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勇者抹殺計画 5

登場人物

浅間灯夜:我らが主人公、思ってた以上にデカくて強そうな空中艦に驚いている


雨宮天華:第4話でトウヤに助けられた鎧の勇者、実は王都滞在時に空中艦を見たことがあるので、それ事態にはあまり驚いていない、大陸同盟軍旗艦の戦艦フェイルには乗ってみたいと思ってたりする

背中に装着された機器から発動した降下用の風魔法を使い、空挺部隊がゆっくりと降下してくる


それを見ながらも魔人は自身がどうするべきなのかを迷っていた

これだけの大部隊を一度に相手すべきか、それとも勇者と赤いヒーローからの攻撃を躱しながら先に迎撃するべきか

勇者だけに狙いを定めて捨て身の攻撃をすべきか


この若い魔人は先達からの言葉を無視して自分の力を過剰に信じ、4人いる勇者の力を過小評価し、欲をかき功を焦りもう逃げられない程にまで追い込まれてしまった


増援が来た以上は残りの勇者も出てくる事だろう

もう後のない状況に、ならばこそと魔人は考える

今は1人しかいない勇者を殺し偉大な魔族として名を残そうと


そう決意した魔人は天華とトウヤを睨み付けるように目を向けた


一方の天華も兜越しに力強い目をトウヤに向ける


「トウヤさん! 試したいことがあるので手伝ってくれませんか?」


「なんだよ、試したい事って」


魔人からの圧が高まり、警戒しながらも目を向ける事なく天華の言葉に返事をする


「トウヤさん、遠距離武装持ってますよね、それで私は勇者としての鎧とあの人の結界を貫く力を持ってます」


「何言って・・・ってそれ・・・」


どう言うことか理解しかねて彼女をみれば、トウヤにだけ無事な右の拳を開いて見せてくる

それに気が付き目を向けてみれば、彼女の掌には突起状に展開された魔力とそれを包む様に結界魔法が展開されていた


「見様見真似でやったら出来ました」


「おいおい・・・すげぇな天華」


魔人の技を見ただけで再現した彼女の技量に賞賛の声を上げると、嬉しそうに反応する


「ありがとうございます。なので私と暴れ回りませんか?」


遠距離支援、鎧、何よりも魔人のパイルバンカーの様な技に暴れ回るという言葉


それらの事からトウヤはとある作品の合体技を思い浮かべニヤリと笑う


「・・・なるほど、良いぜ!」


そうとわかれば話が早い、トウヤは直ぐ様両手のフィーベルアローの射撃準備を整えると魔人へ向けて構える


ーー何かしかけてくるつもりか


その様子は天華達を静止して様子を伺っていた魔人にもわかった

だが、魔人は敢えて動かず魔力を練り上げ続ける


この有利な状態で勇者が攻撃を仕掛けて来ないはずがない、だからこそ、次に攻撃を仕掛けてきた時自身の全身全霊を持って勇者を殺す、そう考えて身構えるとトウヤが叫ぶ


「行け、天華!」


「はい! 行きます!」


勇ましく叫んだ直後、天華は高く飛び上がると魔人も警戒し彼女を追い目線を上げた


しかし、その直後にトウヤから発せられた魔力反応を検知し、目を向けると4本の魔力の矢が高速で迫ってきている


逃げようにも魔力の矢の速度から間に合わない、自身の纏う魔力と結界の二重装甲で防ぐには心持たない、故に魔人は魔結晶の剣を生成すると魔力の矢を切り払う事を選択した


「やあぁ!!」


直後、上から降りてきた天華が魔力を纏った手刀で魔人へと斬りかかる

魔力と結界により阻まれたそれは刃物というよりも鈍器の様に魔人の身体を痛打した


「ググッ!」


「セイヤァー!」


打たれ姿勢を崩した魔人の腹部へ、そのまま流れる様に蹴りを放つと魔人の身体を後ろへと飛ばす


ーー何をするつもりかは知らないが


馬鹿の一つ覚えの様に蹴り飛ばす勇者へと、内心せせら笑う

このまま吹き飛ばしてくれれば魔力を練り上げるまでの良い時間稼ぎになる。どうせ自身の防御は抜けないと、こんな事態になってまで勇者の力を軽視し続けていたのだ


だからこそ、自身の横を通る紫電の存在に気が付かない


『ライトニング、スペシャルムーブ!』


背後から聞こえてきた声に反応するまもなく、魔人の背中に衝撃が走る


ライトニングフォームへとフォームチェンジしたトウヤが、電流へと身体を置換して吹き飛ぶ魔人の背後へと移動し、蹴りを放ったのだ


訳が分からず頭が真っ白になる魔人

トウヤという存在を勇者以下として意識の外へと追いやったが故に、油断し奇襲を受けてしまい思考が追い付いていないのだ


「任せたぞ、天華!」


まるでラリーされたテニスボールの様に打ち返され飛んでくる魔人目掛けて、天華は右拳を強く握ると姿勢を下ろし脚部へと魔力を集中させると、力強く地面を蹴り上げ迫る


「どんな装甲でも撃ち貫きます!」


魔力を集中して強化された足の身体強化魔法は、猛烈な勢いとなり天華の身体を前へと進ませた


「パイル!」


十分な勢いを得て魔人の目前まで来ると、身体強化魔法を全身に戻し右手を後ろへと引き、先のない左手と入れ替える様にして全力で手のひらの結界魔法で形作られた突起を撃ち込む


「グギギ・・・」


激しい衝撃を伴った一撃、だが、間一髪反応した魔人は練り上げた魔力を防御へと回し、鎧の手をぶつけられる寸前で押さえ込む


「お前が何故この技を!」


驚愕と怒りの織り混ざった形相を浮かべるが、その言葉の続きが出ることは無かった


『フィニッシュブレイク!』


またしても背後から聞こえた機械音声と共に先程よりも強力な一撃が背中に打ち込まれ、それが後押しとなり抑え込んでいた魔人の手が弾かれると、身体に纏っていた結界に結界魔法で形造られた杭が突き刺さる


「やれ! 天華!」


「バンカー!!」


瞬間、開いていた手を握り込み腹部を掴むと、杭が爆発し魔人の結界魔法を食い破り体内へと侵入する


「こんな・・・事が・・・」


急ぎ杭を切り離し飛び離れると、杭を構築するのに使われていた魔力が切り離す際に発動させた魔法に従い、徐々に爆炎へと姿を変え魔人の身体ごと爆散したのだ


「やった・・・」


激しい爆発を目の前にし、天華に現実味のない浮遊感を覚えた。これで終わったのかと疑問が心に宿る


ふとそう考えていると紫電が流れると、トウヤが彼女の隣に姿を現した

彼は天華へと顔を向けると笑い掛ける


「やったな」


彼の発した言葉に思わず天華はキョトンとしてしまう。言葉の意味はわかるが実感が追いついてなかったのだ

だが、言葉を受け止めるとじわじわと心の底から溢れ出す


自分達は勝ったのだ、終わったのだと

実感が現実味を帯びてきた頃、天華はトウヤへと笑い返した


「はい!」


こうして長い攻防は終わりを迎えたのだ

ファーストキスって映画見てきたんですけど、これめちゃくちゃボロ泣きしちゃって

ここに書いたらネタバレ強制朗読させることになるので内容は書かないですけど、気になるならYahooとかの映画レビュー見て下さい

俺は泣きました。ほんまに情に訴える作品ですね


あと次エピローグで終わりです

ちなみにトウヤと天華の使ったのはランページゴーストっていうスパロボOGに出てくる合体技ですが、それのなんちゃって人体版です


それとこれまでの話についてもですが、描写でもうちょっとこうした方が良いなってのがあったら地の文とかもうちょっとより良い形に改変していきますね

内容事態の変更はないのでご安心ください

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