再び教官ガイルの実践訓練!
一式装備や道具を揃えた雅一とラフェスタはその後、ガイルとの実践訓練再開に向けて、
レッドにも協力してもらい自主的な訓練を積み始めた。
基本的な戦い方はもちろん、スキルや魔法、道具の使い方等を学び続け2年後、再び訓練場に
来て再び実践訓練に挑もうとしている。
ガイル「今日も実践訓練行うぞ。」
ラフェスタ「よろしくお願いします。」
ガイル「おや?少し装備を変えたか?」
雅一「レッドの提案で色々と見て装備一式整えてきたんだ。」
ラフェスタ「もちろん、レッドには色々教えてもらったから前回のようにはいかないよ!」
ガイル「ふむ、確かに、ここに来た時にレートが6000から6500に上がっているか。」
ガイル「それじゃあ、始めよう。」
再びガイルとの実践訓練が始まった。ラフェスタと雅一は再びガイルに攻撃を仕掛ける。
ラフェスタ「はっ!」
ラフェスタの多段攻撃をかわすガイル。しかし、明らかに前回の時よりも動きが違っている事に気づく。
ガイル「(まさか、この2年間ででここまで変わるものか。)」
ガイルの攻撃も回避率が少し上がっていて、二人の連携が取れ始めていた。
雅一「パワースイング!」
ガイル「(これはっ!)」
雅一はガイルに攻撃を仕掛ける。その威力に地面が少し割れる。
ガイル「(剣の威力を一時的に上げるスキルパワースイング・・・。スキルも使えるようになったのか)」
その一瞬を狙いラフェスタが短剣を持ち出し、ガイルに攻撃を仕掛ける。
ガイル「(短剣の攻撃!手数を増やしたのか。)」
ラフェスタ「くそっ、当たらないっ!」
ガイル「ふんっ!」
ガイルは剣を振りかざす。その間に雅一が入り込みガイルの剣を受け止める。
雅一「ぬおおお!!」
ガイル「(この一瞬で剣を止めるとはっ!)」
雅一「ラフェスタ!」
ラフェスタ「わかった!」
ガイル「(力を抜いているとは言え、ここまで出来るとは・・・。もう少し力を開放するか。)」
ガイル「嬉しいぞ。まさかここまで成長しているとは!」
雅一「自分でも驚いてるよ。装備を変えたり、少し戦い方を変えるだけでこんなに違うなんて。」
ラフェスタ「レッドには感謝しないとね!」
~レッドとの回想~
レッド「ん?実践訓練でガイルに勝ちたい?」
ラフェスタ「どうしたら良いかな?」
レッド「うーん、二人の攻撃パターンとか動きを見てないからなんとも言えないけど、
ただ、ガイル教官に勝つのは無理だと思うな。」
雅一「やっぱりそんなに強いのか・・・。」
レッド「まぁ、勝つことはできなくても、君達の急成長を見せることでガイル教官を驚かせる事は
出来るかもな。」
雅一「驚かせる?どうやって?」
レッド「じゃあ、今から俺の言う事実際にやってみると良い。実践訓練の時きっと驚くだろうさ。」
~現在~
雅一「おりゃあああ!!」
雅一はガイルの剣を弾き、ガイルは一瞬よろける。
ラフェスタ「ハァアアア!!」
ラフェスタは渾身の拳をガイルにめがけて放つ。
ガイル「素晴らしい!」
ラフェスタの拳はガイルに当たった瞬間砂煙が立ち込める。
しかし、ラフェスタはガイルの鎧によって防がれてしまった。
ラフェスタ「くっ!」
ガイルはすかさず剣をラフェスタにめがけて横にふる。
ラフェスタはすぐに回避するが、少し当たってしまい傷を負ってしまう。
ラフェスタ「うっ・・・。」
ラフェスタはお腹を抑えてその場に膝をついてしまい、そこに雅一が駆け寄る。
雅一「だ、大丈夫か!?」
ラフェスタ「へ、平気。かすっただけだから。」
ガイル「君達すごいな。少し力を落としていたとは言え、ここまで連携が取れているだけでなく、
前見たく攻撃ばかりに転じることをせず、状況に応じた動きができていたぞ。」
雅一「ほ、本当?」
ガイル「あぁ、その証拠にレートもさっきの実践訓練で6500から8000まで上がっている。
これには流石に驚かされたよ。」
ラフェスタ「は、8000!?そんなにっ!?」
ガイル「装備をしっかり整えたのとスキルを適切な所で使ったこと、更にその場でどのように行動
すればいいかという状況判断能力、この数日間で君達の成長をここまで実感できるとは。」
ガイル「さて、ここからは君達自身で上級の人形数十体と相手をして、最後の追い込みを
しなさい。」
雅一「え、でも・・・。」
ガイル「実践訓練も複数回やって君達の体にはしっかりと叩き込まれているはずだ。また
なにかわからない事があれば遠慮なく聞いてくれたまえ。」
雅一「あ、ありがとうございます!」
ラフェスタ「ガイルさん、ありがとうございます!」
二人は深々と頭を下げる。その後、ラフェスタの傷を回復薬で癒やし、少し休憩した後に、
いよいよ上級の人形数十体との訓練が始まった。
~上級人形との訓練~
雅一「しっかしめっちゃいるなぁ。」
ラフェスタ「上級人形二人合わせて60体か。これは骨が折れそうだね。」
ガイル「さて、私はここから君達の成果を見守るとしよう。存分にやってくれ。」
雅一「じゃあ、行くかラフェスタ。」
ラフェスタ「えぇ、行こう!」
ガイルの合図で訓練が再び始まった。上級人形の動きは今までの非にならないほどまでに
洗練された動きをしてくる。
ラフェスタ「やはり、動きが早い。一手一手の攻撃の正確性も回避率も今までの非じゃない!」
雅一「おらぁっ!」
雅一は剣を思いっきり振り、人形を一体吹き飛ばす。
雅一「やった!初めて直撃させれた!」
しかし背後に人形が迫る。
ラフェスタ「雅一!後ろ!」
雅一「しまった!」
雅一の背後を取られたがギリギリの所でラフェスタが背中を守った。
ラフェスタ「やらせるかぁあああ!」
雅一「ラフェスタ!すまん!」
ラフェスタ「今は人形を倒すことだけを!」
雅一「あぁ、わかってる!」
雅一「初めて使うがうまく扱えるか・・・神速!」
雅一はスキル神速を使い、移動速度を上げ人形の集団に斬りかかる。その動きをみたガイルは
感心する。
ガイル「おぉ!」
雅一「ふんっ!やぁっ!」
次々と倒していく雅一。しかしまだ慣れていない為うまい調整ができていない。
雅一「くっ、曲がりきれないか、一度切るしか無い!」
雅一は神速を解除する。
雅一「ふぅ、やはり、もっと使いこなせるようにならないとな。」
ラフェスタ「じゃあ、私も!」
ラフェスタにめがけて人形の集団が襲いかかる。
ラフェスタ「ジェット!ストライク!」
ラフェスタの素早く強靭なケリは人形数体を思いっきりなぎ倒す。
ラフェスタ「魔力を拳に込めて打つ!」
ラフェスタ「ストロングクラッシュ!」
ラフェスタの拳も炸裂。上級人形60体との訓練はこれで幕を引いた。
~訓練後~
ガイル「お疲れ様。いやぁ、すごい実にすごい。使うスキルを瞬時に判断するとは、
君達はもう立派な冒険者になれるぞ。」
ラフェスタ「ほ、本当に?」
ガイル「あぁ、レートも目標の1万に到達した。君達には最終試験を受ける資格を与える。」
雅一「やったぁ・・・。ここまで長かったぁ・・・。」
ガイル「ほれ、これが試験の内容だ。試験を受ける前にしっかりと確認しておくように。」
ガイルは冒険者試験の内容が書かれた紙を二人に渡す。
ガイル「それじゃあ、今日はここまでだ。帰ってしっかり休めよ。」
雅一&ラフェスタ「ありがとうございました!」
二人は深々とお礼を伝え、その後帰路についた。
その後宿屋に戻った雅一とラフェスタは試験の内容について話し合いを行った。
~宿舎~
雅一「試験用紙を渡されたけど、内容はすごくシンプルなんだな。」
ラフェスタ「えっと、時間は無制限。試験用の人形を倒せば試験合格。ただし、
戦闘不能もしくは続行不可と判断された場合は試験失敗か。」
雅一「しかし、試験の人形がどれだけ強いんだろ。全く予想ができん。」
ラフェスタ「確かに、おそらく今までの中で一番の強敵かも・・・。」
雅一「試験は1ヶ月後か・・・それまでに色々準備できるものは準備しておくか。」
ラフェスタ「そうだね。ふぁ~・・・そろそろ寝ようか・・・。」
雅一「そうだな。じゃあお休みー。」
ラフェスタ「うん、おやすみー。」
そして二人は就寝し、一日がついに終わった。