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大陸間会談 2

登場人物

浅間灯夜:本作の主人公


フィリア・リース:トウヤの先輩ヒーロー、無口で無表情


セド・ヴァラド:トウヤの先輩ヒーローその2、最近格闘家としての道を再起して弟子を取った大貴族の元次期当主


ラーザ&シス:トウヤの先輩冒険者


篝野:ベガドの街に向かうバスの中で出会った男、トウヤ達の窮地を助けたり、トウヤの特訓を行った。街にある教会の神父であるマインを嫌っている

「会談の警護任務・・・俺とセドさんで!?」


「そうだ」


場所は移りバーエオーネへと到着した4人は、テーブル席に座り各々注文した料理を舌鼓しながら先程の仕事について話をしていた


驚くトウヤを尻目に、エオーネ特製のサンドイッチを頬張りながらセドは頷く


「私は?」


「お前は今回は居残りだ、街を頼んだぞ」


「そっか」


咀嚼して飲み込んでから発されたセドの言葉に、フィリアは少し残念そうに言う


「でも、なんで俺なんです?」


熱々の鉄板に置かれたハンバーグをナイフで切り分けながら不思議そうに聞いてくるトウヤだが、それを聞いたセドは半ば呆れた様な表情を浮かべる


「あのな、大怪人を3体も討伐しておいてなんでは無いだろう」


「いや、でもですね。政治の場の警護任務ってそれ相応の経験があってこそじゃ無いですか、俺まだヒーローになって半年も経ってないんですよ?」


「それでもだ、俺たちに求められる仕事はテロ行為を行う者の排除であって捜索じゃない、それは別の組織の管轄だ、必要な実績はどれだけ強いか、それだけだ」


警護任務と銘打っている通り、トウヤ達に求められるのは周囲を警戒して守りを固める事にある

その点で言えば大怪人を3体も討伐したトウヤにはうってつけと言えた


それを伝えると任務の重大さに戦々恐々といった様子を浮かべていたトウヤも渋々ではあるが理解を示した様で、「わかりました」と呟く


「そんな緊張しないの、あなたなら大丈夫よ、ねぇフィリア」


緊張しているトウヤの肩を慈愛の精神を溢れさせ美しい所作で優しく叩きながらエオーネが言うと、フィリアもまた頷く


「うん、トウヤなら十分」


「なんか・・・ありがとうございます」


2人からの言葉に照れ臭そうな笑顔を浮かべる


そんな和やかな雰囲気に包まれる中、ドアベルが鳴り店の扉が開かれた


誰か来たのだろうと思い目を向ければ、何やら困り顔をしたラーザとシスの姿が入ってくる


「どうしたの? 珍しく難しい顔して」


「いや・・・なぁ?」


「うん・・・」


エオーネの言葉に何やら歯切れ悪く答えると2人はなんとも言えない表情のまま席に着く


「マジでどうしたんですか?」


そんな2人の事が心配になり、トウヤも声を掛けるとラーザが口を開いた


「いや・・・、なんかカガリノから隣町に行くのは辞めろって言われてよ」


「死ぬぞーとか言われてね、どうしたんだろう」


「おっちゃんが?」


知り合いの突然の奇行にトウヤ達は驚く

何故その様なことを言い出したのか


「なんでそんなことを・・・」


「さぁな、まぁいつも通り脅かしてるだけだろ」


「そうそう、折角大陸間会談で盛り上がってるんだから、行かないなんて無いわよ」


ラーザ達はカガリノの言葉を冗談と捉え聞く耳を持たぬと言った様子で、席に座るとメニューと睨めっこしている


「本当にただ脅かしただけか・・・?」


確かに彼の性格からしてそう言ったタチの悪い冗談は言うかも知らないが、話を聞いてから直感的に何か嫌な予感を胸の内に感じている


単純にネガティブな話を聞いて不安になってしまっただけかも知れないが、何も起こらないことをただただ願うばかりであった





しかし、そんな願いが叶う事はない


警護任務

トウヤはそれを聞いた時、会場の守りを固める為の戦力として自分達に声が掛かったのかと正直思っていた

怪人騒動の絶えない新大陸、自ずと重要な式典の場であれば現地のヒーローに声をかける事が多くなる


しかし、今回声が掛かったのは近隣のヒーローとしてではなく

アサマ・トウヤとセド・ヴァラドという名指しの指名である

彼がその意味について真に理解したのは式典当日、街の外に到着した迎えの船を見た時だった


青い空に浮かぶ巨躯

白金に赤のラインが入った優美な姿は見る者を釘付けにし、巨大な主砲はあらゆる敵を退ける。そんな強い意志を感じさせた


王家の紋章の入った専用艦ロイヤルフォース


未だ大陸間で文明レベルの激しいこの世界においては砲艦外交も重要な政治的手腕の一つでもあり、その為の外交艦がトウヤ達の前で美しくも威圧的な姿を浮かべていた


「あの・・・空中戦艦が来るなんて聞いてないんですけど・・・」


「俺も聞いてない」


「ってか、あれ王家の紋章ですよね」


艦橋部分に目を向ければ王家の紋章が刻まれており、事態を飲み込めてきた脳が全力で拒否反応を示し出す


栄誉な事ではある。だからといって何の心の準備もせずに出来るかと言われたら無理である


そう考えているとロイヤルフォースから出てきた1匹の魔獣が木箱を脚で掴みぶら下げながら目の前へと降りて来た


木箱の扉が開かれると中からスーツを着た男性が声を掛けてくる


「お待たせ致しました。アサマ様とヴァラド様でいらっしゃいますね」


「お、おぉ・・・」


見るからに執事といった風貌の男に、トウヤはたじろぎながらも何故か胸を張りながら答えた


「王女様がお待ちです。どうぞ中へ」


美しい所作でトウヤ達を木箱の中へと誘う

その姿を前にトウヤは不安そうに隣に立つセドへと顔を向けた


「セドさん・・・俺、こんな格好で良いんですかね」


「・・・まぁあのお転婆のことだ、俺達の服装など気にしないだろう・・・行くぞ」


依頼の詳細を伝えずにロイヤルフォースを街の前に駐機させた人物の正体に気が付いたセドは小さくため息を吐くと、誘われるままに木箱へと乗り込む


そんなセドをトウヤは慌てて追いかけた


「あ、ちょっ待ってください!」


トウヤが乗り込むと木箱の扉が閉められ、身体が持ち上げる不可思議な感覚に陥りながら2人はロイヤルフォースへと案内された

君が心をくれたからってドラマ知ってます?

もう俺あれ大好きで、シグナル並に好きなんですけどもう1回見ようと思ったらめちゃくちゃ覚悟あるんですよね


もうバチくそに身体中の水分失う覚悟

めちゃ泣けるんですよあれ、もう毎話毎話泣かせに来て・・・

いやほんとやばい、あの脚本書いた人マジ天才

曲作った人も天才過ぎてやばい

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