願い事
あるとても寒い冬の日の夜のことです。
一人の男が自宅で座っていました。
時刻は短針が十一、長針も十一を指していました。
男はパソコンに向かって文字を打っています。
男の職業は小説家でした。最近デビューできた新人の小説家です。
そして男はふと昔の、今の自分よりも若かった自分を思い出しました。
小学生のとき、活動的だった自分は、野球やサッカーを行っていました。
中学生のとき、運動部に所属していて、日々腕を磨いていました。
高校生のとき、吹奏楽部に入り、宛がわれた楽器に取り組みました。
大学生のとき、文芸サークルに入り、小説家になるために毎日努力を続けました。
そして男は何故自分は色々な事を自分は行っていたのか、と考えました。
考えましたが、答えは出ません。
仕方がないので小説の続きを書きます。
そして、書き終わりました。
同時に先ほどの疑問の答えが分かりました。
自分は、×××××だったのだ。
と思いました。
そして、男は書き終わった小説の結末を少し変えました。
時刻は短針が十二、長針も十二を指していました。