新宿駅の少女
ラフェスタの護衛のお陰で車は無事に魔物の軍勢の中を突き進めているが、
先に進めば進むほど、魔物の数は増えていく。
レッド「くっそ・・・まさかこんな戦いになるなんてな!」
すると雅一はペイセルに防御魔法を貼ってくれるか頼み込む。
雅一「ペイセル!この車自身に防御魔法を貼ってくれるか?」
ペイセル「わ、わかった!」
ペイセルは車に防御魔法を展開させ、敵の攻撃が来ても大丈夫なように
させた。
外ではラフェスタが一人で果敢に魔物を倒し、車を防衛している。
ラフェスタ「させるか!ファイヤーボール!」
ラフェスタ「バースト・クライン!」
ラフェスタ「数が・・・多すぎる!雅一!今どのあたりなの?」
雅一「今は・・・、首都高速4号線新宿線の笹塚あたり!」
ラフェスタ「それじゃあ、わからないよ!」
雅一「んな事言ったって!」
すると横から大型の魔物が車にめがけて突進してくる。
レイラ「雅一!右から来てる!」
雅一「こんちくしょうーーー!!」
雅一は思いっきり車線を変えて間一髪で回避する。
ラフェスタ「うわっ・・。なんというドライブテクニック・・・。」
雅一「くっそ、アクション映画かなにかかよ!」
雅一は敵の攻撃を避けるために大きく左右に動かし続ける。だが、あまりにも
激しい動きにペイセルが体調を崩す。
ペイセル「う・・・。酔った・・・。」
レイラ「えぇ!?ちょっと、ここでそれはまずいって!」
ラフェスタ「雅一!駄目だ、これ以上は敵が多すぎる!」
ラフェスタ「対処が・・・追い付かないっ!」
すると魔物からの攻撃が車に当たるようになり始める。
レッド「くっ・・・。」
雅一「一回、高速を降りる!ラフェスタ!振り落とされるなよ!?」
ラフェスタ「わ、わかった!」
雅一はアクセルを全開にし、高速道路を走り抜ける。すると、周囲の建物が
だんだん高層化していき、超高層ビル群が立ち並ぶエリアまでたどり着く。
雅一「ラフェスタ!中に戻ってこい!」
ラフェスタ「了解!」
雅一は窓を開け、ラフェスタはそこから車内へと戻る。
雅一「うおおおおお!いっけぇぇぇ!」
雅一は高速道路をおり、一般道へ降りそのまま
すぐ近くにある駅の地下駐車場へと入っていった。
~地下駐車場~
車を停めた雅一達は、ゆっくりと車から降りる。
雅一「みんな、大丈夫か・・・。」
レッド「お・・・おう、なんのこれしき・・・。」
雷閑「レッド。無理をするな・・・顔真っ青だぞ・・・。」
レッド「お前もじゃねぇか・・・。」
レイラ「ペイセルは・・・ちょっと目を回してダウンしてる。
私も頭がいたい・・・。」
雅一「俺も・・正直・・・良くない・・・。」
ラフェスタ「あ、あそこまでになると・・・ね・・・。」
あまりの激しい運転によって雅一達は全員グロッキーになっていた。
レッド「う・・・ちょっと・・・トイレ・・・。」
雷閑「お、俺も・・・。」
レッドと雷閑はその場からトイレを探し始めるために一度場を離れる。
雅一「あ、あいつら・・・トイレの場所・・・わかるのかな?」
その後雅一が付き添いでトイレについていくことになり、雅一達はその後、
約30分間何もできずにいた。
・約30分後・・・。
ラフェスタ「ふぅ・・・なんとか落ち着いてきた・・・。」
雅一「おいレッド、雷閑・・・大丈夫か?」
レッド「あ・・・あぁ、なんとか・・・な・・・。」
雷閑とレッドが雅一に連れられて戻って来る。
レッド「くっそ・・・まさか決戦前にこうなるとは・・・。」
雷閑「全部・・・でたわ・・・。」
ペイセル「ひ、ひどくげっそりしてる・・・。」
雅一「ごめんな・・・荒い運転しちゃって・・・。」
レッド「い、いや・・・大丈夫。状況が状況だったし・・・。」
ペイセル「と、とりあえず、回復魔法かけとく?」
雷閑「た・・・頼む・・・。」
雅一達は少しだけ体調がもとに戻っていき、今の現在地を確認する。
レイラ「それで、今ここはどこなの?」
雅一「ちょっとまってて・・・。えーっと・・・。」
雅一が車のナビゲーションの中を調べる。
雅一「車のナビも東京マップまんまかよ・・・。」
雅一「えっと・・・今俺達がいるのは、東京の新宿という名の街で、
ここはその駅近くの商業施設にある地下駐車場だな。」
・新宿駅 商業施設の地下駐車場
雷閑「また聞いたこともない地名だな。」
雅一「さて、これからどうする?」
ペイセル「どうする?って・・・。」
雅一「ブラッドの元へ行く方法だよ。さっきの魔物の量を見る限り、
これ以上車での移動が厳しいかもしれない。」
雅一「それに、流石に無茶したからこれ以上は動かせないぞ。」
ラフェスタ「他に移動手段はないの?」
雅一「無人だと・・・鉄道も停まっているし、馬も使えないとなると・・・。」
レッド「ここからは徒歩で移動するしかなくなるな。」
ペイセル「ここからブラッドの場所まではどれくらいあるの?」
雅一「そうだなぁ、直線距離で約4kmぐらいだが・・・。」
レイラ「あの魔物の数・・・最短距離で行くのは難しいかもね。」
レッド「じゃあ、どうやって行くんだ?」
すると雅一は車の中にあるナビをみんなに見せる。
雅一「別ルートで行くなら、この環状線の線路を渡っていく方法がある。」
ラフェスタ「それで本当にブラッドの所へ?」
雅一「遠回りにはなってしまうけどね。国会議事堂がここにある。
もし環状線の線路を回るなら南下してぐるっと回っていく。この東京駅付近から
向かえば徒歩でもたどり着けるよ。」
雅一が提案したルートは新宿駅から山手線の線路を走り、渋谷、品川方面へと
進んでいき、最終的に東京駅から向かうルートだった。」
雅一「中間駅から言ってもいいけど、ルートはわかりやすい方が良いだろ?」
レッド「なるほどな、確かにこれなら・・・。」
ラフェスタ「じゃあ、このルートでブラッドのいる国会議事堂へ向かおう!」
他のみんなも特に異論はない。
雅一「よし、じゃあ、荷物を持って出発の準備だ!」
雅一達は車の中や置いてあった荷物をまとめて出発の準備を整えはじめる。
しかし、次の瞬間、どこからとも聞き慣れない音が聞こえてくる。
レッド「ん?なんか今チーンって音が・・・。」
雅一「まさか、無人の街なのにエレベーターが?」
その音を注視する雅一達。するとラフェスタが誰かの足音を聞き取る。
ラフェスタ「誰か来るっ!?」
雅一達は警戒を取るが、雅一達の目の前に現れたのはピンク髪の幼い少女が現れる。
???「あれ?お兄さんたち、こんな所で何してるの?」
雷閑「子供!?」
レイラ「まさか・・・。」
突然の幼い子供が現れたことで雅一達は困惑する。
レッド「君、どうしてこんな所に?お父さんやお母さんは?」
レッドが優しく少女に話しかける。
少女は首を横に振る。
レッドはその後も少女に色々話を聞き、ときより笑顔を見せる。
ペイセル「子供なら、特に問題はなさそうだね。」
雅一達の警戒が解ける中ラフェスタだけ妙な違和感を感じ取っていた。
ラフェスタ「(ピンク色の髪の毛にあの服装・・・。)」
ラフェスタ「(それに何?この歪な魔力は・・・。みんな気づいてない?)」
ラフェスタは少女に纏う歪な魔力にも違和感を覚えるが、他のみんなは
全く気づいていない。
そしてレッドは少女に危険だから離れるように伝える。
レッド「ここは危険だから早く安全な所に行きなさい。」
少女「わかった。お兄ちゃん優しい!」
その言葉を口にした途端ひっそりと少女がニヤつく。
するとラフェスタはとっさにレッドに離れるように伝える。
ラフェスタ「レッド!そいつから離れて!」
レッド「へ?」
ラフェスタが離れるように伝えた瞬間、雅一達のいる場所で大規模な爆発が発生し、
天井が崩落してきたのだった。




