新たな冒険者レッド
また別の日、再び雅一とラフェスタはガイルの研修の元冒険者研修を受け続けた。
研修を受けていく中で座学と実技、両方で少しずつ成長を見せていった。
そんな中実技の中で今までの研修でやってきた中で次のステップへと進み始める。
~実技研修1 体力づくり~
ガイル「では、ここからは君達の体力を向上させるための研修を行う。」
体力づくりでは走り込みや腹筋、腕立て伏せ等の基礎的な所から、
障害物を避けながら山を下ったりする等を行い、雅一とラフェスタの体力を
底上げしていった。
雅一「うっへぇ・・・、日頃の運動不足が堪える・・・。」
ラフェスタ「きっつ・・・。」
ガイル「ほら、ペースが落ちてるぞー!」
~実技研修2 冒険者としての基礎~
ガイル「良いか、君達が主に相手にするのは魔物やモンスターと呼ばれる。」
ガイル「魔物討伐の基本は致命傷を追わせることで倒すことが可能だ。一部魔物にはコアというものが
存在するものもいる。そういう奴はコアを破壊する必要があるから、その魔物がどんな構造をしているのかを
しっかりと観察することが大切だ。」
ガイル「そして、冒険者はその魔物から素材回収、魔石回収を行うだけでなく、
ギルドに送られてくる依頼をこなして生計を立てる事となる。」
ガイル「依頼の内容や素材の上体、魔石の純度等で最終的な報酬も変わってくる。」
ガイル「では魔物に扮した人形を相手に実際にやってみなさい。」
ラフェスタ「わかりました!早速やってみます!」
雅一「け、決断力はえぇ・・・。」
その後、二人は更に研修を続けていき、次第に能力が更に身についてきた。その中で雅一は剣術を、
そしてラフェスタは体術をガイルから教わっていた。
ガイル「いいか雅一、剣を降る際は体の重心をしっかり支え、剣を振った際にバランスが崩れるのを防ぐんだ。
剣を振る際は、ただ力いっぱい振るのではなく、上半身の筋肉をしっかりと使って振るんだ。」
雅一「こうですか?」
雅一はガイルの教えの通りに剣を振ってみる、すると今まで力任せにやっていた時と比べて
剣をしっかり振ることができた。
ガイル「ふむ、いい感じだな。その基本を忘れないように。」
ガイル「ラフェスタ。君は身体能力が高いその能力を更に活かす必要がある。」
ガイル「現状だと次の攻撃がわかりやすい。そうなると知能の高い魔物や人相手だとすぐに
避けられてしまうぞ。」
ガイル「そして一つ一つの動作にも力をしっかり込めること。
格闘の場合剣や槍等の武器と違い、己の肉体とスピードで勝負が決まる。」
ガイル「だからパンチを一発撃つだけでも、ただ撃つのと全意識を拳に込めて
体全体で撃つのとでは大きく差が生まれる。」
ガイルはラフェスタにお手本を見せる。
ラフェスタ「確かに・・・威力が全然違いますね・・・。」
更に研修を重ねた二人はさらに実技の技術が更に高まっていき、より多くの人形を相手に
できるようになっていった。
~研修開始から3ヶ月後・・・。~
ガイル「成長スピードが早いな、3ヶ月でここまで来るとは。」
雅一もラフェスタも一つ一つの動きが更に成熟しており、体力も最初の頃よりも
かなり向上していた。
雅一「ふぅ・・・。だいぶ感覚つかめてきた・・・。」
ラフェスタ「これで5体連続撃破ね!」
研修を続けていくとまた日が暮れていた。ガイルは雅一とラフェスタに試験日について話し始める。
雅一「冒険者試験ですか?」
ガイル「あぁ、2年後、冒険者試験を行う事となる。それまでの間に準備をしっかりと進めること。」
ラフェスタ「2年後って・・・結構時間ありますね。」
ガイル「ランク内で研修を受ける場合だと数カ月とかなんだが、
お前達の場合は元々ランク外からのスタートだからな。」
ガイル「それに、中途半端に試験をやらせるわけにもいかんしな。」
雅一「わかりました。試験日までしっかりと準備を進めておきます。」
ガイル「おう、頑張れよ。試験の内容についてはまた後日通達するから。」
そしてまた研修の日程を終え、雅一とラフェスタは帰宅していった。その後ガイルはギルドへ戻り、
ギルマスとメル、S級冒険者から報告を受けた。
【冒険者ギルド 2F 会議室】
メル「あら、ガイル。実践訓練終わったの?」
ガイル「あぁ、二人の成長は素晴らしい。3ヶ月でここまで成長するとはな」
メル「今後の成長が楽しみね。」
ガイル「それで、バイラズ帝国の事で新たな報告があるんだろ?」
S級冒険者A「そうだね・・・。良い報告はないね。」
S級冒険者A「ここ近年バイラズ帝国による他国への進撃速度が上がってる。」
S級冒険者A「ここ数年で鬼人の街【アフベルト】、精霊の森【ミヒルダ】鉱山都市【ルーベスト】と、
どんどん勢力を拡大している。」
メル「それに、ここ最近はこの近辺にもバイラズ帝国の兵士の目撃情報があるみたいだし。」
メル「それに今日見たあの猫族の女の子。あの子の故郷も・・・。」
S級冒険者A「おそらくバイラズ帝国の影響の可能性は十分にある。」
ガイル「なるほど、どうするギルドマスターフレッドさん。」
ガイルがギルドマスターにどうするか質問を投げかけるとギルドマスターが口を開いた。
フレッド「そうだな。すでに各地へS級が総出しているし、何より、バイラズ帝国が手に入れた
新たな戦力の災害カテゴリーに属する魔物の情報・・・。」
フレッド「これからもバイラズ帝国の動きや情報は可能な限り共有するように。」
こうして緊迫した会議は終了した。
その後の研修はいつも通り続いていた。
そんな中ガイルは気になってラフェスタと雅一にある質問を投げかけた。
~研修開始から1年後~
雅一「え?冒険者になる理由ですか?」
ガイル「そうだ、少し気になってな。どうして冒険者になろうと?」
ラフェスタ「それは・・・。」
二人は正直にバイラズ帝国に立ち向かうために冒険者となる事をガイルに伝えた。
するとガイルはあまりの目標に驚きを隠せなかった。
ガイル「ほ、本気なのか。あのバイラズ帝国に戦いを挑むと・・・。」
ラフェスタ「私はバイラズ帝国によってすべて奪われました。だから必ず故郷も家族も取り戻して、
こんな馬鹿げた戦争をおらわせる!」
雅一「まぁ、俺は彼女の気持ちに感化された一般人だけどね・・・。」
ガイルは初めて知った。今までバイラズ帝国の軍事力に他の国が足も出なかったのに、
個人として強大な敵に立ち向かおうとする彼女の姿に・・・。
ガイル「(こりゃあ、期待の大型新人だぞ・・・ギルマス。)」
ガイル「わかった。ならお前達がそこまで行けるようギルドとして協力しようじゃないか。」
ラフェスタ「あ、ありがとうございます!」
ガイルは前向きにラフェスタと雅一の事を協力することを約束してくれた。
その後、雅一とラフェスタは見習い冒険者として宿舎で生活することとなった。
そんなある日冒険者宿舎の食堂で、ラフェスタと雅一はある一人の男性とメイドに
話しかけられる。
~冒険者宿舎~
メイド「ようこそ冒険者宿舎へ。私の名はレイル。ここで冒険者皆さんの世話をしております。」
レイル「ラフェスタ様、雅一様の食事はすでに用意してありますのでご案内いたします。」
レイル「それと・・・二人にぜひ会いたいという人物が居まして。」
レイルの案内の元食堂に誘われると、赤髪の男性が手を振っていた。
赤髪の男性「おーい、こっちだこっち。」
レイル「お連れしました。レッド様。」
レッド「お、ありがと。」
雅一「えっと、俺達になにか用?」
レッド「いやさ、久しぶりの新人冒険者って聞いてさ。一度会って話してみたかったんだよね。」
レッド「あ、紹介がまだだったな。俺はレッド。見ての通り冒険者さ。」
雅一とラフェスタは初めて現役の冒険者に話しかけられたのであった。




