ペイセル救出作戦開始!
次の日の朝、雅一とラフェスタはデハート城に向かう為出発の準備を整えていた。
風花「二人共準備はできてる?」
雅一「大丈夫です。」
ラフェスタ「私も準備万端です。」
雅一とラフェスタは馬に乗り込む。
雅一「では、行ってきます!」
風花「気を付けて!」
雅一とラフェスタはデハート城に向けて出発し、姿が見えなくなっていく。
出発から少し建った後、レッドが起きてきた。
レッド「あれ?雅一とラフェスタは?」
風花「もうデハート城に向かったよ。」
レッド「そうか・・・。」
レッド「(絶対に無事にペイセルを連れて帰ってこいよ。雅一、ラフェスタ!)」
~デハート城:地下牢~
一方ペイセルは地下牢で大人しくしていた。
ペイセル「・・・。」
するとペイセルの牢に兵士がやってくる。
兵士は鍵を開けてペイセルを外に連れ出す。
兵士「ついてこい。」
ペイセルは縄で繋がれたままどこかへと連れて行かれる。
ペイセル「私を・・・どこへ連れて行く気なの・・・。」
兵士「直にわかる。」
そのまま言う通りに進むと行き止まりにたどり着く。
ペイセル「い、行き止まり?」
兵士は出っ張っている石レンガを奥へと押し込む。すると何かが動作する音が聞こえる。
ペイセル「な、何の音?」
しばらくすると、動作音が消え、行き止まりだった壁が開く。
ペイセル「こ・・・これは・・・。」
兵士「中へ進め。」
ペイセルと兵士は壁の奥の小さい箱に乗る。すると壁が自動的に閉じ始め、
箱は下へと降下していく。
数分後、昇降機は最下層へと到着する。
兵士「降りろ。」
ペイセルは指示どおり地下に降りる。するとそこには広大な空間があり、
目の前には大きいガラス玉があったり、薬品がおいてあったり等まるで研究所の中みたいな
内装が広がっていた。
ペイセル「な、何ここ・・・。」
兵士C「そこ!何をしている!」
ふと声のする方を見ると、そこには巨大なガラス玉になにかを送る人達の中で倒れている人を
発見する。
倒れているおじいさん「す、少し休ませてくれるか?」
兵士C「さっき休んだばかりだろ。もう少し気合を入れろ!」
ペイセルが更に周りを見渡すと数多くの人がこの研究施設みたいな所で何かをしていた。
兵士「お前はここで魔力玉の生産についてもらうぞ。」
ペイセル「ま、魔力玉?」
兵士「あの大きいガラス玉に魔力を注ぎ込んで一つの玉にするのさ。」
兵士「出来上がったものはクレーンで運ばれ、ベルトコンベアによって検査部門へとわたる。」
兵士「検査が終わったものはすべてバイラズ帝国へと運ばれていく。」
ペイセル「み・・・見たことないものばかり・・・。」
兵士「さぁ、お前もあのガラス玉に魔力を注ぎ込む作業を手伝ってもらうぞ。」
ペイセル「嫌よ!どうせろくなことにしか使わない気なんでしょ!」
すると兵士が縄を少し強く引っ張る。
ペイセル「うぅっ!」
兵士「お前達に拒否権はない。」
ペイセル「くっ!」
兵士「もしくは薬作りの方にするか?こっちも魔力を使うから人手がほしいと言ってたな。」
ペイセル「薬・・・。まさか人を化け物に変える薬か!」
兵士「それは失敗した場合の話。あの薬は自身の身体に存在する魔力を
強制的に濃度を濃くし、体に順応させる薬だ。」
兵士「まだ試作品の段階で生産には至っていない。完成すれば人間の限界を超えた力を
手に入れることができる。」
ペイセル「こ・・・こんなふざけた事のためにっ!」
兵士「減らず口を叩くな!」
ペイセル「ああっ!」
兵士「お前達はここでブラッド様の夢を叶える手伝いをするんだ。」
兵士「1日労働時間は8時間残業なし、完全週休二日制で有給休暇は124日もある。」
兵士「給与は1ヶ月20万Gで衣食住付きだぞ。」
ペイセル「こ・・・高待遇すぎる・・・。」
兵士「これだけの素晴らしい環境を整えてくれたブラッド様に感謝しないとな。」
ペイセル「ふん、私はそんな言葉には騙されないから!
絶対奴隷みたくこき使う気でしょ!」
兵士「へぇ、そんな態度取り続けて良いんだな?」
兵士「もしこれ以上反抗的な態度を示すのであれば、薬の実験体になるか・・・。
それとも改心するまでメガワームの中でずっと暮らすかになるかだが?」
その事を聞いたペイセルは流石に震える。
ペイセル「で、デタラメを言って私を脅そうと思っても・・・。」
すると兵士がレバーを下げる。するとガラスケースの向こうに綺麗に吊るされた
メガワームが数体用意されていた。
兵士「どうだ?これでもまだ反抗的な態度を取るか?」
ペイセル「っ!」
ペイセルはまた大人しくなる。
兵士「ふむ、よろしい。それで良いんだ。明日からしっかり働いてもらうぞ。」
ペイセルは再び牢獄へと戻されてしまう。
ペイセル「(くっ・・・。一体・・・どうしたら・・・。)」
ペイセルは労働拒否をすれば実験体になるかワームの腹の中に入れられるかの選択肢を
知ってしまった為に迂闊に拒否ができなくなってしまう。
~雅一とラフェスタサイド~
一方雅一とラフェスタはウルボルスを出発して数時間が経過し、
道中で現在地を確認しながらお昼を食べていた。
雅一「今はここあたりかな。」
ラフェスタ「ここまでで4時間はかかってる。同じ4時間また先に進むとなると・・・。」
雅一「蟲の谷って所で夜になりそうだな。」
ラフェスタ「少なくとも最短でも到着は明日。早朝には虚構の沼地の入口近くまでは
いけると思う。」
すると雅一が蟲の谷に少しため息をつく。
雅一「蟲の谷かぁ・・・。」
ラフェスタ「ん?どうかしたの?」
雅一「いや・・・実は俺、虫が大の苦手でさ・・・。正直言うなら
そこは通りたくはないんだよね・・・。」
ラフェスタ「そうだったんだ・・・アンデットは大丈夫で虫はだめなんだ。」
雅一「ハハハ・・・それで、蟲の谷を迂回していくことにしないか?」
ラフェスタ「迂回かー、そうなると・・・この岩石地帯を超える必要があるし、
なにせそこは馬が使えない。時間がかかっちゃうよ。」
雅一「うっ・・・そうか・・・。ペイセルの命がかかってるもんなぁ・・・。」
雅一は頭を抱える。
ラフェスタ「そんなに嫌なんだ・・・虫・・・。」
雅一「ラフェスタは虫兵器なのかよ。」
ラフェスタ「まぁね。小さい頃からよく虫がいる所に連れて行ってくれたし。」
ラフェスタ「何より、私の故郷、自然豊かだからね。」
雅一「あぁ、そういえば、めっちゃ深い森の奥だったか・・・。」
ラフェスタ「まぁでも、戦闘を避けるという意味でも蟲の谷は避けても
良い気はする。」
雅一「よし、じゃあ腹ごしらえも済んだし、先に急ごう!」
そして雅一とラフェスタは少しでも早くペイセルの元へと行くために先を急ぐ。
その後蟲の谷を迂回して虚構の沼地へと向かった雅一とラフェスタ。
一晩野営を済ませ、ついに虚構の沼地の目の前まで到着する。
ラフェスタ「ここを抜けたら虚構の沼地だよ。」
雅一「ようやくか・・・。」
そして二人は馬を止め、眼下に広がる巨大な沼地を目の当たりにする。
ラフェスタ「雅一。見て。」
雅一「おぉ・・・これが・・・虚構の沼地か。」
ラフェスタ「なんて大きさ・・・。こんな巨大な沼地があったなんて。」
すると前を見るとぽつんと一つだけ建物が見える。
雅一「おいラフェスタ。あの建物。」
ラフェスタ「あれは・・・間違いない。きっとあれがデハート城だよ。」
雅一「まだあんな遠くに見えるのか・・・。」
ラフェスタ「でも、あそこに行けば!」
雅一「あぁ、ペイセルを救い出せる!」
ラフェスタ「待っててペイセル!今行くから!」




