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教官ガイルによる冒険者訓練!

そして次の日、再び雅一とラフェスタは訓練場に顔を出すと、そこにはすでにガイルの姿が

あった。

がいる「おう、おはよう。」

ラフェスタ「おはようございます。ガイルさん」

雅一「早いなぁ、もう来てるよ・・・。」

ガイル「早寝早起き、健康な体の第一歩だよ!ハッハッハ。」

雅一「それで、今日はどんな訓練を?」

ガイル「君達にはまず戦い方の基礎から学んでもらおうと思う。ある程度慣れてきたら実践訓練、

その後、試験を受けてもらう形だ。」

ラフェスタ「では、早速お願いします!」

ガイル「お、積極的だな。」

雅一「お、お願いします・・・。お手柔らかに・・・。」


~戦い方の基礎その1:体力づくり~

二人がまず最初に取り組んだのは基本的な体力づくりから始まった。訓練場のトラックをランニング形式で

走り込むという単純なものから腹筋や腕立て伏せ、更に障害物を避ける訓練など、最初は地味な

内容だった。

雅一「うっへぇ・・・、日頃の運動不足が堪える・・・。」

ラフェスタ「まだトラック3周しか走ってないよー!。」

雅一「日陰者には堪えるのー!!」

ガイル「ほら、ペースが落ちてるぞー!」

障害物を避ける内容に関しては樽や丸太、更に木刀を振り回す人形からの回避等様々なメニューを

こなしていく。

ガイル「ほら、もっと周りを見て、一つ一つの動きに隙が生まれてるぞ!」

ラフェスタ「うっ!」

雅一「ぐへぇっ!」

ラフェスタは少し被弾はしているもののある程度は回避ができているが雅一は全く避けれずに

あらゆる障害物に当たってしまう。

雅一「いってぇ・・・丸太の振り子避けは・・・全身に効く・・・。」

ラフェスタ「ふっ、はっ!」

雅一はまたラフェスタの動きを見て自分が力になれそうも無いことを実感してしまう。

雅一「俺、こんなんで冒険者になれるのかな。バイラズに行って戦うなんて・・・。」

そこにガイルがやってくる。

ガイル「どうした?」

雅一「ガイルさん、俺・・・出来るのかな。こんな初歩的な所でこんなダメダメで、こんなんじゃ、

力になるどころか足を引っ張っちゃうし・・・。」

ガイル「ふむ、ラフェスタの行動を見て自身が持てないって感じだな。」

ガイル「良いか、今君がやろうとしていることは誰でも出来るような事ではないさ。

少なくとも才能がないただの一般人が冒険者になること事態そもそも珍しい事なんだ。」

ガイル「かという私も、冒険者をやる前はやせ細った一般人だったがな。」

雅一「えっ?ガイルさんが?そうは見えないけど・・・。」

ガイル「よく驚かれるさ。だが、事実だ。私は元々病弱で常に寝込んでいたし、運動も苦手だった。

だが、私は人の2倍ではなく、10倍、100倍努力を重ね、冒険者となった。」

ガイル「雅一、凡人やそれより下にいる人は世間で言う普通の何十倍と努力が必要となる。

その道は辛く険しい道のりではあるが、それを超えた先に、君の目的や夢に近づくことが出来る。」

雅一「ガイルさん・・・。」

ガイル「まだ訓練は始まったばかりだ。ラフェスタは猫族で身体能力が高いというだけで、

それ以外は君となんら大差はない。ここで悲観したり、現実逃避をするぐらいなら、

死ぬほど努力をして目標に向かうことに尽力したらどうだ?」

雅一「俺は・・・。」

雅一「(元の世界ではただ会社と自宅を往復するだけで、残りは好きなことに費やしてた・・・。

誰かのために動くとか、そんな大義名分な事は何もなく過ごしてきたけど・・・。)」

雅一「(でも、今なら少しガイルさんの言う事がわかる気がする・・・。)」

雅一「確かに、ガイルさんの言う通りです。まだ訓練は始まったばかり、駄目なら駄目なりにあがいて

あがいてあがきまくり、常人の10倍、100倍努力をして、彼女の意思に答えてあげるのが、

今自分のやるべき事・・・だよな。」

雅一は再び決心を固める。

雅一「ガイルさん、俺、頑張ってあいつの力になりたいです。」

ガイル「本当に良いのか?彼女が戦おうとしている相手は恐ろしいほどの強敵だぞ。」

雅一「でも、彼女に協力するって言ったからにはそれに答えるのが今自分の出来る事だと思うので。」

ガイル「その意思を忘れるなよ。じゃあ、訓練再開と行こうか。」

雅一「はいっ!」

その後二人は更に訓練を重ねていく。訓練をしていくたびに冒険者に必要なレートが少しずつ

溜まっていく。

ラフェスタと雅一は日々訓練に励むことで基礎的な体力や筋力が向上し、瞬発力や回避力も

徐々に上がっていき、動きがより洗練されていく。

そして訓練開始から1ヶ月が経過した頃・・・。


ラフェスタ「ハァッ!」

ラフェスタは一発パンチを人形に当てる。その威力や精度は始めたての頃よりもより洗練された形で

放つことができている。

二人の成長した動きをガイルは観察している。

ガイル「ふむ、随分動きが良くなったか。相手の動きをしっかりと見てむやみに手を出さない。

出す時は敵の懐を的確に当てるように攻撃をする。いい形だ。」

ガイル「さてと、雅一の方は・・・。」

雅一「よっ!はっ!」

雅一も最初の頃よりもそこそこ動けるようになっていた。まだラフェスタと比べると回避率や

攻撃の精度にムラがあるものの、最初の頃と比べても目で見て成長を感じれるまでになっていた。

ガイル「ふむ、雅一も悪くないな。」

そこでガイルは一度二人に集合するように呼びかける。

ガイル「二人共一度集まってくれ!」

ラフェスタ「わかりました!」

雅一「はーい!」

二人はガイルの所へ集合する。

ガイル「二人共良い成長っぷりだな。ここからは実際に技を出して敵を実際に倒す訓練を

初めて行くぞ。」

ラフェスタ「よろしくお願いします!」

雅一「お、俺も頑張るぞ!」

ガイル「ではついて来なさい。次の訓練の場所へ移動する。」

ガイルについてきた二人は人形の置いてある所に到着する。


~戦い方の基礎その2:敵との戦い方~

ガイル「良いか、君達が主に相手にするのは魔物やモンスターと呼ばれる者達が主となる。」

ガイル「魔物は基本致命傷を追わせることで倒すことが可能となる。冒険者はその魔物から素材回収、

魔石回収等も行って生計を立てる。」

雅一「あの、少し質問なのですが、すべての魔物はそれで倒すことが出来るんですか?」

ガイル「良い質問だ。大半は弱点を狙うことなく倒すことは出来る。ただ、一部の魔物には

ある特殊条件が重ならないと倒せない物もいる。そういう奴が出てきたら、その魔物の条件を

探す必要があるがな。」

ラフェスタ「じゃあ、人間とか魔族相手の場合は?」

ガイル「単純な動きが多い魔物と違い、相手が人間や魔族の場合は戦略も建てるし、

裏を描いて来る事もある。倒せる部分に関しては一緒だが、魔物との戦い方とは少し違う

戦い方が必要にはなるかな。」

ガイル「さて、基本的な説明はここまでにして、訓練を始めよう。」

ガイル「今回使う訓練用の人形は様々な動きに対応する人形をセットした。君達にはこの人形を

倒してもらう。」

雅一「倒すって、まだあまり戦闘訓練はしてないですが・・・。」

ガイル「だからこそだ。君達の戦い方を実際に見て、その動きから私が実際にレクチャーするから

思い切ってやってくると良い。」

ラフェスタ「わかりました!早速やってみます!」

雅一「け、決断力はえぇ・・・。」

二人は定位置に尽き、戦闘準備を整える。

ガイル「準備は良いか?」

ラフェスタ「はい、いつでも!」

雅一「よしっ、やるだけやるか!」

ガイル「はじめ!」

ガイルの合図で人形との戦闘訓練がついに始まった。

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