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商人ライフと負傷した少女

グランドコングを追い払った雅一は小さくなってゆくグランドコングの背中を見ていた。


男性「はぁ・・・はぁ・・・追い払えたのか?」

男性「はぁ~~~~~~・・・・怖かったぁぁぁぁぁぁ・・・・。」

男性は一安心すると全身の力が一気に抜け落ちたかのように座り込む。

男性「ていうか・・・本当に何だったんだ・・・あの怪物・・・。」

巨大なゴリラの事が気になっていた男性だが、すぐに襲われていた人の事を思い出す。

男性「あ、そうだ!あの、怪我はありませんか?」

おじいさん「いやぁ、まさかあのグランドコングを追い払ってくれるとは。」

おじいさん「本当にありがとう!君は命の恩人だ!」

おじいさんから感謝を伝えられた男性は少し照れる。

男性「い、いえ・・・ただ無我夢中にやってただけなので・・・

でも、怪我がなくて良かったです・・・。」

おじいさん「ワシは怪我は無いんじゃが、彼らを早く病院に連れて行かなければ。」

おじいさん「若いの、疲れてる所すまないが、彼らを荷台に乗せてくれないか?」

男性「あ、は、はい。」

男性はすぐに立ち上がり、重症を追った3人の冒険者を荷台に運ぶ。

しかし男性はふとあることに気がつく。

男性「(あれ?なんで俺あのおじさんの言葉わかるようになったんだ?)」


男性が言語がわかった事を気にしているうちに

おじさんは馬車の点検を行い、無事に走れることを確認した。


おじいさん「よし、これなら走れるな。」

おじいさん「お前さんも荷車に乗りなさい。」

男性「え?良いんですか?」

おじいさん「ここに居てはまたいつあの化け物が襲ってくるかもわからんからな。」

その言葉を聞いた男性はすぐに荷車に乗りこんだ。


その後、おじいさんは馬車を走らせ、近くにある町に向けて急いで移動を開始した。


~馬車を走らせる事数分後~

雅一はおじいさんにさっきの怪物の事について聞いていた。

雅一「あの、さっきの怪物は一体なんだったんですか?」

おじいさん「あぁ、あいつはグランドコングじゃ。A級上位種の魔物じゃよ。」

雅一「ま、魔物!?」

おじいさん「なんじゃ、もしかして魔物見るの初めてか?」

雅一「は、はい。実は・・・。」

雅一はここまでの経緯を商人のおじいさんに話し始める。


荷車で移動しながら町へ移動する男性とおじいさんは順調に道を進んでいく。

その中で男性は自分がこの世界とは違う別の所からやってきた事をおじいさんに話した。


おじいさん「なるほど、つまりおまえさんの出身は日本という国で、

その世界にはグランドコングのような魔物はいないと。」

男性「はい、それに今自分の持ってるこの剣も日本だと一般市民が持ち歩く事ができないので。」

おじいさん「どうやら随分と文化も、法律も何もかもが違うようじゃの。」

おじいさん「じゃが、なぜあそこで逃げずに正面から挑んだ?」

おじいさん「お前さんは少なくとも剣が扱えるようには見えんが。」

男性「ま、まぁ・・・あの時は本当に動くことしか考えてなかったもので・・・。」

男性「それに、あのまま何もしないでいたらきっと、罪悪感残りますし・・・。」

おじいさん「そうか。」

二人の会話ははずみ、おじいさんはこの世界の事を男性に色々と教え始め、

雅一も元いた世界の事を話していた。


おじいさん「興味深い話じゃのう。剣も魔法も、魔物もなく、

科学文明がとても発展した国か。想像がつかんな。」

男性はおじいさんからこの世界には剣、魔法、魔物がいる別の世界であることを

伝えられ、男性はこの世界が異世界であることを認識し始めた。

男性「(俺、本当に異世界に来たんだ・・・。)」


おじいさん「そういえば、まだ名を聞いてなかったな。」

おじいさん「ワシはライフ。商人をしている。」

男性「あ、佐藤雅一って言います。」

ライフ「雅一。お前さんが思う異世界ってどんな感じだ?」

そうライフが雅一に質問すると、雅一は日本における異世界のイメージを話し始めた。

すると、ライフは真面目な表情になり、雅一に話し始めた。


ライフ「なぁ雅一。お前さんはこの世界の事をお前さんが思う異世界だと

思っているのなら、そんな幻想は捨てたほうがいい。」

雅一「えっ?それはどうゆう・・・。」

ライフ「お前さんの話した異世界のイメージは現実とは相当かけ離れている。」

ライフ「お前さんのいうステータスだとか、レベルという概念もない。ましてや神からの加護とか、

お前さんのいうチートとかいうものも存在しない。」

ライフ「ご都合主義なんかも無ければ、女が一瞬で恋に落ちるなんてのもない。」

雅一「(なんか・・・ほぼすべての異世界作品が否定されたような気が・・・。)」


森の中を進んでいると、振動で覆いかぶさっていた布が落ちた。

すると、荷台に雅一が見たこともない種族の少女が座っていた事に雅一は驚いてしまう。


雅一「うわぁぁぁぁぁ!?」

ライフ「ど、どうした?」

雅一「ひ、人!?いや、猫耳が生えてる!」

ライフはその言葉を聞いて、雅一に少女の事を話し始めた。


ライフ「あぁ、その子はここに来るまでの道中拾ったんじゃ。」

雅一「ひ、拾った?」

ライフ「彼女のひどい怪我じゃろ。別の森の所で倒れていた所を助けたんじゃ。」

ライフ「彼女の種族は猫族といって、身体能力が高いのが特徴じゃ。」

ライフ「彼女の故郷はここよりも遠い【ロウドの森】という場所なんじゃが・・・。」

ライフ「今あの付近にはバイラズ帝国という軍事国家の占領下にある。」

雅一「せ、占領下?もしかして・・・戦争してるの?この世界。」

ライフ「そうじゃな。じゃが、一方的な蹂躙じゃよ。」

ライフは更に話を進めていくと、

この世界が巨大な軍事国家によって危機に瀕している事を知った雅一は唖然とする。


雅一「まさか・・・そんな・・・。」

ライフ「想像できないじゃろ。じゃが、これが現実じゃ。」

ライフ「トップが変わってから、より力が増したバイラズ帝国は他国への進撃を開始。

魔物の出現回数や襲撃回数、更に魔物事態の脅威度も上がったと聞いている。」

雅一「(えぇ・・・。そんな世界に俺放り込まれたのか?)」

ライフ「それに、災害クラスの魔物が数体、バイラズ帝国によって手懐けられたとも聞くし、

トップに君臨する者達の情報も少ないんじゃ。」


雅一はライフからの話を聞いていると、災害クラスの魔物という所を質問する。

雅一「あの・・・災害クラスの魔物って一体どんな奴なんですか?」

ライフ「ふむ、ワシもこの目で実際に見た訳では無いが、文献によると

まさに災害そのもの。一度目覚めれば甚大な被害をもたらし、多くの命を失う事となる。」

ライフ「と、書いてあったな。」

雅一「(そんなやばいやつが、他国へ戦争を仕掛けてるバイラズ帝国って国が保有してんの?)」

雅一「(なんなんだ・・・この異世界は・・・。)」

そんな話をしていると森を抜けたライフと雅一一行。

そして正面には異世界に来て初めてとなる町が見え始める。


ライフ「見えたぞ!あの町はエルダ。始まりの街じゃ。」

雅一「始まりの街・・・。」

こうして、ライフと雅一はグランドコングとの戦いで負傷した冒険者3人と、

一人の猫族の少女を連れて、始まりの街 エルダへと足を踏み入れていったのであった。

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