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赤黒に染まる

アタシVS火神龍の戦いが始まった。


ただめんどくさいことに、、、

バニングが人質として捕まえられている。

彼女は今まさに盾にされたことで火神龍が

尊敬できるような奴じゃないと気付いただろうが、、、

あの位置からじゃ逃げられない。

アタシはそう思った。


火神龍が言う。

ちくしょう!

俺は火神龍だぞぉ!!

何でお前みたいなポッと出に煽られてるんだぁ!!!


それに対してアタシは言い返す。

今目の前で人を騙し殺そうとしてた奴が何言ってんだ。

アタシが扉にちっちゃい覗き穴開けて一部始終を見た。

それにしてもよく今まで誰にもバレなかったなお前。

不用心すぎるぜぇ!

扉に知らない穴空いて気づかないなんてよお!!

こんなの、、老いぼれにしか出来ない芸当だぜぇ!!!

すごく、煽るように。


おっ老いぼっ、、、!

火神龍はそれを聞いて怒り出す。


今だ。

そうしてアタシは堕天使の羽を出し、

奴の両手にブッ刺してやった。

奴が狂い悶える。


副作用でアタシの手も狂い悶えそうだが、

我慢してバニングを外に連れ出した。


早く逃げろ!!

アタシが彼女にそう言う。

その気迫に押されたのか、彼女はすぐ逃げてくれた。


ようやく本気で戦える。

アタシがそう思った瞬間。

ぐぉぉぉっ。

音を立てて部屋が燃え盛り、あの龍も唸っている。

その勢いでアタシは家のドアだった場所から

外に激しく放り出された。

その後すぐに家は跡形もなく燃え尽きた。

その中から出てきたのは、火の龍というより、、、

邪竜だった。


まさかこの火神龍を二度も馬鹿にするものが現れるとは、、、

お前をあの火山の火口に突き落とさねば俺の気が済まん、、、

そう言って燃え盛る炎を纏った奴がこちらに歩み寄る。


アタシは火球を奴に放ってみるも、

全く効く気配がない。

そしてアタシが気づいた時には

目の前に奴の火球が飛んできていた。

間一髪しゃがんで避けたアタシはもう一度前を見る。

だが、奴がいなくなっていた。

嫌な予感がしたアタシは避ける動作をする。

するといつの間にかほんのわずか横で炎が弾け、

アタシはまた吹っ飛ばされた。

どうやら一撃目でアタシの視線を隠し、

その間に

アタシの頭上に移動してニ撃目を出したようだ。


その威力は凄まじく、

赤属性を手に入れた

アタシでも食らった所が火傷していた。


ぐっ、ぐうぅぅぅ!!

生物としてのレベルが違うのか!?

これが、、、この世界の龍の本気!!!

アタシはそう思った。


スピードもパワーもアタシ達より強い。

そんな龍に太刀打ちできる方法はあるのかと

アタシが考えていると、

火神龍は喋り始めた。


お前の後はあの小娘だ!

腹が立つぜぇ、、、

あの小娘、ちょうど俺が温泉に

毒を撒こうとする

ほんの少し前に運悪く入りやがった。

だから気づいちまったんだ。

あの小娘の両親も俺を苛立たせたなぁ、、、!

俺の言う事を黙って聞けばいいものを!

奴らは俺が消しきれていなかった歴史を調べて

温泉に赤属性の治癒効果があるということに気づき、

あの小娘以上に問いただしてきた!

何故温泉が使えなくなったんだと。

あんたのせいじゃないのかと。

温泉を禁止する訳を教えてくれと。

それに対して俺はこう言ってやった。

お前らを栄えさせないためだよ!ってなぁ。

その後、俺はそいつらを即食って

適当な所で骸を捨ててやったのさ!


まあよく喋る奴だ。

内容もなかなかに酷い。

アタシはそう思った。


続けて奴が言う。


それに対して小娘は良かったなぁ。

両親を殺した相手に様付けなんてなぁ!!!



アタシはついにキレた。

今の古い歴史を変えてみんなを幸せにしようとした

勇気ある両親を馬鹿にするなんてよぉ!

純粋な子を騙して嘲笑うなんてよぉ!!

漫画でも中々見れねぇ酷い敵だぜテメェ!!!

そう言っててアタシは腕に力を込め、炎を出す。



それに対して奴は馬鹿にした態度で言う。


さっき効いてなかったじゃねぇかぁ!

お前の火球は、、、俺の体によぉ!!


そして突進してきた。


そうだ。

効かなかった。

でもアタシのネタがあれだけとは言ってない。

黒のカッコよさ、、、

炎のカッコよさ、、、

そして、龍のカッコよさ、、、

コク、、、エン、、、リュウ!

漢字の頭文字をとって、、、

、、、決まった!


考えをまとめたアタシはついに叫んだ。


コ!エ!リ!  と。


アタシにできる全力。

それは赤✖︎闇属性の強力な混同技だった。

無論アタシも無事では済まない。

手もえげつない事になっているし、

頭もクラクラしてしまっていた。


何秒たっただろうか。

アタシはすぐさま起き上がり、

奴がいた方向を見てみた。

なんと奴の腹に綺麗な穴が空いていて

黒炎がその周りを焼き続けていた。


アァァギュアアぁぁぁ!!!

火神龍はは絶叫していた。

腹を貫かれているのだから当たり前だろう。


そしてこう言った。


ま、まさかぁ、、、

お前みたいなのにぃやられるとはっ、、、!

だが、、、やったなぁ。

このまま終わりじゃぁ、、、ない、、、

疑問を持ってるだろ!

何故俺がこんなやりたい放題してるのに

光の一族が来ないかぁ!!?


アタシはそれに対して


、、、!

成程、どんだけ腐ってんだあの一族。


そう思った。



火神龍が続けて


じきに俺が死んだことに気づいて

お前を始末しにやってくる、、、

残念に思うよ、、、

お前の死に顔が見れねぇのが、、、


みるみる奴の体が黒い炎に飲まれていき、、、

最終的にチリとなって跡形もなく消しさられた。


確かになんでこんなやつが何年も放置されてるんだ

と思っていけど、、、

まさか光の一族とグルだったとは、、、

アタシはそんなことを考えているとバタンと倒れた。



しばらく経って、、、


おーい!

旅人さーん!!


バニングのこえが聞こえてきた。



どうやら私を心配して戻ってきてくれたらしい。


アタシは彼女に事情を説明した。

火神龍の言っていた悪事、

そして、アタシが追手から逃れるために

この街を出発しないといけない事を。


すると彼女は泣きながら言い始めた。


火神龍様と話してる時、ほんとは気づいてたんだ。

絶対悪いことしてるって。

信じたかった。

私たちの先祖は凄く立派な龍に守られてるんだって。

火神龍様が後ろで爪を立てた時には、

半分死を受け入れてたんだ。

でもあんたが助けてくれた。

生きろって行動で示してくれた気がして、、、

だから、、、私は生きるって決めた。

ねーさん、、、

私を救ってくれてほんとにありがとう、、、


これだけ感謝されるとは、、、

助けた甲斐があったというもの。

あの堕天使もいつか言ってほしいものだと思った。


だがアタシは感動を一旦置き去り、


取り敢えずアタシはもう街を出るから。

そう言おうとした時、


私もついてっていい!?

そうバニングが言った。



え?

アタシは拍子抜けた声を出す。



いや属性揃うのはすっごい嬉しいんだけど、、、

街の人たちに迷惑かからない? 


アタシがそう言って心配する。



街の代表のじいちゃんにいえば大ジョーブ。

快く許してくれるよ。


そうバニングは言った。


それって街の入り口にいた爺さん?

アタシがそう言うと、

彼女はうなづいた。


場面は変わって

街に戻ってきた

アタシ達はヤミィとリーファを連れ出し、

事情の説明をした。



それを聞いて


まったくお前は、、、


そう呆れるヤミィ。



でもそれっていい事だと思います!!

そう話すリーファ。



そして

でしょ!私ねーちゃん大好き!!


意気揚々と話すバニング。


なんだかパーティが賑やかになったような気がした。


話を終え、

アタシ達は爺さんとやらに会いに行った。

そして対面する。



するとバニングが何かを思いついたような顔をして、

ちょっと待っててー!


そう言いながら走り去っていった。

 

それに対して


彼女が話の中心になるんじゃないのか!?


とアタシ達は困惑した。



爺さんがアタシ達を見て言う。


どうやってあの子を元気にさせたんですかい?



話を振ってくれてありがたい!


そう思ったアタシはそれに乗って話しだす。

彼女は悩んでたんです。

自分は生きてていいのか。

ある事をモヤモヤさせながら生きてても良いのかと。



それに対して爺さんは


あの子の両親のことですかい?


と聞いてくる。



アタシがうなづくと爺さんは少し長く話し始めた。


あの子は両親を亡くしてから

とても苦しそうな顔をしていたんじゃ。

わしもそれを見ていて辛かった。

なんせわしの若い頃に似てたからのう。

親や兄弟が温泉により死んで、

火神龍様に温泉火傷を負わされた日のわしに。


爺さんの腕を

よくみるとケガのようなものが少し見えた。


その話が終わると同時に、バニングが戻ってきた。

何やら瓶の中に水が入っている。

そしていきなり爺さんの腕にそれをかけた。

すると傷がみるみると治っていった。

アタシ達はその光景に驚いたんだ。



バニングが言う。


じいちゃん!

温泉が昔の頃に戻ったよ!

じいちゃんの子供の頃の温泉に戻ったんだ!

この人たちが頑張ってくれたおかげで!

それでさ!私もこの人たちと人助けするために

ついてってもいいかな!?


爺さんは振り向いて言った。


ああ、行け。

行ってくれ。

みんなにこの幸せをばら撒いてくれ。



こうして爺さんの

お墨付きをもらったアタシ達は街を出ようとした。



すると、爺さんが言い出した。


この紙をバニング。

お前に渡しておく。

街を出るまで中身を見てはならんぞ。

あと

旅のお方、あの建物をぶっ壊していただけんかな。



アタシ達は


あの会話の流れでなんでそうなる!?


と突っ込みたくなったが

これやらなきゃ行かせないという

雰囲気を爺さんが出していたので

アタシが壊しておいた。


さあ気を取り直して。

そう思ったアタシ達は

新たなる仲間と共に一目散に赤の街から逃げ出した。


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