新たな旅立ち
月日はあっという間に過ぎ去り、3週間後、
ついに雅一、ラフェスタ、レッドの3人はいよいよエルダから離れる日が
訪れようとしていた。
エルダの北西の門にはメルやギルマス、ライフ等の人達からの見送りが行われていた。
~エルダ 北西門~
レッド「二人共、準備は大丈夫か?」
ラフェスタ「食料よし、武器、防具の手入れよし。」
雅一「だけど、たった2週間の乗馬で乗りこなせるかな・・・。」
レッド「練習の時結構筋良かったじゃないか。」
雅一「実際に走るのとは違うでしょ・・・。」
メル「3人共、どうか道中気をつけてね。」
ライフ「体には気をつけるんじゃぞ。」
ラフェスタ「ありがとう。メルさんライフさん。」
レッド「よし、それじゃあ、ギルマス行ってくる。」
フレッド「あぁ、危険な旅路になる。気をつけるように。」
レッド「よし、二人共、しっかり俺の後ついてこいよ!」
そう言うとレッドは馬を走らせ始める。
雅一「うわ!もう行くのか!」
ラフェスタ「よし、私達も!」
レッドの後を追うように雅一とラフェスタも馬を走らせ、エルダを後にしていった。
段々姿が見えなくなってゆく3人を見守る人達。その中でガイルが
フレッドに対しある質問をかけた。
ガイル「フレッド。あいつら本当にあのバイラズ帝国に勝てるのか?」
フレッド「わからない。だけど、彼らならこの戦争を終わらせれる気がするんだ。」
メル「なにそれ。また現役時代の感?」
ライフ「ハッハッハ、フレッドの感はよく当たるって評判だったしな。」
フレッド「(雅一、ラフェスタ、レッド。お前達の事信用してるからな。)」
フレッドが3人の事を考えている一方、雅一達は順調に平原を走っていき、
最初の目的地、ベーレントへと向かっていた。
~オードリア平原~
レッド「二人共、うまいじゃないか。」
雅一「全く・・・もう少し初心者に合わせてくれると助かるのに。」
ラフェスタ「それで、最初に向かう中継地点はベーレントだよね。」
雅一「そのベーレントってどんな街なんだ?」
雅一がベーレントについて聞くとレッドがベーレントがどんな街なのかを
簡単に教え始めた。
レッド「ベーレントは情報と美食の街だ。世界中の美食が集まるほか、
情報関係の企業や団体の事務所等が多く存在するんだ。ベーレントには
専門の情報収集部門だって存在する。」
雅一「情報と美食の街・・・。なんか異様な組み合わせな気が。」
レッド「そんな事はないさ。世界中の美味しい料理を集めるには相当な情報網が
必要だろ?それにそれを販売し宣伝するのにも必要。」
レッド「ベーレントはその美食を広める為に情報に対して力を入れたんだ。」
そんな話をしていると、雅一とラフェスタの頭の中に美味しそうな料理のイメージが
たくさん溢れ出し、頭の中が食べ物でいっぱいになり始めていた。
レッド「おーい、二人共ー。ちゃんと前見ろー。」
雅一「そ、そうだ。今よそ見しちゃ駄目だ・・・。」
ラフェスタ「だ、大丈夫だよ。変なこと考えてないから!」
レッド「(全く・・・。大丈夫かよ。)」
3人はその後も馬を走らせて行くと、次第に周りの風景が変わり始め、
周囲がゴツゴツした岩場所へ到着し、周囲の状況を確認し始めた。
雅一「うーん、この地形だと、馬で行くの流石に厳しいかな?」
レッド「このまま行くのはな。だが、近くに橋がかかっているから
そこから対岸へ渡ろう。」
ラフェスタ「でも、ここから馬に乗って移動するのは難しそうだし、
橋の所までは徒歩で移動した方が良いかもね。」
3人は馬を引き連れながら足場に注意しつつ、橋のかかっている道に移動し、
対岸へと渡った。
その後、3人は再び馬に乗り先へ進み始めた。しかしその道中で
道中魔物と遭遇し戦闘を何回も行われていた。
魔物達「ギャー!」
魔物達が雅一達に襲いかかるが、雅一達は華麗に魔物を倒していく。
雅一「おらぁ!」
レッド「随分動き良くなったじゃんか。」
ラフェスタ「まぁ、この程度ならね。グランドコングの時に比べたら。」
雅一とラフェスタは魔物をどんどん倒していく。
レッド「さて、俺もやるとするか。」
雅一とラフェスタの戦闘を見てレッドもついに戦闘に動き出した。
レッド「よくやった。残りの残党は俺一人に任せな。」
ラフェスタ「え?でもまだ結構魔物の数いるけど?」
雅一「俺達の周りにいる魔物の数は30体。一体一体は強くはないけど・・・。」
レッド「まぁ見てな。B級冒険者がどれほどのものか。」
レッドが雅一とラフェスタよりも少し前に出ると、魔物達は一斉にレッドの方へ
襲いかかり始めたがレッドは慌てることなく剣を構え攻撃を放った。
レッド「ゴッドフレイム!」
レッドの剣は真っ赤な炎で燃え盛り、魔物の群れをものすごいスピードで
討伐していく。レッドの戦っている姿や動き、剣の振り方に一切の迷いはなく、
正確かつ素早く討伐する姿を見て雅一とラフェスタは圧倒される。
ラフェスタ「レッド・・・すごい・・・。」
雅一「これがB級冒険者の実力・・・。」
二人が驚いている間に30体程居た魔物はすべてレッドの手によって倒されていた。
レッド「ま、こんなもんだ。」
ラフェスタ「B級でもここまで強いんだ・・・。」
レッド「まぁ、人にもよるかな。俺はB級の中でもかなり強い部類に入る。」
雅一「そういえば、ギルマスからもレッドに対する態度は少し違ってたような。」
レッド「そうだねぇ、あのギルマスとも長い付き合いだしね。」
ラフェスタ「そうなんだ。」
レッド「さて、魔物も倒したし、先に進もう。道中野宿する場所も確保しないと
いけないからな。」
雅一「そうだった。早く魔物の素材回収しておかないと!」
3人は魔物の群れを脱し、パランディに向かう為、
道中で野宿する事を決めた3人は馬を更に走らせ、きれいな湖がある森に到着した。
~アルサラの湖~
ラフェスタ「ここが、アルサラの湖・・・。」
雅一「すっごいきれいな湖だな。水の透明度もすごい高い!」
レッド「その湖の水そのまま飲めるよ。地下深くの地下水が途中でろ過されて
出てきてるんだ。それにここには雑菌や病原菌がいないからね。」
レッドの話を聞いた雅一とラフェスタだが、先にラフェスタが湖の水を飲み始めた。
ラフェスタ「ぷはっ美味しい!冷たいけど、ただ冷たいだけじゃない。
体の奥から染み込んでいくような・・・。」
雅一「ど、どれ・・・。」
雅一も気になり飲んでみるとその美味しさにびっくりしてしまう。
雅一「本当だ・・・美味しい!ただの水なのにここまで美味しくなるものなのか?」
レッド「さぁ、そこら辺は詳しくはないが。」
レッド「それよりも今夜はここで野営をするぞ。設営の準備進めるぞ。」
雅一「あぁ、わかった。」
雅一とラフェスタも野営の準備を進め、ついに野営の準備が完了した。
雅一「キャンプの準備は終わったよ。」
レッド「よし、後は仕上げだな。」
そういうとレッドはとある瓶を取り出した。
ラフェスタ「レッド、何その瓶。」
レッド「街を出る前に、ライフさんに頼んだんだ。
君達の倒したグランドコングの血を使った魔法瓶だ。」
雅一「それをどうするの?」
レッド「この液体をキャンプ地を囲うように敷いていけば・・・。」
そういうとレッドは液体を臨時拠点の周囲を囲うように円を書き始めた。
レッド「こうしておくと魔物が近づきにくくなるんだ。
魔物の世界は基本上位種や格上の相手には手を出せないからその習性を使うんだ。」
雅一「(ライオンの糞を使って他の動物を寄せ付けさせないのと同じ方法なのか。)」
レッド「よし、これでOKだ。」
するとラフェスタのお腹からお腹の空いたいい音が鳴り響く。
雅一「ハハハ、そういえば夕飯まだだったね。」
レッド「旅に出る前料理は任せてって言ってたけど本当に良いのか?」
雅一「大丈夫。こう見えても俺料理は得意だから。」
そういうと雅一は夕飯の準備を手際よく進め始めた。




