古い本の秘密と無人の街クロリス
雅一達がクロリスに向けて出発したその頃、バイラズ帝国では、
ブラッドと最高幹部4人が再び集結していた。
~バイラズ帝国~
・とある建物の会議室
フローエル「ようやく来た。一体どこをほっつき歩いてたん?豪儼」
豪儼「ふん、お前には関係ないことだ。」
フローエル「そう言ってるけど私しってるんだから、あのデハート城の一件。」
豪儼「何が言いたい。」
フローエル「せっかく集めた労働者を全員皆殺しにしちゃうんだもん。
何のためにあれだけ時間をかけて集めたのかわからないよ。」
豪儼「ふん、我々の行動に背くからいけなかっただけだ。」
豪儼「それに、目的の物はちゃんと送られてきただろ?」
ファルン「ほら、言い合いはそれぐらいにして、ブラッド今後の行動は?」
ブラッド「豪儼が数十年間集めてくれた魔力濃縮カプセル、そして、
バイラズ帝国の技術力、ファルンによる古代魔法の解読によって準備は完了した。」
ハグラ「ほう、ついにか。」
ブラッド「フローエルのお陰で今回の計画が外部に漏れることなく、順調に事が進み、
ハグラの提案による全世界への総攻撃を実施したことで
戦力の分散及び連合国の引き付けにも成功・・・。」
フローエル「ふふん、どんどん褒めても良いんだよ?」
ハグラ「順調すぎて逆に不気味だがな。」
ブラッド「すべての環境は整った。後は例の魔法を発動するだけだ。」
ファルン「だけど、完全に起動するまでかなり時間かかるんでしょ?
一部無理やりこじ開けた部分もあったからあそこと干渉しあってるし。」
ブラッド「ま、少しの誤算ではあったが問題はない。どのみち結末は一緒だからな。」
ブラッドは立ち上がり最終的な指示を全員に示す。
ブラッド「じゃあ、最後の仕上げを始めるぞ。お前達は言われた地域で待機。」
最高幹部4人「了解。」
するとブラッドは一人の兵士を呼びつける。
兵士「お呼びでしょうか。ブラッド様。」
ブラッド「お前達残った兵士は国民を安全な所へ移動させろ。」
兵士「それは・・・彼らがここまで来ることを想定しているのですか?」
ブラッド「万が一にでも国民に被害が出たら困るのは俺達だ。良いか国民は丁重に
扱うんだぞ。」
兵士「はっ、おまかせを!」
そういうと兵士はすぐに行動に移すため、部屋を後にした。
ブラッド「さぁて、始めるとしようか。新世界への扉を開く儀式を!」
~一方雅一達サイド~
同時刻、雅一達は列車に揺られながらクロリスに向けて移動していた。
すると雅一はブランから渡された一冊の本の事を思い出す。
・クロリス行き旅客列車 5号車
雅一「そういえば、会長から出発前になにか渡されてなかったか?」
ラフェスタ「そうだった、すっかり忘れてた。」
ラフェスタが取り出したのは一冊の古い本。
レッド「かなり古い本だな。作者名も日付も書いてないしタイトルもない。」
レイラ「少なく見積もっても500年ぐらいは経ってそうな本。」
雷閑「そういえば、王国の書庫にもその本ぐらいに古い本はたくさんありましたなぁ。」
ラフェスタ「良い?開けるよ?」
ラフェスタはゆっくりと本を開く。するとそこには古い文字でなにかの文章が
描かれていた。
雅一「うーん・・・読めんっ!」
レイラ「本当に古い書体ね・・・。」
レッド「レイラでも読めないのか?」
レイラ「流石にこの文字は・・・。あんまり見たことないし・・・。」
するとペイセルが魔法を使って読めるようにするように提案する。
ペイセル「私の解読魔法で読んでみる事はできると思う。」
レッド「お、じゃあ、早速やってくれないか?」
ペイセル「わかった。」
ペイセルは本に向けて魔法をかける。すると本の内容が少しずつ
わかるようになってきた。
雅一「お、なんか読めるようになってきたぞ。」
ラフェスタ「えっと・・・どれどれ?」
古い本にはこう書かれていた。
・古い本の内容
この本を読んでいる者へ
この本が読まれている時には私はすでにこの世にいないと思う。
でもこの本を見た者に向けて私は彼らについて知っていることをすべて話すつもりだ。
雅一「彼らって誰のことだ?」
雷閑「多分バイラズ帝国のことじゃないか?」
レッド「続きを読んでみよう。」
・古い本の内容
本題に入る前になぜ私がこの本を書き記そうと思ったのかを話そう。
私はこの世界を初めて訪れた時はわけが分からなかった、ただ、この世界の
人々に出会うことで私が知る世界とはまた違う別の世界であることに気付かされた。
なぜこの私がこの世界に来たのか?話を聞くとバイラズ帝国という国に、
強力な怪物達がはびこっており、平和が脅かされそうになっているとのことだった。
私がこの世界に呼ばれた理由はバイラズ帝国にはびこる怪物を倒し、
世界の平和を取り戻す為につれてこられた事を数カ月後にしった。
レッド「この本の作者、雅一と同じ異邦人だったのかな?」
ペイセル「内容的にはそうみたいだね。」
・古い本の内容
私は戦いの才能も無ければ魔法の才能もない。
最初私に世界を救う事はできないと断った。だが、国王様は他に手がないとし、
われにもすがる思いで私に頼み込んできた。
仕方なく私はその依頼を受けることにし、日々戦いの特訓に明け暮れた。
特訓を始めてから5年後、私は冒険者となり、バイラズ帝国へ出発。
道中各町を巡っては情報を聞き、魔物を討伐したりして順調に進んでいった。
だが、そんなある日、一つの街にたどり着いた時に私の運命は大きく変わった。
・500年前、とある街
本の作者「さて、ここでの滞在もそろそろ終わりにして出発するかな。」
・古い本の内容
私はその街にしばらく滞在しており、まもなく出発しようと思った時だった。
一人の老婆が私に突然話しかけてきた。
・500年前
老婆「若い青年よ。そんなに急いでどこへ向かう?」
本の作者「えっと、今からまたバイラズ帝国へ向かおうと・・・。」
老婆「まさか、あの者達と戦う気ではあるまいな?」
本の作者「あ、あの者達?」
老婆「バイラズ帝国の支配者ブラッドと最高幹部のフローエル、豪儼
ファルン、ハグラの4人の事じゃ。」
本の作者「ブラッドと・・・最高幹部の4人・・・。」
老婆「悪いことは言わない。今ならまだ引き返せるぞ。」
本の作者「もしかして私のことを心配してくれているのか?」
すると老婆は首を横に振る。
老婆「いいや、そうではない。」
本の作者「じゃあ、なんで止めるんだ?」
老婆「お主じゃないんじゃよ。彼らを倒せるのは・・・。」
本の作者「俺じゃあ・・・ない?どういう事だ?俺では倒せないのか?」
老婆「行けてブラッドの顔を拝めるぐらいじゃろう。」
老婆「ついてきなさい。詳しい話は私のお店で話そう。」
すると老婆は近くにある自分のお店に本の作者を案内する。
本の作者はそのまま老婆について行った。
・老婆のお店
お店の中には一つきれいな水晶がある事とお店の雰囲気的に本の作者は、
老婆が占い師であることに気づく。
本の作者「おばあさん、まさか占い師なのか?」
占い師の老婆「だったらなんだってんだい?」
本の作者「いや、なんで占い師が俺なんかに声をかけたのかな?って。」
占い師の老婆「それはさっきも言ったじゃろ。彼らを倒せるのはお主ではないと。」
占い師の老婆「今からその理由を教えてやるよ。」
本の作者「理由・・・それは一体どんな・・・。」
占い師の老婆「これは、この先500年後、未来の話になる・・・。」
すると老婆は占いをしながら500年後の未来について話し始めた。




