表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
村から追い出された変わり者の僕は、なぜかみんなの人気者になりました  作者: あざらし かえで


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/75

12.街へ行こう

 ルナちゃんも一緒に来てくれることになったけど、僕たちにはお金がない。

 旅を続けていくのにもお金は必要だし、お金をもらうためにはどうしたらいいんだろう?

 やっぱりお手伝いをして、お金をもらわなくっちゃいけないのかな。


「そうだな。旅をするために冒険者登録をするのがいいかもしれないな」

「冒険者?」

「何よそれ。ラグ、あなた適当なことを言ってる訳じゃないわよね?」

「ふふ。私を誰だと思っている? 人々が話している内容に耳を傾けた結果だ。何年も生きていれば自然と人間の暮らしのことは耳に入ってくるものだ」


 森の中を歩きながら、ラグお姉さんの話の続きを聞く。

 冒険者って聞いたことあるような気はするけど、村で困っているときに助けてくれる人だったかな。

 村長さんがギルドってところにお願いしたけど、お願いした人がなかなか来ないって言ってた気がする。


「この森を抜けていくと、ノイオゾの街が見えてくるはずだ。街にはギルドというのがあってな。そこで登録をすると冒険者として認められる」

「冒険者……なんかカッコイイです」

「騙されてない? 大丈夫かしら」

「ピピ!」


 ルナちゃんは、ラグお姉さんの言うことが怪しいと思っているみたい。

 でも、ラグお姉さんは間違いないって言ってるから大丈夫だと思う。

 今は行くところもないから、まずは街に行ってみることになった。


 +++


 歩き続けてどれくらい経ったか分からないけど、森が終わって暫く歩いた先に漸く街が見えてきた。


「わぁ……あれが街か」

「建物が見えてきた。フィロ、大丈夫か?」


 ラグお姉さんが僕を心配して、一旦立ち止まってくれた。

 ずっと歩いていたから、足が疲れてきちゃったな。

 でも、僕だけ疲れただなんて言ったらだめだ。

 頑張らなくっちゃ!


「うん。だけどみんなもお休みしたいよね。でも……街で休めるところなんて……」

「はぁ……仕方ないわね。とりあえずギルドってところに行けばいいんでしょ? そこで冒険者ってヤツになってちゃちゃっと稼ぎましょ」

「そうだな。ギルドはきっと大きな建物なはずだからすぐに見つかるはずだ。すぐにできる仕事を引き受けてお金を手に入れよう」


 ポイも羽ばたきながら僕たちの周りを飛んで応援してくれてるみたいだ。

 僕の肩に止まったポイを撫でて、僕も頷く。


「ポイ、あんたは大人しくしてなさいよ? 赤い鳥って珍しいから、静かにしてないと人間に食べられちゃうんだから」

「ピピッ!」

「ルナ、ポイを脅かすな。だが、私も赤い鳥は珍しいと思っていた。目を付けられないように、街へ入る前にフィロのポケットの中に隠れた方がいいな」


 確かにポイと同じ鳥さんは僕も見たことないかもしれない。

 食べられちゃうことはないだろうけど、ポイは怖がりだしきっと僕のポケットの中の方が安全だ。

 ポイにおいでというと、ポイも大人しく僕の胸ポケットの中へと飛び込んできた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ