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50才独身女とトム・クルーズ

作者: ヒロモト

孤独死は嫌だな。突然死は嫌だな。独身女一人暮らし。急に倒れても救急車を呼んでくれる人はいない。


「お前が犬ならね」


「……」


『妖怪風呂覗き』こと猫に浴槽から話しかけた。毎日話しかける度にどんどん犬を飼いたくなってきた。

そうだよ。犬なら私が倒れたら人を呼びに行ってくれる。なぜ私は猫を買ってしまったのかしら?


「明日もまた同じこと考えるんだろうなぁ……うっ!?」


勢いよく浴槽から出ると私はその場に倒れてしまった。


「……」


「……」


それを猫が見ていた。



数日後。警察が帰ってから私は猫にカニ缶をプレゼントした。

猫はカニの身に抱きつくように夢中でカニを食べた。


『隊員が駆けつけるとあなたは服を着た状態で倒れていました。『急な気温の変化による心臓発作』だったのですが……本当に一人暮らしなんですよね?』


謎の男が家の電話から救車を呼んで服を着せてくれたらしい。

助かったのは良いが『一人暮らしのはずの女の家に男が隠れていた』という事で警察が捜査に来た。

私以外の人がいた形跡は何も無し。

電話をとった女の人は『何ともセクシーな声でした。こんな事言っていいか分かりませんが……』と言っていた。

警察にしばらくどこかのホテルに泊まる事を私は勧められたが別に怖くない。


「トム。ありがとうね。犬なら良かったなんて言ってごめんね。まだお家に居てくれる?」


「ニャー」


私の愛猫。トム・クルーズはセクシーな声でそう返事してくれた。

大好きな映画なのよ。トップガン。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 優しく助けてくれそうといえばトムですよね
[良い点] トムかっこいい! こんな猫がいれば寂しくもないし安全ですね。
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