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第24話 偶像

天才的なアイドル様!!

新大陸西部、そこには山間地帯が存在し魔王軍の大規模防衛ラインが敷かれている


敵防衛ラインを突破すべく西部方面担当第2軍団所属の第32大隊と第12中隊による攻撃が敢行されたが攻撃開始から数日、未だ敵防衛戦を突破出来ずにいた


空中では航空支援に来た第3分艦隊と敵艦隊が激しい艦隊戦を実施しており、戦況は益々混迷の様相を呈していく


「フィリップ、ライナー! 14時方向の時計塔にいる狙撃手を狙え!」


「イエッサー!」


山間部に存在する人の気配の消え去った村の中で、建物の影に身を隠しながら隊長機が狙撃手の場所を特定すると後方に待機している部下へと命令を下す

部下達のMRAに装備された肩部120mm無反動砲が火を噴くと同時に、時計塔の頂上が爆散して崩れていく


「よし、一気に突破するぞ! MRAアドヴァンス!」


「おおぉ!!」


号令と共に各MRAの術式回路に一気に魔力が供給され建物の影から続々と飛び出していく


展開された土壁の向こう側からは金属製の甲式ゴーレムが迎撃すべく銃弾を撒き散らしてきたが、彼らもまた負けじと撃ち返す


「キリサメ隊は援護、残りは続け!」


腰部に装着された組み立て式の槍斧を繋げると援護射撃を部下に頼み、他のMRAと共に土壁の中へと突撃していく





戦闘が終わったのはその日の夕暮れであった

夕陽に照らされた街の中で、ゴーレムの残骸や瓦礫を撤去しながらも前進するための準備を整える


「今日で何キロ進めた?」


隊長の言葉に双眼鏡を当てて周囲を警戒する部下は顔を向ける事なく答えた


「1キロです隊長」


「なら明日は2キロだな」


「行けたら良いですね」


山の向こう側へと顔を向けながら周囲の警戒を止めない部下は、ぶっきらぼうに返事を返すと後ろから聞こえ出した音楽に気が付き思わず双眼鏡を下ろしてため息を吐く


「なんだ? お前も行きたかったのか?」


「そりゃ行きたいですよ、こんな最前線にあのウツコウの2人が来てるんですから・・・」





大隊が簡易拠点を築いた廃村の真ん中に建てられた簡易ステージ、その中心で歌う2人の少女の姿に兵士達は夢中になっていた


歌唱が終わり、茶色の髪をピンクのハイライトで染めた少女が楽しげに前へと歩み出すと彼らに向けて無邪気な笑顔を振り撒きながらひとりひとりへと視線を巡らせる


「兵士の皆さん! この悲しい戦争を終わらせて早く帰ってきてください!」


精一杯声を張り上げた様子を見せながら言ってみせると、後ろから青い髪を緑のハイライトで染めた落ち着きのある少女が彼女の隣に立ち、凛とした様子で観客席にいる兵士達へと語り掛ける


「私達ウツコウは、大陸同盟軍の兵士さん達の事を全力で応援しています。だからどうか皆さんご無事に帰ってきて下さい」


言い切ると2人は顔を見合いながら、せーのと息を合わせた


「今日はありがとう!!」


「今日はありがとう!!」







ライブが終わった直後、スタッフ達は仮設ステージを慌ただしい様子を浮かべながら片付けていき、その傍でウツコウと呼ばれたアイドルの2人は兵士達に囲まれていた


「俺・・・ウツコウが出来た頃からのファンで、こんな所で2人に会えるなんて思ってなかったです!!」


「え、ほんと!? ありがとう!! またこの戦争が終わったら私たちの曲を聴いてね!」


「コウさん握手してくれ! 握手!」


「はいはい、私は逃げないから落ち着いて」


些かサービスが良過ぎるのでは無いかと思うスタッフ達ではあったが、この慰安ライブ自体が彼女達たっての願いであり、戦地で命をかけて戦う兵士達を少しでも労いたいという考えからくるものであった為に、誰も止める事はない


「ウツツちゃん、次何処でライブするの? 予定入ってる?」


とある女性兵士の言葉を聞くと、ウツツと呼ばれた茶色の髪をピンクのハイライトで染めた少女は、言って良いのかと思い隣に立つコウに迷いがちに視線を送ると、彼女は小さくため息を吐きながらウツツの代わりに返事をする


「次のライブはベガドの街でやる予定だよ」


「ベガドの街?」


「うん・・・先日の魔獣災害の時に魔人の襲撃も受けてすごい被害が出たみたいなの、それで・・・」


「元気付けたいみたい」


そう言ってウツツの頭を撫でるコウの姿は、顔立ちの似た2人は本当の姉妹の様であった


「すごい、素敵! 頑張ってね! 私応援してるから、国に帰ったらまたライブ行くね!!」


「うん、ありがとう! みんなもまた私たちのライブ聴きに来て下さいね。絶対だよ!」


元気溌剌と言った様子の彼女の様子は、兵士達にとって少しばかりの休息となった





その翌日、第32大隊は魔王軍の待ち伏せに遭い再建不可能の壊滅状態となった

魔法少女世界に行ったと思ったら杖になってました!

主人公:杖

ヒロイン:天宮茜

魔法少女名:ヤマト

能力:重力操作

主砲:魔力衝撃波砲


はい、この名前でピンと来た人、先生怒らないから廊下に出なさい


まぁ宇宙戦艦ヤマトモチーフの魔法少女ものですね

機械生命体が人間をバイオ燃料にする為に攻めてきました。敵はワープとか使ってきます

対してこちらは機械生命体に母星を追われたマスコット型エイリアンの協力により作られた杖で変身する魔法少女です


勝てませんでした。性能がダンチです

やばいね、アレ?捕まった女の子が保管庫に乱雑に捨てられてた機能停止した杖を拾ったら、今までの魔法少女では傷すら付けられなかった敵兵を倒したぞ!

なんかマジカイーグルとか、マジカサイクロンとか言う小型戦闘機を杖から射出してばんばか敵を落としていくぞ!

ワープしたり、重力魔法を杖の先に集中して鈍器みたいに振ってくるし、トラクタービーム使ってターザンしてる!

『重力子アンカー、ブラインド魔法展開、対ショック防御!』

あれれ? 何その魔導砲、次元爆縮起こしたんだけど

あれれれ? 誰その子? 敵の魔法少女だけど次元潜航してるぞ?

あれれれれれ? 杖2本持ちで杖が主砲とか叫んでる技を乱れ打ちしてるぞ?


あれれれれれれれれ? 光堕ちした敵魔法少女と一緒にあの魔導砲一緒に撃ったらそれぞれ回転してぶつかり合って拡散したぞ?



あれれれれれれれれれ? いつの間にか魔法少女達全員がおんなじ威力の魔法を使える様になってるぞ?

そして、流れるヤマトBGMの「運命の時」


ってのを考えてたりします

まぁやれそうならやるって感じで

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