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勇者抹殺計画 2

登場人物:

セド・ヴァラド:大貴族ヴァラド家の長男にして次期当主として育てられてきた。だが、とある事件を契機にに彼は拳を捨てた。亡き母の為に


フィリア・リース:義妹のサラと共にベオテ村で育った

ジャイアントアントを撃退した筈の街であちこちから煙と悲鳴が上がり、防衛隊や冒険者が対応に明け暮れる

そんな中を司令官からの連絡を受けたセドとフィリアは街の中を駆けていた


報告を聞いた時、何故魔人がここに、という疑問が浮かびかけたが目の前にいた天華達を見てすぐさま納得する


勇者を狙った攻撃、それが街を魔獣に襲わせた理由なのだと


だか、それでも疑問は残る


「なんで今?」


何故ジャイアントアント迎撃の際の混乱に乗じて攻撃を仕掛けて来なかったのか


何か企んでいるのか、そう悩むフィリアの呟きを聞いていたのだろうセドが口を開く


「さてな、アイツらの考えなどわかるまい、そんな事よりも着くぞ」


遠くから聞こえる銃声や爆発音といった戦闘音が徐々に近づいて来る


既に防衛隊から派遣されたMRA隊が戦闘をしている様子だったが、到着してみれば悲惨な光景が広がっていた


家屋保護決壊は既に破損し、周囲の建物は激しく損壊し、大半が旧式のMRAを使い挑んでいた防衛隊は壊滅状態に陥っている


唯一生き残ったであろう緑色の塗装が施された2機の新型MRAが巨大な戦斧を手に、旧式MRAとは比べ物にならない動きで1人の男と格闘戦を繰り広げていた


「あの人」


その男にフィリアは見覚えがあった。混乱状態にあった街の中で、痛め付けられている所を助けた魔国人の男だったのだ


男はMRAの振り下ろし地面に食い込んだ戦斧を踏み付け固定すると、次いでもう1機のMRAが薙いだ戦斧を飛び上がる事で躱わし空高く舞い、両手から幾つかの結晶を撃ち出す


1機のMRAは地面に食い込んだ戦斧から咄嗟手を離して躱し、もう1機のMRAは戦斧を振るい結晶を薙ぎ払いながら男目掛けて飛び上がる


「これでも攻めてくるのか、すごいな・・・だが」


男が片手を掲げると、その手に結晶が集まり砕けると、大槌が形造られる


「相手をもっと知るべきだな」


圧倒的な魔力をもって発動された身体強化魔法で、大槌を振るう

空中にいながらも凄まじい速度で振るわれた大槌は男に向かうMRAに防御の隙を与えず、地面へと叩きつけた


各所の装甲のフレームを歪め、赤い液体を流し地面へとめり込むMRAは微動だにしない


「隊長・・・! ウグァっ!」


そんなMRAを見て生き残ったもう1機が悲痛な声を上げるが、男から目を話した隙に撃ち込まれた結晶に貫かれてしまう


目の前で防衛隊のMRAがやられるのを目にしたフィリアとセドの2人は、互いを魔力を練り上げながら構えを取る


「おお、これはこれはフィリア様と、もう1人は確か・・・そうだ、セド・ヴァラドでしたかな?」


地面へと降りた男は、立ち上がると2人に気が付いたのか大袈裟に腕を広げながら問いかけて来る


「そうだ、お前が魔人か?」


「そんなに警戒しないで下さいよ」


露骨に警戒しながら問い返すセドの姿に、思わず込み上げてくる笑いを堪えながら不思議そうにする


「ところで、何故あなた達が来たんですか? 勇者はどうしました?」


「やはり勇者が狙いか、残念だが勇者が来ることは無い、お前の相手は俺達だ」


思ってた相手が来ずに眉間に皺を寄せながら残念そうな表情を浮かべる


「そうか、まだ勇者は来ないのか・・・そうだ」


何かを思いついたかのように顔を顔を綻ばせると僅かな電流が迸り、魔人の姿が消えた


「来るぞ!」


「お前達を倒せば来るか?」


言い切る前に紫電と共にセドの眼前に現れた魔人は、彼の言葉に被せるように問い掛けながらも、新たに手に握られた結晶の剣を振るう


だがセドもまた合わせるように足を後ろへ伸ばして姿勢を低くしながらも、剣を持つ相手の腕に自身の手を下から当てがい上へと僅かに押し上げると、剣は彼の頭上を通り過ぎていく


そのまま後ろへと伸ばした足で踏ん張る姿勢をとり、空いた手を張り手のように魔人の腹部に押し付けると練り上げた魔力を前へと放出する。作り出した荒れ狂う暴風が魔人を大きく前へと吹き飛ばした


「フィリア、相手出来そうか?」


「・・・多分」


パラパラと瓦礫が落ちる大穴の空いた建物を見つめながらも、目を向ける事なく言われたセドの言葉にフィリアは自身なさげに返事をする


先程使われたのは雷魔法での高速移動、振るわれた結晶の剣は魔結晶の塊であり、自身の有り余る魔力を結晶化させて振るったのだろう

ならばと、セドのやったことは至ってシンプルな事だった


トウヤがいつもされていた先読みをやったのだ

直線的な距離しか移動出来ない雷魔法ならではの弱点を突いたのだが


ーー反応出来なかった


魔人の動きにフィリアはピクリとも反応が出来なかった


見えてはいたが、動けずいつの間にか終わっていた。それが彼女の感想である


「行けるか?」


フィリアの内心に宿る不安を察知したのか、セドが再度問いかけて来る


そんな問いかけに彼女は答えた


「大丈夫」


どう来るのであれ、来るとわかれば見えていたのだから反応してみせる

そんな意気込みを込めてトンファーダガーを構えた







『こちら浅間、ゼトアさん一体何があったんですか!』

なんか言ってない設定あったような気がするんだけどなぁ・・・なんだっけ、と思ったら思い出した事がひとつ


大変申し訳ない、和国と大陸との時差を忘れてました・・・

まぁ日本からアメリカと同じで大体5時間って感じですね・・・

でもね、場所によってはさらにもう5時間離れるなんて聞いてなよう!!とおさーーん!!なんでロスとDCが5時間差なんだよ!デカすぎんだろ!!タイでも2時間だよ!とうさーーん!!


まぁ5時間って事で特に描写的に問題はなさそうなのでこのまま行きます

和国編の最後で雫の家に集まってる描写の部分だけ昼前という単語を付け加えてます。



あ、あと劇中でも言われてたなんで襲撃に加わらずに終わった後に攻撃仕掛けたのかですけど、単純に魔人サイドのミスです。

今回の任務はあくまで大規模反攻作戦への妨害作戦が主なのに、欲をかいて見つけた勇者を倒そうとしてしまった怪人のミスです

だからこそ、途中で手に入れたジャイアントアントを使って街中を混乱状態にしてます

完全な準備不足ですね


まぁ最初からわかってたら魔法兵器の大群を秘密裏に輸送するか大型種の巣から適当に残ってる奴見繕って攻めて増援部隊が来ても対処が難しくとかするでしょうからね

そうなったらいの一番に勇者救援の為に大規模艦隊派遣されるけど


本当はただのプロットミスですけど

まぁそう言うことにしといて下さい・・・

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