プロローグ
新連載(本命)開始です!
私は、この飽き飽きしていた私の空間をキラキラで満たしてくれる【魔法】が大好きだ。
私は、自分では想像もつかないようなすごいことを起こせる【魔法】が大好きだ。
私は、私が危機にあったとき助けてくれる誰かのための【魔法】が大好きだ。
私は、役に立つためだけじゃない魅せるためにある【魔法】が大好きだ。
私は、あらゆる脅威を一撃で消し飛ばせる強い【魔法】が大好きだ。
そして私は、これらを全て一度に叶えれることが出来るとっても凄い【魔法】を手に入れたい…
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私は小さい頃のある冬に、親やお手伝いさんたちに内緒に町を出た。
そして初めて森に入った、そこは普段から魔獣はほとんど出ない静かな森だった。
私はつい興奮してはしゃぎたおした、そして冷静になってから家に帰ったらとても怒られることに気が付いた。
だから私は急いで帰ろうとしたが「ミシッ」っと大きな音が後ろでなった、そこで引き返せばいいものの、私は好奇心に負け見に行ってしまった。
元々森の少し深いところまで来ていしまっていた私はさらに深くまで行ってしまった。
そして開けた場所に出て更に進むと、とそこにはとても大きい〔魔獣〕がいた。
だが私は急に出てきた〔魔獣〕に驚き引き返そうと思っても体が動かなかった。
今までに見たこともなく、本でも見たことがないような〔魔獣〕だった、近くにいると少し体がフワフワしてしまう不思議な〔魔獣〕だった。
逃げようとし、ようやく体が動いたその時〔魔獣〕と目が合ってしまった、私は余りの怖さと〔魔獣〕の威圧感によって気を失いかけた時、私に詰め寄ろうとしていた〔魔獣〕に凄まじい光が当たり私は誰かに抱きかかえられた、そして
「もう大丈夫よ」
と、笑みをこぼした女性を最後に見て気を失った。
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そして次に気が付くと暖かい部屋にいた、目の前には暖炉があり私はソファで寝かされていた。
そしてあの女性の事を思い出し、ここはあの人の家なのだろう、と勝手に解釈した。
だがいつまで経っても女性が来ないのでもう一回寝ようとしたとき「ガチャ」と、音が鳴った。
「あら、もう起きたてたのね」
と一言言われびっくりして振り返るとあの時の女性がいた。
「あ、あのぉ、お姉さんはなんて言うんですか?」
と、言うと驚いたようで、
「あら、お姉さんなんて嬉しい事言ってくれるじゃない、ていうか貴方しっかりしているわね~、まぁいいは私は魔法使いよ」
「な、名前はないんですか?」
「ん、まぁあるよ、でもまだ言えないね」
「どうしてなんですか?」
「貴方も大きくなったらわかるかもね」
「…」
何というか、不思議な感じのする人だった、一般的にはミステリアスな人と言うのだろう。
だけど何だか信用出来る説得力がある気がした。
「お嬢ちゃん、お名前は?」
「…ブレイト・ウェイリア」
「あら、素直に言うのね、てっきり中々教えてくれないと思ってたは」
「何だか安心できるから…」
「知らない人にそう言う事ホイホイ言っちゃダメよ?」
「普通の
「う〜ん、貴女趣味とか好きな事は?」
「…ない」
その時の私には趣味なんか無かった、正確には趣味と言えるほど正確な物は無かった、外に出て遊んだり、部屋の中で本を読んだり、そういった事は楽しかったがある程度経つと飽きてしまっていた。
「あら、趣味も好きなこともないなんて…人生つまんなくなっちゃうわよ」
「べ、別に関係ないです」
「まぁ別にいいんだったらいいんだけどね…そうだ!【魔法】教えてあげる」
「【魔法】?…危なくないの?」
「始めたばっかりは制御が難しいから危ないけど私と一緒なら危なくないわよ?どうする?【魔法】学んじゃう?」
この時は正直少し気になる程度だった、今まで触れてなかったものが気になっているだけだった。
「じゃぁ教えて」
「いい心がけね、じゃぁ…」
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そこからは毎日【魔法】を教えてもらった、【魔法】ってものは奥深く、難しいものだった。
色々なテクニックが求められる【魔法】をこの年で使えたのはお姉さんのおかげだと今でははっきりわかる。
【魔法】はやればやるほど様々な変換が出てきて出来る事も増えていった。
一人でする【魔法】も楽しかったが、【魔法】は誰かを助けれるし、誰かを楽しませることもできるし、誰かと繋がれることも出来る、と誰かとも出来る有益な時間を量産してくれる夢のようなものだと思った、そしてどんどん没頭していって、
一日のほとんどを【魔法】を操るか【魔法】の事を考える、というような生活が続いた。
だが、そんな日の中で一つだけ心に引っかかっていた。
家族たちの事だった、最近はお姉さんが外出していることが増えたため一人でいる時間が増え、寂しさを感じることが多くなっていた。
だが、ここに来てだいぶたったころ2回目冬も過ぎ、春に差し掛かった時のことだった。
「ブレイトはずっとこのまま私と【魔法】の研究をしたい?」
「どうしたのお姉さん、急にそんなこと言って、私はずっとここよ」
「家族と会える…って言ったら?」
ホントに急だった、あまりの急さに頭が回らなくなった。
「え、そ、それは…」
「会いたいでしょ?私、探してきたんだ、でやっと見つけた、随分遠くにあったもんでねぇ」
「え?でも私は近所の森に入っただけだからそんなに遠くないはずだよ?」
「はぁ、貴女も【魔法】を探求してるなら心当たりあるでしょ?」
「…【魔法】による空間への干渉?」
「そう、それで変な所っていうか珍しいとこに飛ばされたのよ、貴女は」
「?珍しい所って?」
「人外魔境、そう呼ばれているとこよ」
「え?あ、あそこ、人外魔境だったの?」
「ええ、そうよ、しかも魔境の中でもど真ん中ね、後、この家も魔境にあるのよ」
「え…じゃぁ私今まで魔境で住んでたの?」
「ええ、まぁそんなことはいいのよ、で貴女は家に帰るの?」
考えた、とても考えた、でも家に帰りたいかと聞かれれば帰りたい…だが、【魔法】も極めたい…
「…帰る、私は家に帰る、だけどまたここに戻ってくる、それも自力で」
「ほぉう?小さいのに大きい事言うね」
「…で次ここに来るときは私が思う究極の魔法を完成さしてくる!これが私の夢!」
「ふふ、大きな夢だね、でも貴女ならかなえれるかもね、じゃぁもう行きますか」
「え?もうなの?別れを惜しませてくれないの?」
「そうよ、また戻ってくるんでしょ?じゃぁいいじゃない、じゃぁあね、またいつか」
「ま、待ってよ!」
その時、私は光に包まれた、この浮遊感は転移!そう悟った時にはようやくまた家に帰れるという安心感と、お姉さんと会えなくなってしまうことの悲しさが混じった複雑な気持ちになった。
そして強く渦巻いていた魔力がほどけていき…
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ということがあってから8年遂に私は夢を叶えるべく旅に出る!
読んでいただきありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。