投稿しました(※グラフあり)
9月上旬から11月上旬、2ヶ月に亘って毎日投稿しました。
【タイトルを試行錯誤しました】
タイトルは「VRRPG『Re-birth』」としたいのですが、本作はVRゲームを題材にした作品ではありません。VRゲームもの目当ての読者には向かない作品なので、タイトルについては迷走しました。記録を残していませんが、5回以上は変更しています。
当初は英字だけの「VRRPG(?)『Re-birth』」にしていました。PVがPCに偏りスマホが極端に少なくて、慌てることになります。
完結時のタイトルは、
「【ローファンタジー】 VRRPG『Re-birth』 ~再誕を繰り返して戦い続ける、大和国武士団史上最強の3人組~」
となります。まず先頭に「ローファンタジー」と付けて、読者さんのジャンル間違いを防ぐことを試みました。また副題は「なろう」作品らしく、長々と内容を説明するものにしています。それでも時流に乗っていない硬い文面ですが、柔らかくして読んでもらっても離脱率が上がるだけで、逆に合う読者さんが見ようとしなくなりそうですし、この程度で良いと思いました。
この長いタイトル、PC版の新着情報には「【ローファンタジー】 VRRPG『」と表示されてかなり残念感が漂うのですが、PV総数への悪影響は無かったように思います。一方でスマホのPVは確実に増え、タイトルの試行錯誤を始めてからはPCと逆転する日もちらほらと現れるようになりました。
それでこのタイトルですが、そのうちひっそりと「VRRPG『Re-birth』」にするつもりです。「なろう」作品の長いタイトルには批判や揶揄が多いですが、そういうのとは関係なく。やはりこの作品のタイトルは、作中で京が付けていたゲームと同じにしておきたいです。
【あらすじを試行錯誤しました】
タイトルほどではないですが、あらすじも数回変更しました。前作のあらすじもそうでしたが、何度書いても何かが違う気がします。
で、今回は分かった気になれました。
「なろう」の「あらすじ」は「あらすじ」では無くて、「PR文」なのですね。私はそう考えて根本的に書き換え、すっきりできました。
【キーワードを設定しました】
キーワードも試行錯誤しましたが深い考えは無く、基本的には付けた方が良いと思ったものを都度付けていっただけです。10文字制限には悩まされましたが。
「魔 法は無いです」、「ス キルも無いです」とスペースが挿入してあるのは、検索語に「魔法」や「スキル」が指定されている場合に検索されないようにするためです。
【毎日投稿しました】
一通り書き終えてから投稿を開始したのですが、どの話も投稿直前まで推敲を続けました。
あらすじに「毎日更新!」などと書かなければ良かった、と思うこともしばしば。もうこのような宣言は止めようと思います。
【「完結済」にしました】
第92話投稿時点で、一旦「完結済」にしました。これは完結効果による読者増加が終わった状態で――完結した日のPVは、他の日の数倍になります――、PV等の分析をしたかったためです。
この後書きは、再び「連載中」に戻して投稿しています。あまりよろしくない行為でしょうが、現在は「完結済」を複数回実行しても『なろう』トップページの『完結済みの連載小説』リストには掲載されないので、ご容赦いただければと思います。
【数字を分析します】
【ブックマークとポイント】
完結時点でブックマークは13件登録、評価は4人から計32ptを頂きました。ありがとうございます。評価は前作より3pt下がってしまいましたが、ブックマークは驚きの2桁に達して嬉しいです。
ちなみに連載作品は本作で3作目なのですが、3作とも第3話投稿時点でポイントを戴いています。早期にポイントを付ける活動をしている方々がいらっしゃるもよう。ポイントが付くと一安心できるので、ありがたいです。
【部分別ユニーク】
下図に「部分別ユニーク」の集計棒グラフを示します。厳密には異なるのですが、これは各話毎の読者数に相当します。2019/11/08で集計を締めているのは、11/02で一旦「完結済」にし、この日でPVがゼロになったからです……
第1話から第2話で、約4割が離脱しています。比較対象が無いとこの数字の善し悪しは評価できないと思いますが、1作目の小説と2作目のエッセイは供に約2割でした。「なろう」全体の相場は分かりませんが、これは悪い数字でしょう。もっとも1作目、2作目とも第4話まで進むと4割離脱しているので、少し長いスパンで離脱率を比べると、突出して酷い数字というわけではありません。
その後は当たり前ですか、基本、第n回の読者数は、第n-1回のそれと同じか少なくなります。この徐々に右下がりになっていくグラフを見ていると、連載回数が多いのも善し悪しがありそうですね。
第1話で離脱が大きくなることは覚悟していたのですが――覚悟以上の離脱率で顔が引きつりますが――、士道大会のくだり(第15話前後)で大きな離脱が無いのは意外でした。
第50話と第51話は「フリーシナリオ編」への変わり目なのですが、読者数が周辺の話より20人、6割ほど多くなっています。これはただの偶然なのでしょうか、それとも何か理由があるのでしょうか? 第83話から始まる「現実編」の前後も若干増えているので拾い読みされやすい箇所なのかもしれません。このタイミングで「活動報告」も投稿しているのですが、連載中に行ったのはこの1回だけ、その影響はよく分かりません。
【PVとユニーク】
PVとユニークから作品の出来を評価するのは難しいのですが、本作と属性の近い作品と比較することで試みてみます。
比較対象はこの「VRRPG『Re-birth』」と属性が近しい作品。具体的には、連載完結済、ジャンルは「ローファンタジー」、文字数は「19~29万文字(本作24万文字の2割減~2割増)」、初回掲載日が「2019/01/01~」の作品です。該当は本作含めて33作品ありましたが、うち3作品は部数が1桁、3作品が続編なので除外しました。――20万文字超えで部数が1桁って凄いですよね。試しに見てみましたが、スクロールをしてもしても、ページの終わりにたどり着きません。
こうしてある程度、比較作品の属性を揃えたのですが、もう一工夫必要と判断しました。1話当たりの文字数が1300文字~6400文字と差が大きすぎるのです。本作は2400文字で、27作品中8番目の短さです。そこでPVにこの1話当たりの平均ページ数をかけて補正し、比較することにしました。さて結果は――
※グラフ横軸は各作品です。作品名の記載は省略しています。
「文字数/ユニーク」は27作品中、PCで23位、スマホで22位、総合で21位でした。
※PCとスマホで順位が大きく変動する作品が存在しています。
この「文字数/ユニーク」という数字は、おおよそですが、読者がどれだけ読み進めたかを表していると見なせます。本作の「文字数/ユニーク」は約9000文字なのですが、トップの書籍デビュー済み作家さんの作品は30000文字にもなっていました。すごい! ――この結果は「もっとがんばりましょう」ですね。
念のためですが「文字数/ユニーク」の多寡は、作品の質と直結するものではありません。「文字数/ユニーク」総合16位の作品はレビューが20個も付いていて、どれも大絶賛です(2番目に多い作品で3個です)。
なお単純な「ユニーク」ならPCで10位、スマホで16位になります。ですがこの数値は話数にも比例するので、出来の目安にするのは不適でしょう。また評価平均8.0ptは10位になります。こちらも評価者の採点基準がバラバラで人数も少ない現状では、比較指標にするのは厳しいと判断しました。
【備考:PC読者とスマホ読者】
上記のような分析をしていて意外だったのが、PC読者とスマホ読者の傾向の違い。「文字数/ユニーク」が、これは「PV/ユニーク」でも良いのですが、PCよりスマホの方が大きいのです(27作品中25作品が該当)。つまりスマホ読者の方が長く読み続ける傾向があるのです。……まあ、PC読者のブラバ率(※前のページに戻る率。ブラウザバック率)が高いのかもしれませんが。いずれにしても私の持っている印象とは逆でした。
そこで「ユニークのスマホ率」を作品間で比較してみたのですが、本作は25%、18位でした。トップはこれまた書籍デビュー済み作家さんの作品で55%。
※グラフ横軸は各作品です。作品名の記載は省略しています。
スマホ率とタイトルの傾向を見ると、スマホ率の高い作品はタイトルが長い傾向が見受けられました。
因果関係は分かりませんがPVやユニークを多くするのに、PCよりスマホ読者を掴みにいったほうが有効なようです。
※スマホ率は年代の影響も大きいです。例えば「なろう」初期の作品群はPC率がかなり高い。本項の分析は2019年作品だけで行っていることにご注意ください。
【目標を振り返ります】
2019年2月に立てた目標はあくまで書くきっかけ作りです。達成したかどうかは重要では無いのですが、一応振り返っておきます。
1)20万文字書く
24万文字になりました。ここから4万文字減らす作戦だったのですが、それには例えば、5万文字削って1万文字書き足す必要があるでしょう。
一通り物語を書いたところからこの仕上げを手がけるのは無理でした。小説を書き進めていると私の場合はいつしか気持ちが「まだまだ世に出せない」から「早く出したい」へと変わります。早く投稿して楽になりたくなる。「誰かにアイデアを先取りされるかもしれない」とか、「ここで事故に遭ったら、死んでも死にきれない」とか、大げさなことを考えたりもします。この状況で4万文字減らすのに数週間かける気にはとてもなれませんでした。
あと大修正を施すと、整合性を保つのが大変です。コンピュータープログラムならテスト実行して不具合を検出できますが、小説は人力で読むしかない。世の作品はどのように検証しているのでしょう? 本作での一例を挙げると、ヒロインの名前や愛称が進行によって変化します。会話文1つを追加するだけでも間違えかねないのです。
こうした理由で、作品の出だし、士道大会、エウローペー地域の遠征……、修正する候補はいくつも浮かぶのですが、手を付けられませんでした。
2)「視点」をきちんと会得する
1人称視点は3人称視点で書くよりもずっと楽でした。もっとも本作は主人公の能力が1人称視点で書くのにとても便利だったので、会得できていないかもしれません。
3)ストラテジーゲーム系の物語にする
跡も形も残りませんでした。ですがきっかけにはなり、発想の材料としてはかなり良かったと思っています。
途中で題材にした「MMOライク・シングルプレイVRRPG」については、最内の世界を記憶と結びつけたのでその可能性を表現しきれていません。しかし本作の執筆を軌道に乗せるきっかけを作ってくれました。
【おわりに】
以上です。
この後書きを読まれた皆さまが、本編で受けた感動(?)を失ったりしていなければ良いのですが。
今後については、多分懲りずに書くと思います。書くことそのものも然る事ながら、「小説執筆工学」を会得したくなってきました。
また機会がありましたら、お付き合い戴けると幸いです!
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。