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プロローグ
何人もの人間がいる閉じた空間。
自分が何者かも分からないこの場所で2つだけ確かな事がある。
1つは自分の持つ能力について
もう1つは……
この訳の分からない場所が現実であるということだ。
これから俺たちはある選択をすることになる。
《このバカげた世界で死ぬか》
《自分の全てを賭けて生き延びるか》
きっとほとんどの人間の答えは決まっている。
《周りの人間を殺してでも自分だけは生き残る》だ。
だから俺は決意する。
そんなクソ共と同類にはならない。
俺は……俺だけは……
《何があっても人間だけは殺さずに生き延びる》