1章4話
だが素直に従わないようなやつも結構多い。
「ふざけんな!こんなところに監禁なんかしていいと思ってるのか!」
「そうだそうだ!」
「俺には家族だっているんだ!」
「一体いくら欲しい?言ってみろ!」
なんか変なの混ざってるけど……
ドサッ
ドサッ?てなに?
歯向かったやつ全員殺されてんじゃんやっべ!
急いで出口行こ。実際さっき声をかけられた時のことを考えると絶対気づかないうちに殺される……!
とりあえず外に出れたか。
ってまたLINEの通知かい……
《お知らせ》
新しい能力を回収しました。
回収した能力の詳細はリストに追加されます。
リストアプリをダウンロードしました。
回収なんのことだ?
って俺の能力か……
死人から能力を奪うってなんかやだな……
でもこの能力すごく使えるんじゃないか?
地上って言ってたけど上に向かう道と下に向かう道があるのか……
間違えたら死ぬとかないよな?
いや、なんか書いてあるな……
《最初の選択》
1.長くて安全な上の道(生存率1.00%)
2.短くて危険な下の道(生存率0.01%)
1は2の10倍の長さがあるよ!
2は早ければ1日でクリアできるよ!
1度行ったら戻れないから気をつけてね!
安全な道でも100人中99人は死ぬのか。
それでも生存率が高い方を選ぶのが俺だ。
「…………けて……」
すっごい嫌な仕様だな。
危険な方から女の子の声とか……
「たす……けて……!」
しかも助けを呼ぶ声だと……
それでも俺は自分が助かる道を進むんだ……!
「お願い!助けて!」
俺は『危険な道』に進むことを決意した。