ラッペン前線基地の大戦 後半
シュラスト「我々の崇高なブラッド様を・・・倒すだ?」
シュラスト「調子に乗るなよ!小娘!その程度で我々に勝てるとでも
思ってるのか!」
シュラスト「おい、キングゴーレム!さっさと立て!この生意気な小娘を
始末しろ!」
すると命令どおりキングゴーレムが再び復帰しする。
レッド「流石に一撃で倒せはしないか・・・。」
ラフェスタ「(あれだけ魔力を凝縮させて放った一撃なのにっ・・・。)」
雅一「来るぞ!」
再びデスレントとキングゴーレムの強力な攻撃が雅一達に炸裂する。
雅一達は攻撃を避けつつ、周囲から襲いかかる兵士を倒していく。
兵士達「良いぞ!そのまま追い詰めろ!」
レッド「邪魔だ!」
レッドが兵士達を倒していくがそこにデスレントが強力な紫色に燃える火球を
レッドに向けて放つ。
レッド「くそっ!」
レッドにデスレントの攻撃が直撃しそうになったその時、ペイセルが
サポートに入る。
ペイセル「ブリード・シールド!」
ペイセルが作り出した障壁でデスレントの攻撃を防ぐ。
するとデスレントは更に追撃として強力な雷の光線をペイセルに向けて放つ。
ペイセル「うっ・・・くっ!」
ペイセルの防御魔法は次第にひびが入り始め、ついに障壁が破壊されてしまう。
ペイセル「っ!」
壊れた瞬間、ペイセルは攻撃の反動で飛ばされてしまう。
レッド「ペイセル!」
飛ばされたペイセルをレッドがうまくキャッチする。
レッド「ペイセル!無事か?」
ペイセル「だ、大丈夫・・・。この程度。」
更にそこに兵士達が容赦なく追撃をしていく。
兵士「まずは二人の首もらったぁああ!」
レッドとペイセルを狙う兵士をレイラが護衛に回る。
兵士「グハッ」
レイラ「レッド!ペイセル!早く態勢を立て直して!」
レッド「わ、わかってる!」
レイラ「雷閑!雅一とラフェスタの援護を頼んだ!」
雷閑「了解です。姫様!」
そういうと雷閑は雅一とラフェスタのいる方へと向かっていく。
~一方雅一とラフェスタサイド~
ラフェスタは引き続き強化されたキングゴーレムとの一騎打ちをしており、
雅一はそのサポートに回っていた。
ラフェスタ「はぁぁぁぁ!!」
キングゴーレムに果敢にラフェスタは挑み続ける。キングゴーレムも
その巨体とパワーでラフェスタにめがけて強力な攻撃放ち続ける。
ラフェスタ「くっ、この威力じゃ・・・。」
兵士「小娘の首は俺がもらうぞ!」
雅一「ラフェスタの邪魔をするな!」
雅一がラフェスタのサポートに回り兵士達を足止めする。
兵士「へ、異邦人一人でこの人数をさばくことなんてできまい!」
しかし、足止めができなかった他の兵士がラフェスタの所へと向かっていく。
雅一「くっそ!手が回らない!ラフェスタ!」
ラフェスタ「くっそ・・・。まためんどくさいことにっ!」
兵士達「くたばれぇー!」
兵士達がラフェスタに対し攻撃を仕掛ける。すると横から雷閑が加勢に入る。
雷閑「ジェット・スピア!」
兵士達「グアアア!!」
雷閑「ラフェスタ、大丈夫か!」
ラフェスタ「雷閑!」
ラフェスタ「後ろは任せて、目の前の敵に集中しろ!」
ラフェスタ「っ!」
ラフェスタ「ありがとう!」
兵士達「くっそ、雷閑だ!一斉にかかれ!」
兵士達が雷閑にめがけて襲いかかり、攻撃を何度も何度も放つ。
雷閑は敵の攻撃を避けては倒しを繰り返し、順調に兵士達を倒していく。
~シュラストサイド~
圧倒的な戦力で一気に押しつぶせるかと思ったシュラストだったが、予想以上の
対応能力の高さに少し焦りを見せる。
シュラスト「何をやってる!相手はたかが6人だぞ!さっさと片付けんか!」
兵士「そ、それが!こいつら・・・戦闘能力がやっぱり高く、連携もちゃんと
取れており!全然攻め込むことができません!」
シュラスト「ぐぬぬ・・・。己・・・。」
すると次の瞬間、どこからとも無く、強力な弓攻撃が炸裂し、兵士達は地面に
激突した弓が爆発した衝撃でたちまち倒されていく。
シュラスト「こ、今度はなんだ!」
雅一「なんだ、今の爆発!」
爆発がおきた次の瞬間、森の中から勢いよく誰かが飛び出してくる。
???「一刀流、魃鬼百光!」
兵士達「ぐああああああ!!」
強力な攻撃によって一気に多くの兵士達が更に倒される。
レイラ「い、今の声って・・・。」
煙の中から出てきたのはS級冒険者の綾香だった。
綾香「みんな!無事か!?」
雅一「あ、綾香!」
兵士達はS級冒険者の到着によってざわめき始める。
兵士「S級の・・・博堂綾香!?」
兵士「おい、木の上見ろ!」
他の兵士が木の上を指差すとそこにはレイシンが立っていた。
レイシン「なんとか間に合ったみたいだね。」
ブロン「ふむ、状況はかなりめちゃくちゃになっているようだな。」
レイシン「ここは彼らの援護に徹しよう。」
兵士「S級のレイシンだ!なんでこんな所にまでS級が!?」
シュラスト「S級冒険者二人だと・・・。」
すると綾香は見た目が大きく変化したラフェスタに気づく。
綾香「ん?あれ?雅一、その子は?」
雅一「ラフェスタだ。どうゆうわけか今こんな姿になってる・・・。」
綾香「そう、それよりもみんなよく耐えてくれた。後は私達にまかせて
雅一達は先に進んで!」
雷閑「え?し、しかしそれでは・・・。」
綾香「君達はここで立ち止まるわけにはいかないんでしょ。」
綾香「事は急を要する。各地の戦況も随分悪い方向になってる。早くケリを
つけに行ったほうが良い!」
その事を聞いた雅一達はすぐにこの場から離れてバイラズ帝国に
向かうことを決意する。
レッド「よし、みんな!急いで撤退だ!ラフェスタ!道案内頼む!」
ラフェスタ「わ、わかった!」
雅一達は急いでその場を離れ始める。
シュラスト「雅一達が逃げるぞ!絶対に逃がすな!」
兵士達が雅一達を追従するがレイシンと綾香がその前に立ちはだかる。
綾香「彼らの後は追わせないよ!」
シュラスト「おのれ・・・。S級冒険者め・・・。」
一方雅一達は綾香とレイシンの援護により、ロウドの森を後にする事ができた。
ラフェスタ「みんな、こっち!もうすぐ森の出口だよ!」
雅一達はラフェスタの案内のもとついに森から抜け、広い草原に出ることができた。
・草原
レッド「はぁ、はぁ・・・。みんないるか・・・。」
雅一「あぁ・・・。」
レイラ「でも、少し回復を挟まないと・・・。」
ラフェスタ「そうだね・・・。すこしはっ・・・。」
するとラフェスタの心臓が大きく音がなり始める。
ラフェスタ「うっ!」
ラフェスタはその瞬間、突然苦しみ始める。
雅一「ラフェスタ!おい!どうしたんだ!?」
ラフェスタ「あ・・・がっ・・・。(体が・・・あ、熱いっ・・・。」
ラフェスタ「内部から・・・焼けるぅっ!あああっ!」
ペイセル「なに、どうなってるの!?」
雷閑「ラフェスタ!しっかしろ!」
ラフェスタ「ああっ・・・。あっ!」
ラフェスタはもがき苦しむが、徐々に変身が解け始め、元の姿に戻っていく。
レイラ「も、元に戻っていく・・・。」
そして完全に元の姿にラフェスタは戻ってしまった。
ラフェスタ「はぁ・・・はぁ・・・っ・・・。はぁ・・・」
雅一「お、おい、大丈夫か・・・。」
ラフェスタ「こ・・・こんな事に・・・なるのかっ・・・。」
雷閑「一体何がどうなってんだ・・・ラフェスタの体に何が起きたんだ。」
レッド「わからない・・・。とにかく今は少しでも遠くへ。」
レッド「一度身を隠して体力を回復しよう!雅一、ラフェスタを!」
雅一は動けなくなったラフェスタをおんぶする。
雅一「ラフェスタ。大丈夫か?」
ラフェスタ「ご・・・ごめん・・・。」
雅一「良いって。」
レッド「よし、移動しよう!」
雅一達はこうしてロウドの森から距離を離し、
一度体力を回復できる場所を探しに向かった。