温泉へGO
月日は流れ今は冬休みだ。
そして温泉旅館に来ている。
ひとりで?
もちろん。言わなくてもわかるだろう…
「たくみくんって、温泉好き?」
「んー、どちらかというと好きかな」
「私も好きー」
「俺は嫌い」
「あんたには聞いてない。てか、何で来たの?」
「そりゃ、たくみだけいい思いさせるわけいかねーからな」
美女2人に囲まれて嬉しくないのは僕だけかな…むしろ、逃げ出したい
学園祭で一緒になった時以来、僕、佐々木さん、田中、加藤さんと行動することが多くなった。
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「ふぅ。佐々木さん達はまだみたいだな」
「そうみたいだね。なあ、たくみひとつ聞いていいか?」
何だ…
「ダメ」
「おい、気にならないのか?」
「別に」
本当はかなり気になる。
「ふーん。わかった」
「ごめん、嘘。気になる」
「最初からそー言えよ。佐々木さんと何処で知り合ったんだ?」
「え、前に幼馴染だって言ったろ?」
「それ、嘘なんだろ?」
「いや、その…はい。ウソつきました」
「ほらな。やっぱり。で、何処で知り合ったんだ?佐々木さんが転校してくる前から知ってたんだろ?」
「誰にも言うなよ?」
「男の約束だからな」
「彼女が転校する前日に初めて会った。」
「何処で?」
「学校の途中の細道。彼女が絡まれてたのをちょっとな」
「舞の時と一緒だな」
「覚えてたか。」
ガラ。
「あー気持ち良かった~」
「あれ、お前ら早くないか?」
「「男子だからな」」
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夕食後
布団を並べ終えた所だ。
旅館での夜と言えば?
そう…枕投げだ。
「ていっ」
ポコ
「そらっ」
ボコ
「いてー」
「かかってきなさいよ」
決めた。ぶっ飛ばす
まことに残念な所だが、僕は眠い時理性というものが働かない。そして、今は夕食後。時刻午前1時。眠気はピークだ。
「おらっ」
ボコ
「きゃっ」
「ほらよっ」
ボコ
「イターイ」
「お前もだ田中」
バッコーン
「ゴホッ」
現時刻午前1時4分27秒。107号室制圧完了した事を報告します。
さて、寝るzzz
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「おい、起きろ」
「うん」
「起きろー」
「うん、五分後」
「おきろーーー」
「はい。起きます」
あー、眠い。
「ちょっと、顔を洗わせて」
「いや、今結衣ちゃんが使ってるから無理。」
「じゃあ、トイレ。」
「田中が入ってる。それより早く着替えて行くわよ」
「わかった」
せめて顔だけ洗わせてくれ…
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今は帰りの電車の中
さっきから老若男女問わず視線を向けてくる。美女2人が一緒だからか…いや、違う。
僕にだ。
それにしてもさっきから他3人はクスクス笑っている…
まさか…
いや、そんなはずは無いだろう。
いや、待てよ…朝、洗面所にもトイレにも行かせてくれなかった。何故だ?
洗面所…トイレ…水…鏡…
そういうことか。
僕の推測が正しければ…
携帯をカメラモードにして自画像を撮る。決してナルシストではない。
カシャ
ーいつもの自分だ。
じゃあ、今度は目をつぶって…
カシャ
ーやっぱり。そこには目を開いてる自分がいた。
トイレにも洗面所にも行かせてくれなかったのは、顔に描いてあるものに気づかないようにするためだったのか…
真相を知ると急に恥ずかしくなってきた…
「おい、これ、どういう事だよ?」
「昨日のお返しよ。ねっ?夏希ちゃん」
「そうよ。マジうけるっしょ?」
「マジうけねー」
穴があったら入りたいとはまさにこういうことを言うんだな…




