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初仕事

翌日俺達はレビンさんの店で買った武具を装備してギルドに来ていた。

街に着いて半日は休んで装備も整えたのでどんな依頼があるのか、ワクワクしながら掲示板を覗くと、やはりFランクではあまりお金になるような依頼はなかった。


「あんまりいい依頼ないな、どうする?」

「私達はFランクなんだから、しょうがないでしょ。選り好みしないで薬草採取でいいんじゃない?薬草なら私達でもわかるでしょ?」

「ん。」


エルメの言葉に頷くリン。

リンよ本当に考えているのか?まぁ、エルメの言ってる事は正しい。


「そうだな、選り好みしないで初めは薬草採取から始めよう。」


依頼の紙を受付に持って空いてる受付に行くとそこに綺麗なお姉さんがいた。

髪はストレートの金髪で髪の長さは肩に少しかかるぐらい。笑顔で俺を見ている。俺は緊張しながら依頼の紙を出す。


「あら、この依頼を受けるの?君達昨日登録前に少し揉めてた子達よね?普通登録したての人は討伐依頼をやりたがるものなのだけど。」

「は、はいこの依頼でお願いします。」


少し吃りながら言うとクスクスと笑ってる、けどバカにしたような笑い方じゃない。何て言えばいいのかわからないけど、その笑顔で顔を少し赤くしていると。


「ごめんなさい、初々しくて可愛かったから。ではギルド証を出して貰える?」


可愛かったって俺男なのに少し凹んでギルド証を出す。手続きするから少し待ってくれと言われたので待っていたら、エルメとリンからの視線に気付き見ると、冷たい目で見られていた。


「何よ、綺麗な人だからって鼻の下伸ばしちゃって。バカじゃないの。」

「ん、イヤラシイ目付きだった。」

「いやいや、そんな事無いよ、てかリンそんな目で見てないから。」


と二人に言われていると、依頼の手続きが終わってお姉さんが帰ってきた。


「はい、手続きは終わったからこれでいいわよ。あっ、私の名前はセレナ歳は18よ。宜しくね。」

「はい、俺はジルです。隣にいるのがエルメとリンです。俺達同い年の15歳です。」

「エルメです。よろしくお願いします。」

「ん、リンよろしく。」


「エルメちゃんは昨日かっこ良かった子ね。なかなかスカッとしたわよ。リンちゃんはミステリアスな感じね。覚えたわ。頑張ってね。」


エルメは誉めて貰って照れてる、リンは自分がミステリアスな感じと言われて喜んでいる。リン、ミステリアスって誉め事なのか?う~んよくわからん。

ギルドで薬草を入れる袋を大銅貨四枚で二つ買い、街を出て二時間程で目的の森に着く。


「着いたわね。早速探しましょ。」「ん、早く採取してご飯」

「リン、あんた朝お代わりまでしてたでしょ。太るわよ。」

「ん、大丈夫。エルメと違って太ってないから。」

「あんた喧嘩売ってんの!」

「まぁまぁ、落ち着いて。エルメは全然太ってないよ。ナイスバディだよ。」


と後ろからエルメを押さえる。ムニュ、あれなんか柔らかい?

エルメが暫く固まって此方を振り替える、そこには鬼がいた。


「どこ触ってんのよ‼️」


エルメに一本背負いされ倒れた所に腹を踏まれる。


「ゲフッ、ま、待ってわざとじゃない。」

「ん、ジルどんな感じだった?」

「そりゃ、柔らかくて最高だった!ってリン何言わせるんだ。」


エルメを見ると赤い顔をして無言で顎を蹴られて後ろに倒れる。

顎を押さえて、上を見るとリンのスカートの中が見えた。

リンは気にしてないのか、首を傾げる。リン黒ってさっき蹴られた時に見えたエルメは白だったのに、なかなかやるな!


「あんた、リン迄お仕置きが足らないみたいね。」

「待った、事故。あれは事故だから。」


焦ってエルメに事故だと主張する。


「ん、大丈夫。ジルならいい。」

「ちょっとリン少しは恥じらいを持ちなさい。」





この後にエルメからありがたい説教をリンと聞かされ今後こういう事をしないようにと言われ二人で頷く。エルメも落ち着いた所で薬草探しが始まった。


「無駄に時間使ったわね。早く集めて帰りましょ。」

「そうだな、早く依頼を終わらせて飯にしよう。」

「ん、直ぐに終わらせる。」


飯の話になるとリンは元気になる、小さい体でよく食べるものだ。


「ん、小さくても胸はある」


顔に出ていたのか、リンが胸はあると主張してくるが、エルメを見てからリンを見る、確かにリンも多少はある方だと思うがエルメと比べると涙が出そうになる。


「ん、エルメは化け物。あれと比べて貰っては困る。しかしエルメと私は姉妹いずれは私も化け物になる。」

「ちょ、誰が化け物よ‼️」


胸を両手で隠しながらリンに言う。

そしていつもより口数が多いリン。そうかエルメは化け物なのか。

リンはいずれ自分もそうなると信じているようだ、双子でも似てない二人。

背もエルメの方が高く胸は化け物。


そうだよな、信じる事は良いことだよな、信じるものは救われる。

リンには信じるものは救われると言うとボディブローを喰らう。


「ゲフッ」



あぁ、この痛み確かに二人が姉妹なのだと思った。

俺が倒れている間に二人で薬草を集め終わって結局俺は少しのいい思いと、痛みで唸って居るだけ。

こうして、俺達の初の仕事、薬草採取は終った。






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