表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
129/204

止めろ!ベオテ村拠点化計画! 5

なんだかなぁ

もちっと小説読まないとダメだなぁ


あと更新速度落ちてるのマジでヤバい

夕食の用意をしている

そう言われ連れて来られたのは一軒の家だった


家は村の中では比較的大きく、トウヤが微妙な表情で眺めているとフィリアがポツリと呟く


「ここ・・・村長の家」


「そうです。村長さんにお願いしてここを借りているんです。さ、どうぞ」


勝手知ったる我が家の如く、イアは扉を開けるとトウヤ達を家の中へと誘う


村長の家、とは言っても豪華な調度品の数々が並んでいるわけではなく、どちらかと言えば質素な印象のある内装だった


壁に飾られるのは絵画ではなく、村人や家族と撮ったであろう写真の数々である


その中にとある写真を見つけた


幼い銀色の髪と茶髪の少女と一緒に老夫婦が写っているそれにトウヤは既視感を覚え、隣に立つフィリアへと声をかける


「これ・・・もしかしてフィリアさんですか?」


「そう、サラと一緒に撮った」


「へー」と呟きながら眺めた。家族だけではなく村人との写真が飾られる部屋には、村長の人柄が垣間見える。そんな気がしてトウヤは思わず顔を綻ばせた


「良い人なんですね、きっと」


「・・・うん、そうだね」


ほんの小さな幸せな記憶、それを思い出しフィリアもまたいつもの無表情さを僅かに崩し口角を少しだけ上げた


「みなさんお食事の用意が出来ました」


そんな和やかな雰囲気の中、イアが声をかけて来る


「早いですね、行きましょうか」


「うん」


あまりの速さに驚きながらも2人はキッチンへと足を運ぶ


「おお・・・スゲェ・・・!」


食卓に並べられた見た目麗しい料理の数々にトウヤは声を上げて驚くと、嬉しそうにイアは微笑む


「ありがとうございます。さっ席に着いて召し上がって下さい」


言われるがままに席に着くが、そこでふと立ったままのイアに気が付く


「食べないの?」


フィリアが不思議そうに尋ねる


「私は大丈夫です。そのお食事は皆様の為に愛を持ってご準備した物ですので」


そう言って断る彼女の姿を見て、トウヤとフィリアは目を合わせ遠慮しがちな様子を浮かべた


「なんか・・・申し訳ないですね」


「まぁイアさんがそう言うのであれば、我々は遠慮なく頂きましょうか」


ナイフとフォークを手に取ると、マインは目の前に置かれた魚の切り身に刺し口に運ぶ


「うん、これは中々・・・独特な味付けをされていますが美味しいです」


「独特・・・あぁ、お口にあった様でよかったです」


変な味付けはしていない筈だがと、イアは困惑しながらも、頬張るマインの様子に喜ぶ


「これは是非チリちゃんの誕生日会に出したいですね、いったいどの様に作られてるのですか?」


「至って普通の調理法ですよ、素材に愛情を込めて作っただけです」


「ほほう、素材に愛情ですか」


「はい・・・、私たちの元に来てくれたのですから一片たりとも余す事なく使う、それも愛情のひとつだと私は考えています」


「なら、この料理のソースも?」


別の皿に乗った焼き魚にソースを絡めながら聞いてみれば、イアは「はい」と答えた


「魚の内蔵を使ったソースです」


「ほほう魚のモツですか、通りで少し苦い訳です」


改めて口に運びながらも、苦味の中にある旨味に舌鼓する


「ん? トウヤくんとフィリアさんも食べなさい美味しいですよ?」


「あぁすみません、つい聴き入ってしまって・・・頂きます!」


「うんうん、テーブルマナーさえしっかりしていれば、そう緊張する事はないよ」


「はい・・・うっまいですね!」


目の前に置かれた麺類に手を伸ばすと、フォークを巻き付けて一口だけ食べる


「ありがとうございます。さっどんどん食べてください」


「ありがとうございます。ほらトウヤくん、こう言ってくれてるのですから、どん・・・ど・・・ん・・・」


そこで異変が起きた


喋っていたマインが突然皿目掛けて頭を突っ伏す

何事かと思わず立ち上がるトウヤ達ではあったが、彼らもまた唐突にふらつきだし床に倒れる


「み、みなさん、大丈夫ですか!?」


様子を見ていたイアは、そんな彼らを見て慌て身体を揺するが起き上がる気配は無かった


「完全に意識を失ってる・・・のかな?」


そう呟くと、慌てた様な表情から一変し無表情になり手を二度叩く


「お呼びでしょうか、イア様」


家の中に潜んでいたであろう村民達が姿を現す


「この方達を遺跡に運びましょう、きっと世界に愛で包む為のお力になってくれる筈です」


彼らに微笑みかけながらイアが言うと、村人達は仰々しく「畏まりました」と言葉を返しトウヤ達を引き摺っていく


その光景を見ながら彼女は笑う


「私は皆さんを愛しています。だから貴方達も絶対に無駄にはしませんからね」


人は言う

愛とは見返りを求めず限りなく慈しむ事と

人は言う

対象をかけがえのないものと認め、それに心を惹きつけられる心の動きだと


愛を捧ぐ者は常に見返りを求めず、対象を慈しむ

ならば愛を向けられた者は、どう答えるべきなのだろうか?


愛を騙る悪意は動く

どこまでも善意の皮を被り、人を蔑める







「何やってんだお前ら」


扉が開き、男の声が聞こえた

4月から更新速度めっちゃ落ちると思いますので、それまでにある程度一区切り付けたい・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ