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英雄誕生

美しく光り始めた地下空間にラフェスタはその美しさに感銘を受ける。

ラフェスタ「きれい・・・。」

すると次の瞬間、石板に手の文様が浮かび上がる。

ラフェスタ「これは・・・ここに手をかざせば良いのかな?」

ラフェスタは恐る恐る手の文様に自分の手を当てる。すると強く眩しい光が

ラフェスタを包み込む。

ラフェスタ「な、何ッ!」

ラフェスタはあまりの眩しさに目を瞑る。


しかし、同時刻、バイラズ帝国軍の兵士達が

ラフェスタのいる小島のある泉を取り囲んでいた。


・地上

兵士A「本当にここから?」

兵士B「間違いない。捜索中、あの泉の中央から強い魔力反応があった。」

兵士C「あそこには何があるんだ?」

兵士B「あの巨木の根本に謎の石壁があったが、結局それ以外は何もなかったな。」

兵士B「石板にはリング上のなにかをはめないといけないみたいだが、

そんなアイテムは持ってないから中までは。」

兵士C「でも、魔力反応があるってことはあそこに誰かいるってことでしょ?」

兵士A「それが例の猫族の娘の可能性があるからここで待機してるんだけど。」

兵士B「ま、本人があそこから出てくるまで待つとするか。」


~一方ラフェスタサイド~

ラフェスタの全身を包みこんだ光は徐々に消え、最終的に光はすべて消えた。

ラフェスタ「うぅ・・・一体なんだったの?今の・・・。」

ラフェスタは自分の腕を見てみる。すると今まで身につけていた装備が

別のものになっていることに気づく。

ラフェスタ「ん?あれ?なにこの装備・・・。」

ラフェスタは更にズボンや靴、マント等様々な装備を確認するが、

どれも見たことない装備になっていた。

ラフェスタ「そ、装備が・・・全部・・・変わってる!?」

ラフェスタは突然装備が全部変わったことに困惑するが、先ほど全身を

包みこんだ光の事を思い出す。

ラフェスタ「もしかして、あの光で私の装備が・・・変わったのかな。」

そしてラフェスタは装備だけでなく、体が妙に軽くなった感覚を覚える。

ラフェスタ「そういえば、さっきからなんだか体が軽い・・・。」

ラフェスタ「装備が前の時よりも軽くになったからなのかな?でも

なんだろ・・・それだけじゃない気も・・・。」

ラフェスタはとにかく自分が今どんな姿になっているのか確認するべく、

手鏡を取り出して自分の姿を確認する。

するとラフェスタの見た目も大きく変わっており、髪型はポニーテールへ、

髪色と瞳の色は覚醒状態の神尓化(しんじか)と一緒だが、尻尾は2本になり、

手の甲には謎の文様が刻まれている。

ラフェスタ「この見た目・・・神尓化(しんじか)に近いけど、

でも、髪型も尻尾の数も違う・・・それに手の甲ある文様・・・。」

ラフェスタ「何がどうなってるの・・・。」

ラフェスタは見た目が大きく変化した事に未だに困惑している。

しかし、ラフェスタの耳からは敵の声が聞こえてくる。


ラフェスタ「誰かの話し声?」

ラフェスタ「地上から・・・いや、この感じ・・・周囲を囲われてる!?」

ラフェスタ「でも、まずはどうにかここから出ないと・・・。」

ラフェスタ「仮に敵が包囲していた場合、入ってきた出入り口から行くのは

流石に愚策か・・・。」

ラフェスタは周囲に別で外に出られる場所がないか見回す。

すると台座のある所の天井だけなぜか空洞になっているのを発見する。

ラフェスタ「あそこの上、もしかして空洞なのかな。」

ラフェスタ「は集中させて音をかき分ける。すると上の空洞から空気の流れる

かすかな音が聞こえる。

ラフェスタ「空気の流れる音・・・。外につながってるのかも。」

ラフェスタ「でも、はしごもないし、どうやって行けば・・・。」

すると手の甲の文様が光りだす。

ラフェスタ「え?な、何!?」

ラフェスタ「するとその光はラフェスタの体全体に行き届く。」

ラフェスタ「なんだろう・・・すごく・・・力が湧いてくる・・・。」

ラフェスタ「少し、動いてみるか・・・。」

ラフェスタは軽くジャンプをしてみる。すると軽くジャンプをしただけで、

大穴の中を一気に飛んでいってしまう。

ラフェスタ「えっ!ちょ、と、飛び過ぎだってええええ!!」


~一方外~

外では兵士達がいつでもラフェスタを捕獲できる体制を整えていた。

兵士A「さて、後は対象が出てくるのを待つだけか。」

兵士B「出てくるかな?猫族ってすっごく耳が良いんだろ?」

兵士B「もうバレて外に出てこないんじゃ?」

兵士A「そんな事はないだろ。仲間がつかまっているんだ。いつまでも

あそこに籠城することはないだろ。」

兵士B「それはそうだけども・・・。」

すると大木の上の方から勢いよく何かが飛び出してくる。

兵士A「なんだ!」

兵士B大木の上の方、なにかが出てきました!」


・大木の上空

ラフェスタ「いってぇ・・・。軽く動きを確認しようとしただけなのに・・・。」

ラフェスタは力のコントロールがうまく働かず勢いよく外に飛び出てしまった。

するとラフェスタは周囲に敵が取り囲んでいる事を確認する。

ラフェスタ「って、あんなに兵士が・・・。」


・地上

地上では上空に突然現れたのが何なのか確認をしていた。

兵士A「それで、ラフェスタは出てきたのか?」

兵士D「そ、それが、出てきたのは尻尾が2本の白髪の獣人で・・・。」

兵士D「事前に聴いていたラフェスタという人物の見た目とはかなり違います。」

兵士A「何?」

兵士達は見た目や装備が大きく変わったラフェスタの事を本人だとまだ

認識していない。


ラフェスタはなんとか大木の太い枝の上に着地する。

ラフェスタ「攻撃してこない・・・。もしかして、

私だってバレてないのかな?」


・地上

兵士A「こうゆうときは・・・ブラッド様が開発したこの水晶で・・・。」

すると兵士の一人が少し変わった形の水晶を取り出した。

兵士A「水晶よ!エラ・ラフェスタを探せ!」

兵士が命令すると水晶は紫色に光だし、

小さな光が一直線にラフェスタのいる所を照らした。

兵士A「あいつだ!あいつがエララフェスタだ!捕まえろ!」

兵士の合図で遠距離からラフェスタに攻撃が放たれる。


ラフェスタ「っ!」

ラフェスタ「やっぱり・・・この場は戦うしか・・・。」


兵士「良いぞ!追い詰めろ!」

兵士達は更に攻勢を強め、ラフェスタの逃げ道を塞いでいく。


ラフェスタ「仕方ないっ!」

ラフェスタは勢いよく地上に降りる。

すると兵士達はたちまちラフェスタを完全に包囲する。

兵士「エララフェスタ。大人しく我々に捕まれ!」

ラフェスタ「お前達に捕まるわけないでしょ!」

兵士「ふん、たった一人でこの兵力差をどうにかできると思うのか?」

ラフェスタ「私は、つかまった仲間を助けに行くんだ!邪魔をするな!」

兵士「どうやら噂通りの性格をしているな。まだ抗う気なのか?」

ラフェスタ「えぇ、そうよ。あんた達の親玉を倒すまで!」

すると兵士達が大勢で笑う。

兵士達「お前、本気で言ってんのか?」

兵士達「お前みたいな小娘がブラッド様に敵うはずないだろ?」

ラフェスタ「じゃあ、今からお前達に教えてあげるよ。」

ラフェスタ「私達の本気ってやつを!」

ラフェスタは臨戦態勢を取る。その行動を見た兵士は武器を構えて

ラフェスタを捕獲しようと態勢をとる。

兵士「へぇ、生意気だな。お前達!やっちまえ!」

ついに兵士達は一斉にラフェスタに攻撃を仕掛け始める。

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