いいのよ。それがおとなのぎむなんだから」



 そう言って、3人で飴を1つずつ食べ合う。そして汐はそんな3人に、さらに白い翼と頭の光るわっかが特徴的な白衣の天使の格好をした、汐がケーキを持って現れる。



「「「あっ、ケーキだ! トリック・オア・トリート!」」」



「はい、どうぞー」



 と、汐は3人にケーキを渡す。3人は6等分されているケーキを美味しそうにもぐもぐと食べる。そして汐は恵美の前に座る。



「いつもは私が子供だけど、今日は私よりも子供な子の相手をするって新鮮~」



「そう? けど、大人な気分を味わえるって良い事よ、汐ちゃん? そう思わない?」



「うん♪」



 ニコリと恵美に笑いかける汐。恵美は「フフ……」と笑い、



「そうだ。これ、後であなたのお姉さんの空さんに渡しておいてくれるかしら?」



 と、胸元に挟んでおいた白いメモを汐に渡す。汐は受け取り、開けてみるが漢字が読めないのかきょとんとした感じで、恵美の顔を見る。



「お姉さん、これを空お姉ちゃんに渡しておけばいいの?」



「そうよ♪ いつか必要になるはずだもの。汐ちゃんもね♪」



「そうなんだ! 分かった! ハロウィンの後片付けの時に渡すね! 私、他の人からお菓子を貰って来る!」



「あっ、わたしも~!」

「(コクコク)」

「おとななわたしも、ついていきましょう」



 そう言って、汐と美枝、果菜、美果の4人となった子供達はお菓子を貰いに例の言葉を言う。



「「「「トリック・オア・トリート!」」」」



 その姿を微笑ましい表情で見つめる恵美だった。



 ちなみに恵美が汐に渡したメモには、【アダルトな大人の女になるための、男の誘い方】と書かれていて、後に空が顔を赤らめたり、赤らめなかったり?

 今回は霧島恵美、霧島美枝、小林果菜、小林美香、青空汐の5人。

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