ついに開幕!レイラの冒険者試験!
レイラの用事を済ませるために、雅一達は冒険者ギルドへとやってきた。
~冒険者ギルド~
受付嬢「予約していたレイラ様ですね。ではここにサインをお願いします。」
レイラ「はい。」
レイラが受付でサインをしていると、周囲の冒険者がひそひそ話をし始めた。
そんな様子を見て、雅一はレイラに質問を投げた。
雅一「さっきから周りの冒険者がこっち見てるけど、なにかあったの?」
そう質問すると、雷閑がその理由を答えてくれた。
雷閑「それはですね。現役の王族がその身分を捨ててまで冒険者になるケースが
ないからですね。普段ほとんど関わり合いの無い冒険者ギルドに王族が来た事で、
皆さん、驚いているんでしょう。」
雅一「なるほど、そうゆう理由で・・・。」
そんな話をしていると受付嬢がレイラの適性検査を受けるために別室へ案内された。
受付嬢「お待たせしましたレイラさん、検査を行いますのでこちらへどうぞ。」
レイラ「じゃあ、行ってくるよ。」
そう言うとレイラはそのまま別室へ入っていった。
~検査開始から数分後~
レイラが部屋から出てきて、受付嬢がレイラの適性検査の結果を報告し始めた。
受付嬢「それでは結果をご報告させていただきます。
レイラ様の適性検査は合格です。冒険者ランクはCとなります。」
レイラ「Cか・・・思ったよりも低いわね。」
受付嬢「王族という特性もあって元々の魔力量や戦闘能力は高いのですが、
おそらくブランク期間が長かった事がCランクになった可能性があります。」
受付嬢「では次は試験を受ける事になります。王族は試験を飛ばすこともできますが、
今回は本人の意向もあり、C級試験に挑戦してもらいます。」
レイラ「わかったわ。」
受付嬢「では、準備ができ次第お呼びしますので、少々お待ちください。」
そう言うと、受付嬢は試験の準備をし始めるために一度カウンターを後にした。
雅一達はそのまま試験準備が完了するまで数十分程待機していた。
そして数十分後・・・。
受付嬢「お待たせしました。試験準備ができましたので、レイラ様は
会場の方へお越しください。」
レイラ「えぇ、わかったわ。」
レイラはそのまま試験会場に移動を開始した。
受付嬢「では、付き添いの皆さんは観客席の方へ移動を開始してください。」
そう言われると、雅一達は観客席の方へ案内された。
~試験会場~
レイラ「試験用の剣か。刀じゃないからうまくいくか不安だな・・・。」
試験監督「レイラさん。準備はよろしいですか?」
レイラ「えぇ、問題ないわ。」
試験監督「では・・・。」
試験監督「これより、第35回冒険者試験を開始する!」
会場に開始のブザーがなる。すると空から試験用の人形が現れた、そしてその様子を
雅一、ラフェスタ、レッドは客席から試験の様子を見ている。
~観客席~
雅一「あの姿。ドラゴン系か?」
ラフェスタ「私達が受けた相手と全然違う。」
レッド「彼女は元々能力値が高いからね。それに見合った試験を用意したんだな。」
~試験会場~
試験監督「では、はじめっ!」
試験監督の合図と共に、ゴングの音が鳴り響く。
早速レイラは姿勢を低くし、素早い身のこなしで人形に近づく。
レッド「お、先手を取る気だな。」
雅一「でも相手は空を飛んでるぞ?空の敵に剣術は不利なんじゃ?」
レッド「さぁね。レイラの実力次第では一気に状況を引っくり返せると思うぞ。」
雅一達が観客席で観戦している一方、レイラはドラゴンの攻撃を
華麗に避けていた。ドラゴンは複数の火炎弾をレイラにめがけて放ち続けていた。
レイラ「こんな攻撃っ!」
レイラは人形の背後に入り大きくジャンプする。
レイラ「一刀流・・・斬花!」
レイラの剣は素早い動きで人形に当たる。
ドラゴン人形「ギャアアア!!」
ラフェスタ「すごい、あんな強そうな相手を斬った!」
すると雅一はその動きをみて何かを察する。
雅一「剣を抜いたり降ったりする動作が少し違うみたいだな。」
雅一「これもやっぱり日本刀をずっと使ってきたからなのかな?」
雷閑「えぇ、その通りです。姫様は日々の鍛錬で何回も何回も真剣を使って技術を磨いて
来ました。幼い頃からやってきたこともあり、体が覚えていたのでしょう。
レッド「でも、刀じゃないから感触を確かめる動作が多いな。」
~試験会場~
レイラ「やっぱり、普通の剣じゃ、うまく切れない・・・。それに、切り口が浅いっ!」
ドラゴンは更に構成を強めていく。
レイラ「このままじゃ埒が明かない・・・。ここはスピードに乗せて切るしかないっ!」
レイラはドラゴンにめがけて素早く移動しながら何度も繰り返し斬りかかる。
レイラ「くっそ!また浅いっ!」
ドラゴン「ギャアアア!!」
ドラゴンがついに予測不能な動きを見せる。その動きにレイラは翻弄される。
レイラ「何っ?あの動き!?」
するとすぐに強力なブレスを吐きレイラに攻撃を仕掛ける。
レイラ「攻撃速度がまた上がったっ!」
~観客席~
雅一「また動きが変わったぞ。」
レッド「おそらくだけど、最後のフェーズに突入したって感じだろうな。」
~試験会場~
機敏な動きを見せ、さらに攻撃頻度が上がる試験用のドラゴン。
その攻撃のペースに乗せられ始める。
レイラ「くっそ。これが本当にC級の試験なの?これ・・・A級ぐらいはあるんじゃない?」
試験監督「このドラゴンの強さはC級です。レベルはすでに調節済みですよ。」
レイラ「全く・・・。手間がかかるわね。」
レイラはなんとか自分のペースに持ち込もうと攻撃を繰り返す。
しかし敵の攻撃が激しく、なかなか反転攻勢にならず、傷が増えていく。
レイラ「ハァ・・・ハァ・・・。」
~観客席~
雷閑「姫様!」
ラフェスタ「これ・・・大丈夫なの?」
レッド「まぁ、一応これに受かんなくても冒険者になれるはなれるが・・・あの姫さん自身は
絶対にゆるさんだろうな・・・。」
レイラ「くっそ・・・。なんとかあいつの首だけでも取れれば・・・。」
レイラ「これ以上長期戦はまずいな・・・。なれない剣だけど、一撃でなんとか行くしかないか!」
するとレイラは持ち方を変え、剣を構える。そして目を閉じ、深く深呼吸をする。
ドラゴンが勢いよく正面からレイラに突撃する。
レイラ「(もっと・・・集中して、全身の魔力を剣に渡らせるっ。)」
レイラ「(そして敵が反応できない速度で急所を、狙う!)」
レイラ「一刀流居合抜刀!」
レイラはドラゴンが反応するよりも早く動き始め、
ものすごい勢いでドラゴンの首を切り落とした。
ドラゴンの動きが止まった所で、試験終了の合図が鳴り響く。
試験監督「そこまで!」
レイラ「ふぅ・・・。」
複数の人が状況を確認し、試験の結果を監督に伝える。
試験監督「結果を発表します。アルメス・レイラ氏冒険者試験・・・突破!」
雷閑「流石です姫様!」
ラフェスタ「すごい・・・。」
雅一「最後の一撃、すごいきれいだった。あんな事が出来るなんて。」
そして試験が終わり、無事に冒険者バッジも取得したレイラがみんなの所へ戻ってきた。
~冒険者ギルド:受付~
レイラ「みんな、おまたせ。」
雷閑「お疲れ様です。姫様。」
レッド「それで実際やってみてどうだった?結構苦戦してたみたいだけど。」
レイラ「正直、かなりきつかったわ。刀以外の剣で戦う事にまず慣れていなかったし、
何より、稽古も何年もやってなかったからすっかり体がなまっちゃって・・・。」
レイラ「ま、それでも試験は合格したし、これで晴れて冒険者となれた事は素直に嬉しいわ。」
レッド「それは良かったな。じゃあ、今夜は試験突破の記念のお祝いでも開くか。」
雅一「ま、次の場所に行くのも話し合わないとならないし、良いか。」
レッド「じゃあ、さっそく全員で宿舎へ戻ろう!」
こうして新たにレイラと雷閑が正式にパーティーに参加し、
計5人の冒険者パーティーが結成されたのだった。




