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魔獣大侵攻 7

はい、ここからバトルシーンです


登場人物

フィリア・リース:トウヤの先輩ヒーローその1、決死隊に参加したラーザとシスが心配、こんな時にオータムと篝野がいてくれたらと考えている。


セド・ヴァラド:トウヤの先輩ヒーローその2、強くなっていくフィリアとトウヤに対してちょっと対抗心を燃やしてる


ラーザ&シス:いつもの陽気な先輩2人、必死こいて走れる様にエナジードリンクがぶ飲みしてる

太陽が地平線の彼方から顔を出し陽光が大地を照らし出し始めた頃


作戦は決行された


「第三結界に魔力充填完了、第二結界消失後再充填します」


「長銃の勇者、防衛隊、冒険者配置完了、決死隊第二結界前にて待機してます」


「剣、槍、鎧の勇者、並びにヒーロー2名配置に着きました!」


次々と上がる準備完了の報告に耳を傾け、通信機を手に取りながら司令は考える


自分の命令でこれから失われる命について

家族を、街を思い死にに行く者たちの事を考えた


「諸君らの健闘に街の命運は掛かっている。健闘を祈る」


だが、いくら思い悩もうとも現実が変わるわけではない。それがどれだけ歯痒かろうとも自身の責務を全うするしかないのだ

そうして心の中で一言呟く

「すまない」と


「防衛隊は決死隊の道を開け、作戦開始!」


司令の言葉と共に壁上に待機していた70mm速射砲を装備したMRAが、長銃を構えていた歩兵隊や冒険者達が攻撃を開始する


長銃の勇者であるオリヴィラもまた手に持つ長銃へと魔力を込めると、眩い光と共に魔力の奔流が撃ち放たれ第二結界に張り付くジャイアントアント達を塵へと変えていく


「行くぞ! 冒険者は先に行け、殿は俺達が務める!」


それを合図に決死隊が走り出す。身体強化魔法を発動し時速50kmもの速度で一気に第二結界を抜け、地面を滑るようにホバー移動しながらMRA隊が彼らに続き飛び出していく


外に出てきた餌の姿に反応してジャイアントアント達がカチカチと大アゴを鳴らすと、後を追いかける様に結界から降りると最後尾のMRAへと食いかかる


腕を盾に防ごうとするが、襲いかかってきたのが兵隊種と呼ばれる種類だった為に、表面に纏う結界魔法を魔力と消化液を纏った大アゴにより容易く貫通され、装甲にヒビが入った


「ジェームズ!」


「俺に構わず行ってくださ・・・!」


それが彼の最後の言葉だった

移動しながらではあったが、降りそそぐ成人男性の腰くらいの大きさはあろうアリ達により、彼の身体は埋め尽くされると、兵隊種により丹念に装甲を剥がされ貪られる


ーー母さん・・・!


彼の脳裏に、家に残された白髪混じりの母の顔を思い浮かべながら、身体に貼り付けた爆裂札へと魔力を込めて、自身に喰らいつくアリもろとも爆散した


「・・・! 進め! 進め!」


爆発が起こった事に気がついたアリ達が、決死隊の姿に気がつくと、彼らに向かい一気に襲い掛かる


「MRA小隊、攻撃開始! 奴らをもっと誘き寄せろ!」


ホバー移動しながらも身体を動かし背面移動を始めると、手に持つ20mm軽機関銃にて結界の上部に張り付いていたアリに向けて攻撃を始める

飛んでくる銃弾に気がついたアリ達が更に動き始めた


「JAーージャイアントアントの略称ーー移動開始! 凡そ三分の一が決死隊に向かいました!」


「1km離れ次第第二結界は解除、ヒーローと勇者はそれに合わせて突撃し、内部からも攻撃を開始せよ!」


凡そ700匹のジャイアントアントが決死隊を追い掛け始め、ある程度距離が離れると第二結界が解除された


フィリア達がそれと同時に外へと飛び出ると、ぽっかりと開かれた街への入り口にアリ達が殺到する


「街が・・・!」


悲鳴の様な叫びを天華があげる。蠢く黒で埋め尽くされた門の光景は彼女に躊躇いを生んだ

だが、次の瞬間にはそんな光景に切れ目が生じて、アリ達の身体が破裂したかの様に吹き飛ばされた


「ここは私に任せなさい!」


武器を持った冒険者達や防衛隊の前で戦斧の刺先を地面に突き立てながら、威風堂々としながらも、美しくそれでいて勇ましく笑うオカマがいた


「スゲェなあのトランスジェンダー・・・」


「あれが超越者候補生の力か」


そのあり様に初めて見た粗暴な見た目の槍の勇者も、誠実な見た目をした剣の勇者も思わず目を惹かれる


「来たぞ!」


セドの言葉に上を向けば、真っ直ぐ自分たちに向けて飛び掛かってくるアリ達の姿が見える


迎撃の為に構えると、1番槍を飾ったのは槍の勇者であった

彼は手に持つ稲妻の様な切り込みの入ったノコギリの様な形状の槍を構えると、迫る蟻たちに向けて投げつける


「分かれろ! ゲイボルグ!」


その声と共に投げられた槍、ゲイボルグの穂先が30もの細い鏃となると、まるで生きてるかの様にうねりながら、正確にアリ達を突き刺していく


空中で串刺しとなった蟻達の中で、まだ息があるものは必死に身体を捩り、何とか抜け出そうとするが槍の元へと瞬時に移動した槍の勇者が投げた槍を掴み振るうと、抵抗虚しく両断されてしまう


「どんなもんだ!」


「やるな、アルベルト!」


そんな槍の勇者へと飛び掛かる3匹のアリを両断しながら黒い肌の剣の勇者が賞賛の声を上げると、それに返す様に槍の勇者、アルベルトも笑いながら賞賛の声を上げる


「そっちこそ、やるじゃねぇかクワバナ!」


お互いに賞賛の声を浴びせあった2人はそのまま落ちながらも空中で競い合う様に、武器を振るい、自分たち目掛けて飛び掛かるアリ達を両断していく


「・・・! 動くな!」


「あ? どう言う・・・」


勇者には女神から与えられた権能と呼ばれる異能力がある

剣の勇者であるクワバナには数秒先の未来が見える権能であった


何が見えたのだろうかと、彼の言葉に聞きかえすアルベルトであったが、その答えはすぐにわかった


凄まじい勢いの2本の水の奔流が落ちていく彼らの頭上を走ったのだ


2本の水の奔流は結界の表面に僅かに触れない絶妙な高さで、結界にへばり付く蟻たちを薙ぎ払っていく


「うっわ・・・サンキュー、クワバナ・・・」


「あれが・・・ヒーローか」


結界に当てる事なく正確に直線上の敵を薙ぎ払う水流カッターの威力に、見知った技術だからこそ、それを人間が放った事に思わず驚く

勇者の選定条件は特定の思想を持たず、無神論者か、信仰心が薄いものかつ善行を重ね、悪行をあまり行っていない人間、どうやら過去に色々あった様だ


あとエオーネに直接トランスジェンダーと言うと否定されます

彼は故郷の定めた超越者=性別などと言う生物の概念を超越した存在=オカマを目指す者なので

この世界のオカマってなに・・・?


おかしいな、ネイサン(タイバニ)とか凰蓮(鎧武)イメージしてたのに、いつの間にかカーズ(ジョジョ)みたいな究極生命体要素入って闇鍋みたいになっちゃったな・・・

この世界のオカマなに・・・?


確かに散様(覚悟のススメ)の要素もひとつまみしたけど、あのお方は弟にメス出したからな・・・


結局オカマってなんだ・・・?


あ、ジャイアントアントの設定はまた後書きとかに書いておきます。

まぁ至って普通のアリです

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