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第20話 捜索!3大怪人!

ワイルズおもろいっすねぇ

でも超大型をもっと増やしてほしい・・・

出来るならジエンモーランとか、あんな感じの乗れるやつ・・・

紙に包まれた花とカバンを手に照り付ける夏の日差しの中、ダーカー博士は珍しく白衣を脱ぎ私服姿で1人街の坂を登っていた


目的地へと辿り着いた彼女はお目当ての物を見つけると花束を傍に置き、カバンから雑巾を取り出して水魔法で濡らし丹念に掃除を始める


「おや、来ていたのか」


そんな彼女に声が掛けられるが、振り返る事なく墓石を磨き続けた


「珍しいね、いつもなら朝早くから来ているのに」


「今日は上からの呼び出しがあったのでな、どれ私も手伝おう」


ラスも同様に仕事用のカバンから雑巾を取り出し濡らすと、いつかの日を思い起こしながら慈しむ様な手つきで丁寧に墓石を磨いていく


そうして最後に花瓶に花を飾ると祈りを捧げた


「母さん、元気にやっているのかね」


「ヴェロは誰とでも仲良くなれる人だったろ、今頃天界で天使様と仲良く酒盛りでもやっているさ」


ラスの言葉にダーカー博士はクツクツと笑う


「確かに、母さん酒好きだったからね」


「あぁそうさ、あいつの酒が飲めない時の哀しげな表情といったら・・・今でも瞼の裏に浮かぶよ」


「おいおい、泣くんじゃないよ大の大人が・・・」


今でも亡き妻の事を思い出しては物思いに耽り、時折涙する義父の姿に少しばかり引いてしまう


ーー何もかもが変わってしまっても、義父さんと母さんの仲は変わらないんだね


それでもあの時と変わらず義母の事が好きで仕方がない義父の姿にダーカー博士は少しばかり嬉しくなってしまう


「本当に大好きだったんだね、母さんの事」


「当たり前だろう、彼女は私の・・・人生を変えてくれたのだから」


ポロリと零した呟きにラスは心底真面目な顔付きで答えてみせると、ダーカー博士は顔を綻ばせる


そんな日常の一幕






「えぇ!? 探すって、3大怪人をですか?」


トウヤ達は珍しく神妙な顔をしながら話があるというセドの誘いの元、彼の家に来ていた


何事かと思い話を聞いてみれば、彼の口から出た内容にトウヤとフィリアは驚きを露わにする


「そうだ、トウヤがビヨロコとクーラを討伐し組織の戦力が低下している今の状況は好機と見るべきだ」


「いやまぁ・・・わかりますけど、何たって急にそんなやる気に・・・」


トウヤが和国から帰ってきてから、そんな話はカケラともして来なかったのに何故急にそんな事を言い出したのか、そんな彼の疑問に答える様にフィリアが呟く


「トローネ、心配?」


「あ、もしかして安全確保のためですか?」


意外と弟子想いなところが垣間見えてしまいに思わず顔を綻ばせると、セドは恥ずかしげに僅かに顔を赤らめる


「違う! いや確かにそれもあるが・・・えぇい! 町長から通達があったのだ、この街に潜む大怪人を探せとな!」


「町長から・・・?」


「そうだ、怪人達に不穏な動きが見られるので調査してほしいとの事だ」


不穏な動き、その言葉にフィリアとトウヤは先の爆弾事件を思い起こす


「・・・それに、3大怪人が関わってるの?」


「3大怪人は言わば現場指揮官の様な物だ、関わらないわけがない、それが町長の判断だ」


ならば彼らとしてはやらないと言う選択肢はなかった


「ならわかりました。俺全力で探します!」


気合いを込めてトウヤが宣言し、フィリアもまた無表情ながらも真剣な心意気で同意する様に頷いてみせる


「頼む、では持ち場についてだが・・・」


そうして話し合いが行われようとした時だった

玄関の扉が開かれ誰かが入ってくる音が聞こえる


誰かと思い目を向けてみればそこには長い髪を短く切りそろえたトローネが紙袋を抱え立っていた


「ただいま戻りました。師匠!」


「あぁお帰りトローネ」


「師匠・・・?」


平然と会話する2人だが、トウヤは久方ぶりに見たトローネがセドの事を師匠呼びしている事に思わず反応してしまう


「師匠、頼まれた物あったので棚に入れておきますね」


「ありがとう、頼む」


「というか! 1人で外出させてたんですか?」


「そうだ」


焦るトウヤに対してセドは平然とそう言ってのける


「危なくないですか?」


「長時間の外出は危険だが、短時間なら問題ない、それにもう下級怪人程度と戦える程度になっている」


「え? マジですか?」


「マジだ」


若干引き気味に言う男2人

トウヤは自分と比較して魔人のポテンシャルの高さに驚く


「普通じゃないの?」


そう不思議そうに呟くフィリアではあったが、彼女に返す言葉が見つからずトウヤはただ才能の差を感じ項垂れる


「マジかぁ・・・なんか、やっぱり凄いなぁ」


「そう言うお前も、比較的短期間で上級どころか3大怪人まで倒してみせたではないか・・・」


果たして無自覚で発された言葉なのか、そうでないのかわからない賞賛の言葉にセドは思わず苦言を溢すのであった

最近の話長いかなぁと思ったので今回は短めで行きます

出来るだけ4話くらいで終わる様に纏めときますね

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