濃霧と新しい街パランディ
雅一達はその後も森の中でアンデット系モンスターと戦いながら森を進み、ついに森を抜ける。
雅一「森を抜けたぁー!」
しかし、雅一達の眼の前に見えるのは1m先の視界も見えないほどの濃霧だった。
ラフェスタ「こ、ここが目的の警告か?真っ白で何も見えない・・・。」
レッド「ここはダーゴ渓谷と呼ばれる場所で、落差196m、対岸までの距離84m、
総延長140Kmの大渓谷なんだが・・・。」
ラフェスタ「霧で何も見えないね。」
雅一「気をつけないと絶対に死ぬな・・・気をつけないと・・・。」
レッド「さてと、地図を確認するか。」
レッドは一度ここで地図を確認し始める。
レッド「今俺達がいるのは・・・このあたりだな。森を抜けたここだ。」
レイラ「目的地の街まで行くのにはこのまま南下していけば良さそうだけど・・・。」
レッド「この濃霧だしな。流石に馬で行くわけにはいかないな。ここからは徒歩で
向かう事にしよう。」
ラフェスタ「まぁ、仕方ないか。」
雅一達は馬を戻して、歩いて向かう準備をする。しかしレッドは森の中に現れたアンデットに
ついて少し疑問を感じていた。
レッド「しかし、森の中の魔物たち、あれだけアンデット系モンスターがいるとなると、
少し気がかりだな。」
レイラ「確かに、あの森は確かに魔物が多いエリアだけど、流石に多いわよね。」
レッド「もしかしたら、ブロストキングが目覚める前兆だったりするのか・・・。いや、今ここで
それを考えても仕方ないか。」
雅一「とりあえず、どうする?このまま向かうか?」
あまりの濃霧で目の前の視界が見えない状態で立ち止まっている所に足音が聞こえてくる。
ラフェスタ「ん?足音?だれかこっちに来る。」
雅一「また魔物か?」
ラフェスタ「いや、ちゃんとした足取りだし・・・甲冑が擦れる音が聞こえる。」
音のなる方をラフェスタが指を指し、全員が注目する。
すると霧の中から一人の甲冑を着た男性が現れる。
???「君達、こんな所で何してるの?」
ラフェスタ「私達、パランディを目指しているんですけど、この濃霧で動くことが難しくて。」
???「なんだ、そんな事か。だったら俺についてきな。パランディまで案内して上げる。」
雅一「本当に?」
???「あぁ、おれはパランディの兵士ビルドってんだ。よろしくな。」
全員軽く自己紹介をし終わった後、ビルドについていきながらパランディを目指すことになった。
ビルド「それで、君達はどうしてここに?」
ラフェスタ「私達、バイラズに向かっているの。」
ビルド「へぇ、バイラズにか。その道中にパランディに寄ろうって事になったのか。」
レッド「まぁ、そんな所だ。」
パランディ「君たちは運がいいよ。この辺りじゃ、これぐらいの濃霧は日常茶飯事だし、
場合によっては見回りが来ない場合だってある。そんな時に出くわさなくて良かったな。」
雷閑「それで、街までは歩いてどれくらいかかるんだ?」
ビルド「そうだなぁ・・・。軽く6~7時間ってとこかな。」
ラフェスタ「じゃあ、つく頃にはもう夜になってるわね。」
ビルド「まぁ、普通は隣国バラッドから出てる鉄道を使ってパランディに来る人がほとんどだからね。
昔見たく、森から出てきて遭難するケースはかなり低くなったけど、まだインフラが弱い地域から
ここに来る人達の中にはそういう事故も起きたりするんだ。」
ラフェスタ「バラッドか。地図を見たけど、流石に遠すぎるよね。」
雷閑「バラッドに行くのにこの濃霧切り抜けるのはまず無理だな・・・。」
そんな話をすること6時間後・・・。ついにパランディへ到着した。
~パランディ~
雅一「ここかパランディか。」
ラフェスタ「大きい街ね。」
ビルド「人口は140万人。ここら一帯の都市の中では最大級の規模を誇ってる。」
ビルド「さて、君たちは新しい客人だからね。国王に一度顔見世してくると良い。」
レッド「ありがとな。」
ビルドはそういうと、その場を離れていく。
レッド「さて、ビルドの言う通り、まずは城へ行って、国王に顔見世してくるか。」
雅一「ただの冒険者なのに、国王に顔見世するのか?」
レイラ「冒険者にはかなり世話になっているからね。王族はいろんな冒険者と面会することがあるの。
特に新人であるならよりね。」
ラフェスタ「ふーん、ま、とりあえず、城へ向かいましょ。」
雅一達は国王に顔を合わせるために城に向かっている。しかしその道中では
住民たちがヒソヒソ話をしている。
住民「ねぇ、聞いた?またゾンビ兵の数が増えたんですって・・・。」
住民「まさかとは思うけど、大厄災の前兆だったりするのかしら・・・。」
雷閑「ふむ、どうやら、魔物情報は住民の間で広がってはいるようですな。」
レッド「まぁ、無理もない。大厄災が目覚めるとなれば、この土地は真っ先に標的にされるからな。」
ラフェスタ「140万人の人々が逃げるとしても、相当な時間がかかりそうね。」
レッド「まぁ、そのために頻繁に情報を得てくるんだけどね。」
そんな話をしていると国王のいる城へ到着し、いよいよ面会時間が訪れる。
~ベンガル城:王の間~
ベール国王「いやいや、待たせて申し訳ない。」
ベール国王「どうぞ、おかけください。」
ベール国王「そうか、君たちか、バイラズ帝国に対抗しようとしているという冒険者達は。」
レッド「その通りです。国王様。」
ベール国王「そうかしこまらなくても良い。通常通りに喋ってくれて構わんよ。」
レッド「そうですか、では遠慮なく・・・。」
その後、レッドがここまでの道のりやバイラズ帝国へ向かう目的等すべてを詳細に話した。
ベール国王「ふむ、そうか。バイラズ帝国を倒すために・・・。」
ラフェスタ「しかし、圧倒的な戦力を持つバイラズ帝国に勝てるかどうか・・・。」
ベール国王「そうじゃな。あの国は今や世界最強とも言えるほどの軍事力を誇示しておる。」
ベール国王「我々もS級の人から聞いた話で詳しくは知らないが、奴らには、人知を超えた最強の
最高幹部が4人。いるとされている。」
レイラ「人知を超えた最高幹部?」
ベール国王「一人はキングデビル族、一人は太古から生きる鬼族、そして生きる伝説と呼ばれる
リブル族と、怪獣族。この4人が最高幹部にいるとされている。」
レッド「どれも一度は聞いたことのある種族の名だな・・・。」
ベール国王「とは言っても私も実際に見たこともないし、会ったこともないがな。」
レイラ「にわかには信じられないわ。特にリブル族と怪獣族は、と
っくの昔に絶滅したって聞いたけど。」
雅一「まさか、その最強の4人を従える奴が今のバイラズ帝国のトップに・・・。」
ラフェスタ「それが、まさかブラッドっていう人物?」
ベール国王「そこまでは私にもわからん。少なくとも、その最強4人衆はS級が束になっても
叶わなかったという話らしい。それにそのブラッドの姿は誰も見ていないとも。」
雅一「ブラッドか・・・。そういえば、クルドもそんな事を言っていたな。」
ベール国王「ま、事態はかなり深刻ではあるが、今は目の前の問題に取り組むとするか。」
ベール国王「私達の喫緊の課題は大厄災ブロストキングの目覚めの問題だ。」
ベール国王からブロストキングの目覚めに予兆が無いかどうかを調べてほしい内容を依頼される。
レッド「でもどこで情報を集めれば?」
ベール国王「君達には町外れにあるこの小屋に向かってほしい。そこに行けば、
ブロストキングの動向を確認することが出来る。」
雅一「兵士には行かせないの?」
ベール国王「あいにく今こちらも人手不足でな。最近は聞くことが出来なかったんだ。」
ラフェスタ「どうする?」
雅一「まぁ、情報はあるに越したことないし・・・行くとするか。」
ベール国王「おう、助かるよ。冒険者諸君。君たちには後で報酬を出すとしよう。」
話が終わり、国王から地図を渡された雅一達は地図の場所へ向かうこととした。




