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洞窟1

翌日早くギルドに来た。

時間が掛かる依頼がないか探す為。

掲示板を良く見る、薬草採取は三人でやると早く終わるから却下。

ここは討伐依頼にして時間を稼ぐか?リンも仕事で昼に戻れないと解れば諦めてくれるはず。


「なぁ、ここは討伐依頼を受けてみないか?」

「ん、なんで?」

「折角冒険者になったんだし、討伐依頼を受けてみたいんだ。」

「ただ単にベルの店に行きたくないだけじゃないの?」


ギクッ、エルメが鋭い。エルメの言葉を聞いてリンが疑うような目で見てくる。


「ち、違うって。ほら、やっぱり冒険者に戦いは付き物だろ?ここら辺で腕を試してみるのも良いと思うし、自分がどれくらいやれるかを知りたいんだよ。」

「ふーん、そういう事にしておいてあげるわ。」

「ん、しょうがない。」

「ありがとう。どの討伐にする?受けれるのはゴブリンかフォレストウルフだけど。」

「そうね、ゴブリンにしましょう。フォレストウルフは討伐証明の牙と毛皮だと荷物になるから、その点ゴブリンは討伐証明の耳だけでいいしね。」

「ん、ゴブでいい。」

「よし、じゃあゴブリンで。」

「次いでに薬草採取も受けましょう。2つ達成出来ればEランクに上がるから」

「そうだな。薬草とゴブリンの証明ならそんなに荷物にならないだろしな。」



こうしてギルドでゴブリン討伐と薬草採取を受けて二時間かけて森の手前までやって来た。



「よーし!頑張って依頼を達成しよう。」

「ねぇ、ゴブリン討伐はいいけど何体倒せばいいの?」

「あっ、良く見てなかった。どうしよう?」

「あんた馬鹿じゃないの‼️そこ大事でしょ。」

「ん、大事。ゴブは5匹で依頼達成。」


俺とエルメはリンを見るとドヤ顔をしている。

まさかリンが依頼書を良く見てるなんて思いもしなかった。

エルメは少し悔しそうにしている。


「ありがとうリン。じゃあ、薬草探しながら出てきたゴブリンを討伐ってことで。」

「そうね。リンのドヤ顔は腹立つけど、そうしましょ。」


リンはエルメの顔を見て首を横に振り、やれやれみたいなポーズをとる。

それを見たエルメは額に青筋を浮かべているが自分も見てなかったので

文句を言えず我慢している。



ここでもリンはエルメを揶揄う。リンの何がそうさせるのだろう?




森の中を歩いて薬草を集めていると少し離れたところでゴブリン3匹を見つけた。俺達には気付いてないみたいだ。

エルメとリンに合図を出すと二人とも武器を構える。


リンが一体に弓を放つと同時に俺とエルメは飛び出す。

その矢は的確にゴブリンの頭を撃ち抜くと他の2匹が混乱して辺りを見回す。


「グギャ、ギャギャ」「ギャウギャ」


ゴブリンが俺達に気付くと手に持っている棍棒を振り回しながら此方に向かってくる。


振り回された棍棒をよく見て左右に避ける。大振りになった棍棒を右側面に避けると同時に剣を振るとゴブリンは腹部から真っ二つになる。手に斬った時の感触が残っているが今は気にしないでエルメを見ると既に終わっていたらしく此方の戦いを見学していた。


「ジル。ゴブリン位瞬殺しなさいよ。」


エルメが相手したゴブリンを見ると、心臓辺りに丸い穴が空いている。倒れていてもそこだけ地面が見える。


「えっ、どうやったら槍であんな穴が空くんだ?」

「簡単よ。槍をグッとやってギューンみたいな感じね。」

「ん、そんな感じ。」


なにそれ?リンもそれで分かるの?説明がグッとやってギューンって、わからんだろ?


倒したゴブリンの討伐証明を採る。今ので三匹倒したから後二匹か。


「よし、後二匹倒したら依頼達成だな。薬草もこれ以上採らなくても大丈夫だな。」

「ん、サクッと見つけてヤる。」

「やる気があるのはいいことだけど、そろそろお昼にしましょ。」

「そうだな。リンも昼飯食べてからサクッと見つけて終わらせようぜ!」

「ん、昼にする」


宿で作ってもらったサンドイッチを周囲を警戒しながら食べる。

サンドイッチだけでは物足りないのか、リンの機嫌が余りよろしくない。

しょうがないので、俺の分を分けてやると少し機嫌が良くなる。


「ん、ありがとう。」

「いいよ。食べ終わったら、少し休憩して残りを片付けよう。」


食べ終わり休憩も取れたので、ゴブリンを探そうと森の奥まで入っていくとそこに洞窟があり、二匹のゴブリンがいる。手にはどこで手にいれたかわからない錆びた槍を持っている。


「なぁ、あれって見張りに見えるんだが?どう思う?」

「私も見張りに見えるわね。」「ん、同感。」

「だよな。洞窟の中は奴等の巣になってると見た方が確実だな。中にどれだけの数がいるか分からないな。どうする?」

「どうするも何も見つけた時点で殲滅よ。」

「でも洞窟の中が狭かったら、槍や弓が使いづらいだろ。」

「ん、大丈夫。ゴブにしか当てない。」

「私も槍を振り回せなくても突きだけで対処出来るから平気よ。」

「はぁー、わかった。リンは一匹は頼む、後の一匹は俺がやるから。」

「ん、二匹とも任せて。」


そう言うとリンは弓を構えて矢を二本同時に放つ、その二本の矢はゴブリンの頭を射ぬいた。


「すごいな、リン。」「ん、余裕。」

「見張りを倒したんだから、洞窟に入るわよ。」


見張りの二匹を見つかりにくい場所に隠し、中に入っていくと中々広い洞窟のようだ。これなら槍も振り回せるだろ。先頭に俺次にリン最後尾はエルメだ。


「広いわね。どれくらい奥まで続いてるのかしら?」

「どうだろな、っと道が別れてるな、右か左どっちに行く?」

「右から行きましょ。」「ん、右。」

「よし、右に行くか。」


分かれ道を右に進んで行くと曲がり角があり少し顔を出して見る。

そこに普通のゴブリンよりも体格が一回り大きいゴブリンがいた。


「あれはゴブリンウォーリアーだな。」

「ウォーリアーね、奥に何があるのかしらね?ゴブリンジェネラルでもいるのかしら?」

「おいおい、ジェネラルって言ったらCランクのモンスターだぞ。Fランクの俺達にはキツいぞ!」


「ジル。身体強化のスキル持ってるでしょ。魔法だって全属性使えるんだから楽勝よ。足りないなら、今からスキル作ればいいじゃない?ジェネラルが居るとしたら、キングが居る可能性もあるわよ。」

「ん、しょせんはゴブ楽勝。」


確かにもしこの奥にジェネラルがいたらキングも居るかもしれない。居ないで欲しいが、しかし足りないならスキルを作ればいいと言われてもなぁ。

戦闘の役に立つスキルとはなんぞや?まぁ、いいや追々考えよう。


「今のスキルでもキング位余裕だと思うわよ。ジルの身体強化のレベル10でしょ?キングならレベル3でいけると思うわ。」

「マジで。其ぐらいの強化でいいのか。じゃあさっさとウォーリアーを倒そう。」




身体強化を掛けて戦闘の準備をする。よーし行ってみようか‼️

























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