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異世界での初野営

野営を初めて、初となる夕食の時間。ライフさんは慣れた手つきで料理を作り始める。

ジュ~・・・とお肉の焼けるいい匂いが漂ってくる。

雅一「いい匂い・・・。」

ライフ「そうじゃろ。ワシは商人ではあるが、各地を回っている為にサバイバル経験も豊富なんじゃ。」

雅一「そうか、だから治療の際あんなに手際が良かったのか。」

ライフ「遠出すると自らがけがをすることもあるからのう。必要なスキルじゃ。」

ライフ「ほれ、出来たぞ。」

ライフさんが出してくれたのは、お肉とハーブで焼いた本格的なステーキ。

雅一「うまそう・・・。」

ライフ「さぁ、遠慮なく食べなさい。スライムにはこれじゃな。」

ライフはスライムに水を提供する。

雅一「水?」

ライフ「ただの水じゃない。ライムウォーターって言って、こいつらの大好物なんじゃ。身近な飲料水

としても人気なんじゃよ。」

雅一「へぇ・・・。」

雅一はお肉を食べる。

雅一「うまっ!」

お肉からは旨味いっぱいの肉汁が口いっぱいに広がる他、香りの良いハーブのお陰で強すぎるお肉が

マイルド味わいになり、とても旨味があふれるがとても食べやすかった。

雅一「ちなみに、このお肉ってなんですか?」

ライフ「ゲイルバイナーという魔物肉じゃよ。」

雅一「!?魔物肉!?」

ライフ「安心せい。よく家畜として買われる魔物じゃ。この世界じゃ一般的に流通しているお肉じゃ。」

雅一「びっくりしたわ・・・。てっきりドラゴンの肉とかそういうものかと・・・。」

ライフ「そんな高価なもの遠征で持ち歩くわけなかろう。すぐ足がついてしまうし。」

雅一とライフは夕食を楽しんだ。

雅一「ふぅ、ごちそうさまでした。とても美味しかったです。」

ライフ「それは何よりじゃ。」

ライフは片付けをしていると、雅一は少女をみてあることを尋ねる。

雅一「ねぇ、ライフさん。」

ライフ「なんじゃ。」

雅一「猫族って、どんな種族なんですか?」

ライフ「そうか、雅一はこの世界に来たのは初めてじゃったか。」

ライフ「よし、それじゃあ、猫族について少し説明をするとするかのう。」

ライフは椅子に腰掛け、猫族の説明を始める。

ライフ「そもそも、この世界には、私のような人族の他、あそこの少女のように猫族、エルフ族、

ドワーフ族、オーク族、妖精族等、多種多様な種族がいるんじゃ。」

ライフ「各種族には様々な特徴があるのだが、今回は猫族のみに絞るとしよう。」

ライフ「猫族は人族の数倍ほど力を持っており、体も頑丈なのが特徴じゃ。さらに、身体能力が高く、

様々な場面で俊敏に移動ができるんじゃ。」

ライフ「主な戦闘スタイルは格闘術、短剣や片手剣を主流としておる。」

雅一「人族との仲は?」

ライフ「とても良いと聞く。記録は少ないが過去に人族と何回交流をしたこともあるそうだ。」

ライフ「しかし、猫族の出身はこんな浅い森ではなく、もっと深い森【ロウドの森】と呼ばれる所に

住んでいるはずだが、なぜ・・・。」

雅一「あの怪我の具合から見ても、その故郷でなにかあったと思う。」

ライフ「ワシも同じ意見じゃ。ロウドの森からここまでは相当な距離がある。とても幼い少女一人で

たどり着けるとは思えんが・・・。」

雅一「ライフさんはなにか心当たりでもあるの?」

ライフ「うむ、ないと言えば嘘になるが・・・。この世界にはバイラズという軍事国家があるんじゃが、その国のトップに居る者が最近過激な行動をしていると噂になっておってな。」

雅一「噂?」

ライフ「他の国に侵攻して占領したり、あちこちから人を拉致してたりするとも。」

雅一「それ、完全に黒じゃん。他の国はどうしてるの?」

ライフ「残念ながら、バイラズの戦力は他国と比べても遥かに高い。話では、伝説の最強種族が

いるとも・・・。」

雅一「うえぇ・・・。」

雅一「まさか、彼女の故郷もそのバイラズって国に?」

ライフ「確信はない。だが、今の御時世を鑑みるとそれが一番合点がいくんじゃよ。」

雅一「戦争か・・・。」

雅一「自分が元いた世界だとはるか遠い出来事とか、全く関係のない事だと思ってたけど・・・。」

ライフ「誰もがそう思うじゃろ。実際に現場で何が起きたかを知っているのは当事者達のみじゃからの。」

ライフ「さて、話は以上じゃ。他に聞きたいことはあるかの?」

雅一「じゃあ、最後に、今俺達が向かっている町ってどんな町なの?」

ライフ「【エルダ】この辺境の地で一番大きい町じゃ。」

ライフ「ま、そこでならお前さんを雇ってくれる場所もあると思うぞ。」

雅一「うっ・・・そうだ・・・結局町についても金がないと野宿だよな。」

ライフ「仕事が決まるまではワシの家にでも止まりなさい。

雅一「え?良いんですか?」

ライフ「部屋は余っておるし、構わんよ。」

雅一「わかりました。必要になったらその時はよろしくお願いします。」

二人の会話は消え、テントに戻り就寝の準備をする。

雅一「戦争か・・・。元いた世界で異世界に来た主人公はチート能力を使ってハーレム築いて、

キャッキャウフフで順風満帆な生活を送る系が多かったけど・・・。」

雅一「ハハ・・・流石に現実的にそうもいかんよな。」

雅一「もし、異世界召喚とか異世界転生とかなら俺にもチート能力があるんだろうか・・・。」

雅一は自分の手を見つめる。

雅一「・・・。いや、たとえチート能力があったとして、何をするんだ?戦争を止めるとかか?」

雅一「いや、そんな大役、俺に務まるとも思えんし・・・。」

雅一「もう考えても仕方ない!寝よっ!」

雅一はようやく就寝についた。

雅一は異世界に来て初めて夜を過ごした。この1日だけで目まぐるしい程に体験したことのない出来事がたくさんあった。一本の剣を見つけ、商人のおじいさんに会い、初めての魔物との接触、更に森の中で瀕死の猫耳少女を見つけて最終的にキャンプファイヤーと、とても濃い1日を過ごした雅一だったが、

この時の雅一はまだこの世界に起きている強大な陰謀をまだ知らない。

そして、彼自身がその巨大な陰謀に巻き込まれる事も彼はまだ知らない。

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