表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
162/205

第27話 大陸間会談

登場人物

浅間灯夜:本作の主人公


フィリア・リース:トウヤの先輩ヒーロー


セド・ヴァラド:トウヤの先輩ヒーローその2、大貴族ヴァラド家の元次期当主、最近になって拳を使って戦う様になった


トローネ:セドが保護した魔人と人のハーフの子供、今はセドに弟子入りしてる


ラーザ&シス:トウヤの先輩冒険者であり、ヒーローになる前の教育担当

大陸間会談

それは新大陸と旧大陸の主要国家の重鎮を招いた大陸間の貿易や歴史問題についてを話し合う為の会合である


今年はベガドの街の隣街で執り行われるということもあり、街の人々の熱気は非常に高かった


「お、これ面白そう」


そんな世間が大陸間会談で盛り上がる中、トウヤは図書館へとやってきていた

目的はこの世界の御伽噺や歴史書を読み漁る為だ


幸いな事に偶然とは言え拉致同然に旧大陸へと行く事になった都合上、1日休みを貰えたので存分に読み漁るぞと意気込みを込めて腕の中で積み重なった本の山を持ち上げ机に置く


「まずは・・・これから読むか」


最初に手に取ったのは初代勇者フェイルの冒険譚

女神の加護を受けてこの地に降り立った初代勇者がどの様な冒険をしてきたかの描かれた本である


旧大陸の森に降り立ったフェイルがエルフの少女と出会い、そこで原初の魔王の軍勢に悩まされる国々を救いながら軍を率いて海の向こう側にある新大陸へと魔王討伐に向かう物語


「・・・あれ?」


昔よく読んでいた冒険譚然とした話に懐かしさ覚えながら違和感を感じる


「なんかこの話どっかで聞いた気がするな・・・何処だっけ」


「トウヤ?」


思い出せずに頭を悩ませていると声が掛けられた

顔を向けてみるとそこには一冊の本を持ったフィリアの姿がある


「あれフィリアさん、お疲れ様です」


「お疲れ様、読書?」


「えぇ、ちょっと御伽噺とかが気になって調べてました。フィリアさんも調べ物ですか?」


「・・・違う、暇だから来た」


そう言いながら手を後ろに回し後ずさりしながら本棚へと隠れていく


どうしたんだろうと思っていると再び姿を現し、手に本を握り締めながら今度はトウヤの隣に座った


その行動に小首を傾げるトウヤではあったが、本を取りに行ってたのかなと思うと黙々と本を読み出した彼女を尻目に自身も読書を続ける


耳障りの良い本のページを捲る音だけが場を支配する様になってから少しばかりの時が経った頃だった

ある程度本を読み進めたトウヤは伸びをすると腹の音がなる


「もうこんな時間か」


時計をみれば既に時間は昼過ぎ


「お昼にしませんか?」


「うん」


隣を見てこちらを見上げてきていたフィリアへと声を掛けると、彼女も頷きながら本を閉じた


本を片付け図書館を出ると、晴れ渡った青空に浮かぶ太陽の日差しに出迎えられる

快適な図書館の中とは異なり気温が高くほんのり湿った空気を煩わしく思い「あっつ」と小さく呟く


「何処で食べます?」


「・・・いつもの」


「わかりました。なら行きましょうか」


いつも通りの無表情で言葉数少なく発された導きのままに、いつも行く屋台へと向かおうとした時だった


「あんたはもうなんで、なんでこう・・・もう!」


「落ち着けって、ほら人も居るし・・・」


何やら聞き覚えのある叫び声と焦るような声が聞こえてきた


何事かと思い顔を向けてみれば、道にへたり込み泣いているシスとオロオロと慌てるラーザの姿が目に入る


一体何があったのかと思い近付こうとした時、不意に肩を掴まれた


「すまんが少し待ってやってくれないか」


振り返ってみればそこにいたのはセドだったのだが、いつも通りのしかめ面をしながらも何故か少し嬉しそうな様子を浮かべる彼につい薄気味悪さを感じてしまう


「えっと・・・セドさん何か知ってるんですか?」


「いやまぁ・・・うん、そうだな」


歯切れ悪く少し口角を上げて言う彼により気味の悪さと違和感を感じてしまうトウヤではあったが、傍に立っていたトローネが頬を赤く染め興奮気味になりながらも口を開いた


「ラーザさんがプロポーズされたんです!」


「え、えぇ!?」


驚きのあまり顔をラーザ達からセド達へと三度交互に動かし見る


「同棲していてもいつまで経っても何もしなかったラーザさんがですか!?」


「・・・嘘」


「本当です!」


興奮のあまり口が悪くなってしまうトウヤではあったが、トローネとセドの顔から察するに本当なのだろう


果たして告白は成功したかについては、先程から聞こえてくるシスの泣き声が物語っている。即ちそういうことだと思うとトウヤもまた、彼ら同様に世話になった尊敬する先輩の喜ばしい出来事に嬉しさを噛み締めた


「おぉ、うおおぉマジかぁ・・・!」


声を落としながら弾けんばかりの笑顔で嬉しさを表現する


「これお祝いとかいつします?」


「それはまたあいつらが報告に来てからにしよう。ちょうど大きな仕事も入ったしな」


「大きな仕事?」


フィリアの問いにセドは「そうだ」と言い頷く


「まぁここではあまり大きな声で言えないからな・・・そうだ、昼食はとったか?」


「まだです」


「なら食べながら話をしよう、場所は・・・いつもの店で良いか?」


「セドさんのいつもの店っていうと、エオーネさんの店ですね。わかりました」


「大丈夫」


2人の返事を聞いたセドは頷く


「なら行くぞ」


そうして4人はエオーネの店へ向けて歩き出した

あなたを奪ったその日からってドラマがすっごい感情かき乱してくるんですよ

あれマジでどうなの、俺なりの予想はしてるんですけど、社長の子供の責任は大人にある発言からしてホンマに"会社の"取り組みとしての隠蔽はしてなくて、アクシデント的なので社長か社員の子供のやらかしを隠蔽した的な展開めっちゃありそうで震えてます

それはそれで別の問題が発生するし、そうであるが故の大人が責任取った的なのかなとか

マジで続きが気になるぅ・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ