表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

なつの夕凪詩集

蒼の心臓

作者: なつの夕凪

以前投稿した「スカート▲スカート△」の続作になります。


ふたりの時は終わりを告げ


夜のとばりが世界を覆う


誰もいない教室の窓から


遠くなるあなたを見つめて


私は一人思いにふける


もしもこのまま瞳を閉じれば


赤い果実は水面みなもに漂うことなく


偽りだった契りはやがて真となり


明日をそして悠久を育むのか



考えることも愚かで願いは罪


それでも許されるなら


せめて祈りとともに


………………


…………


……


祈りはいらない


カタチなきそれは心をむしば


いずれあなたの枷になる


明日より先のとばりの向こう側に


私達は一緒に行けないのだから


そうだ


あなたの昨日になればいい


記憶の箱庭で無垢という名の花飾りを


手と手で取り合う


ふたりの時間はやがて


水面に消える定め


でも想いは私達だけのもの


箱庭の中で私達は永遠になる


いやだ


想い出なんてしたくない


離れるなんてできない


考えただけでも


こんなにも苦しいのに


他には何も要らない


もう手を繋げなくてもいい


せめてあなたのそばに


だめだ


だめだ


だめだ


なんて愚かしい


答えなき答えは行方を失う


人差し指で唇をなぞる


僅かに残るぬくもりは私をたぎらせ


決意を鈍らせる


鼓動が早くなり


苦しみと切なさは愛おしさとなり


私の心臓に刻む


いっそこの蒼の心臓が壊れてしまえと


切に願う


すると想いを捧げてしまえと


心臓は告げる


全てを奪えと


心臓は囁く


ああなんて愚かしい


………………


…………


……


月が太陽に変わる時


沈黙は終わり全て暴かれ


罪は白日の下に晒される


刹那の刻


私は何を願うのか


あなたは何を願うのか


私たちは……

お越しいただきありがとうございます。


お時間があるときに、いいね、感想、ご意見、誤字修正など頂ければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
https://img1.mitemin.net/d9/fw/5rxsk5zxfnvu6olkkwnealsygys1_3ce_dw_5k_28yl.png
― 新着の感想 ―
[良い点] 一人になってからの、心細さというのが、伝わってきます。 全てが幸せな形で実る訳じゃないというのを、物語っています。 出来るだけ悲しみに沈むことできっと客観的になって、このぐらいだよ悲しみは…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ