エピローグ ~通常ルート~
1月19日にプロローグを追加しました。
フロージアと呼ばれる世界には、人族と魔族とが存在した。
人族と魔族が最初に登場したと伝えられる領域は、大きく離れていた。
しかし、両者はお互いに生存領域を拡大していたことから、いつか出会うことは必然のことだった。
両者はお互いの価値観の違いから、相手の種族を滅ぼすべき存在と認識し、戦争を開始した。
魔族と人族との戦争が始まってから、数千年。
この争いは、フロージアの世界が終わるまで、永遠に続くかと思われた。
ところが、K・グレーグスと名乗る冒険者が登場してから、その状況は大きく変化した。
K・グレーグスの存在が明らかになったのは、ロドーム王国と魔族領域ブラダンとの国境付近であった。
草原でK・グレーグスが昏倒していたのを、ロドーム王国国境警備隊員が発見したことが始まりである。
K・グレーグスは、最初に発見した警備隊員に対して、魔王を倒すことを宣言したが、周囲にいた誰もが失笑した。
魔族を統率する魔王は、全ての魔族を凌駕し、人族では直接打倒することはできない存在と認識されていたからだ。
それでも、魔王打倒を目指した、K・グレーグスは、驚異的な速度で能力を身につけると、辺境での活躍が認められ、王都に召還された。
だが、陰謀によって、K・グレーグスは犯罪者の烙印を押され、王国を追われることになる。
多くの国々を転々とするうちに、K・グレーグスは、人族に扮し破壊活動を行っていた魔族を倒したり、領主からの要請を受けモンスターを討伐したりしていた。
K・グレーグスの功績や名声が、ロドーム王国で受けた汚名を上回った時点で、ロドーム王国は、K・グレーグスが起こしたといわれる犯罪の再調査を行った。
その結果、K・グレーグスが行ったと思われた犯罪は、冤罪であることが判明し、王国への帰還が許された。
K・グレーグスがロドーム王国へ向かう途中で、魔族の人族領への大侵攻が始まった。
最後の戦いと決心した魔族側は、次々と密かに準備していた巨大兵器を投入。急襲を受けて混乱した人族は、活動領域を10年前の5分の1にまで縮小してしまう。
この状況に、誰もが人族の滅亡かと思っていた。
ロドーム王国第17代国王エルガン・ホー・ロドームが、最後の手段として、K・クレーグスを呼び寄せると、魔王を滅ぼす為の武器を手渡し、魔王暗殺を命じた。
K・グレーグスは、武器を受け取ると、魔王の本拠地に乗り込み、死闘の末、魔王を打ち倒した。
魔王が滅んだことにより、魔族はその勢いを失い、ほとんどが倒された。
だが、これまでに失った人族の被害も甚大であった。
人族の文化の中心である6大国が崩壊したことにより、現在の文明水準が維持できなくなっていた。
魔王を倒したK・グレーグスは、英雄と呼ばれ、荒廃した世界の中で、新たな世界を導く救世主として期待された。
だが、K・グレーグスは使用した武器による呪いにより徐々に体を蝕まれていき、魔王を倒してから1年後にこの世界から去っていった。
~Conquest of the Critical Crisis 通常ルート クリア~
1stシーズンが完結しました。
ご愛読ありがとうございました。
評価、感想等いただきましたら幸いです。
2ndシーズンは、3月2日(土)正午から連載開始します。
ちなみにジャンルは、試験勉強アクション小説です(嘘)。