冒険者に必要なもの
レッド「それじゃあ、しゅっぱーつ!」
ラフェスタ「お、おー」
ギルドの宿泊からあるき出した3人。雅一とラフェスタはどこに行くのかもわかっていないため
少し不安を抱えていた。そんな中レッドについていくと目的地についた。
レッド「ついたぞ。スライクショップ!」
雅一&ラフェスタ「スライクショップ?」
レッド「多くの冒険者は探索や戦いを有利に進めるためにスキルや魔法を駆使しながら行動するんだ
けど、基本スキルは店で売ってるからそれを買うんだ。魔法も買えるけどね。」
雅一「スキルって本来戦いながら特定の条件を満たすとゲットできるんじゃないの?」
レッド「できるけど、今それをやる人はいないかな。だってある程度お金稼げば大半のスキルは
ゲットできるし。」
雅一「(ほ、本当にお金で解決出来るのか。)」
~スライクショップ~
店員「いらっしゃい。」
レッド「マハドさん遊びに来たよー。今日は友だちを連れてきた。」
マハド「ほう、友達か、レッド。君にもようやく友達ができたのか。おじさん嬉しいぞ。」
レッド「ぼっちじゃねぇよ!」
マハド「君達ははじめましてだね。俺はマハド。この店を経営してるものだ。」
ラフェスタ「えっと、レッドに連れられて来たけど、もしかして良い所っていうのは・・・。」
レッド「君達が今後冒険者になるなら必ずお世話になるお店を紹介しておく必要があると
思ってね。あのメイドさんに頼まれたんだ。」
雅一「あのメイド、一体何もんだよ・・・。」
ラフェスタ「まさにできるメイドって感じだね・・・。」
マハド「ほう、新人冒険者か、最近じゃあ本当に珍しいな。」
レッド「マハドさん、この二人はまだ冒険者じゃなくてまだ見習いなんだ。今後のことも踏まえて
色々教えてやってもらえない?」
マハド「おう構わないぜ。じゃあそこの二人さん。ちょっとこっちへ。」
二人はカウンターまで近づく。
マハド「それじゃあ、見習い冒険者としてこの先必要になるスキルの使い方とその選び方を教えよう。」
マハド「まずスキルを会得するにはこのスキルの巻物に手形があるだろ。ここに自分の手をかざすんだ。かざした後取得するまでには少し時間がかかる、この時に間違えても手を動かしたりしてはならんぞ。取得に失敗してしまうからな。」
マハド「取得が完了すると巻物は自然に消滅する。完全に形がなくなったら取得完了だ。」
雅一「手をかざすだけとかお手軽だな。」
マハド「ただ、会得するのなら1回ずつにした方が良い。取得するには自身の魔力を用いて
会得される。同時にやると処理が追いつかなくなり自身の体に大きな負荷を抱えてしまうからな」
レッド「過去にそんなアホなことして半年間意識が戻らなかったなんてケースも存在するから、
スキルを手に入れる際に最も気をつけないと行けないんだ。」
ラフェスタ「同時取得のリスク大きすぎない⁉」
マハド「ま、一つ一つ取得していけば特に問題もないさ。レッドが言ったのも確かにあったが、
個人差はあるさ。ただ安全にスキルを手に入れたいのなら一つずつが良いんだ。」
雅一「なるほど、でもそのスキルの発動条件って?」
マハド「会得したスキルは自分の意志で自由に利用が可能になる。詠唱を唱える人もいれば唱えない人もいる。これはお好みだな。」
雅一とラフェスタは共にスキル、魔法の取得方法や使用方法等一通りの説明を受けた。
マハド「もし、なにかわからない事があれば、遠慮なく行ってくれ。
後、組み合わせとか考えるならそこの壁に貼ってある表を参考にしてくれ。」
ラフェスタ&雅一「ありがとうございます。」
その後雅一とラフェスタは様々な商品を見て購入するものを決め、その場を後にする。
マハド「気が向いたらまた来いよー。」
レッド「よし、これで君達にもスキルと魔法が使えるようになったね。」
レッド「それじゃあ、どんどん行こうか!」
雅一「ってちょっとちょっと。早いってー!」
レッド「次は冒険者なら必須アイテムである武器と装備だ!」
レッド「君達はまだ装備も最低クラスだし、今の状態だと冒険者としては頼りないのが実情だ。」
ラフェスタ「まだ冒険者にもなってないのだけど・・・。」
レッド「でも今後の冒険で必ず必要になるから今のうちに見ておいたほうが良いって。」
3人が次に向かったのは武器防具屋へと向かった。
~武器防具屋~
???「おう、いらっしゃい」
レッド「ドエルさん、こんにちわー。」
ドエル「レッドじゃないか。今日はどうした?。」
レッド「今日は友達を連れてきたんだ。冒険者を目指してるんだ。」
雅一&ラフェスタ「どうも。」
ドエル「ほう、珍しい。こりゃあ久しぶりの客だな。」
二人は武器防具職人のドエルさんに自己紹介をし、冒険者になる目的を話した。
ドエル「なるほど、そんな大層な目的があるんじゃな。」
ドエル「だったら装備品はしっかりしたものを用意する必要があるな。元からある装備を購入する
のもできるが、素材を手に入れたらオーダーメイドの装備を作る事も可能だ。料金は割高だが。」
話をしているとドエルの目にあるものが飛び込んできた。
ドエル「む?青年よ。お主の持ってる剣を少し見せてくれないか?」
雅一「え?これのこと?」
ドエルは雅一の持ってる剣を手に取り全体をくまなく調べ始めた。
ドエル「こりゃあすごい・・・。」
雅一「何がすごいの?」
ドエル「この剣は数千年も前にある職人の手によって作られた剣じゃな。ワシも文献のみだったが、
この剣はその文献の内容と全く一緒なんじゃ。」
レッド「えっ⁉そんなすごい剣を雅一が持ってたの?」
雅一「いや、すぐ近くに落ちてたから拾っただけだけど・・・。」
ラフェスタ「ドエルさん、この剣ってそんなすごい剣なの?」
ドエル「あぁ、この剣からは強大な力を感じれる。この剣を扱えるようになれば、お主は無類の強さになれるかもしれん。」
雅一「でも、この剣持っても特に何もなかったけど・・・。」
ドエル「ふむ、ただ持つだけでは力を発揮できないのかもしれん。文献によると"所有者の力が
この剣と対等な力も得れた時、真の力を発揮するだろう"と書かれていたが・・・。」
ドエル「お前さん、この剣を持ってからなにか変わったことはないか?」
雅一「変わったことねぇ・・・。」
雅一は最初ライフさんと出会った時に会話の壁にぶち当たった時のことを振り返る。
雅一「そういえば・・・最初この世界の言語全くわからなかったのにいつの間にか聞き取れるように
なったっていうのがあったな。」
ドエル「ふむ、そうか、もしかしたらそれもこの剣のおかげかもしれん。詳しいことはもっと専門的な
人に任せないとわからないが、一つの可能性としてはある。」
レッド「言語を翻訳する剣か・・・。聞いたことないな。」
雅一「でも、俺の持ってた剣ってそんなにすごい剣だったんだな。知らなかった・・・。」
ラフェスタ「もしその秘められた力が開放できれば、もしかしたら・・・。」
雅一「可能性はあるだろうね。バイラズと戦えるほどの力を使えるようになる事が」
ドエル「なんじゃ、あの強国に挑みに行くのか。」
雅一「そうだけど・・・。」
ドエル「ふむ、なら装備はなおさらちゃんとしたものを選ぶほうが良いだろう。」
ドエル「おい、そこの小娘もせめて武器はなにか持っておくと良いんじゃないか?」
ラフェスタ「確かにお父さんから「戦える術は少しでも多いほうが良い」って
言われたっけ・・・。そういえば、小さい頃はよく短剣の使い方を教わってたな。」
ドエル「猫族で短剣・・・。だったらこうゆうのが良いんじゃないか。」
そういうとドエルは店の奥から短剣を取り出してラフェスタに渡した。
渡された剣を手に取ったラフェスタはその剣を持ち、眺めていた。
ラフェスタ「きれい・・・。」
ドエル「【ルードソード】というものじゃ。片手で持てるような軽さでありながら耐久性、攻撃力が
高いのが特徴だ。メイン武器に使うもよし、サブ武器として使うのもよしの万能型の剣じゃ。」
ラフェスタは広い所に移動し剣の素振りをした。片手で動かせ、他の剣よりも素早く連撃もできる
事を確認した。
ラフェスタ「これ、良い、軽いのにしっかりと振れる。これなら私の格闘術と組み合わせれるかも」
ドエル「気に入ったかな?」
ラフェスタ「うん、この剣。私にピッタリ!」
ラフェスタはルードソードを購入し、武器の手入れや装備を一部新調したり等をし買い物を済ませ、
3人は別のお店へ移動し始めた。