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真実に染まる1

バニングは苦戦していた。

確かに覚醒は出来たかもしれない。

だが、、、


やっぱりー。

私にはまだまだ遠く及ばないねー。

そう言いながらドンドン火球を放つドラキン。


それは街を消し炭にしようとするほどの勢いだった。


誰かもう一人いれば勝てたかもしれないが、、、

こんな危なっかしい場所に割り込むことが

できる人間はそうそういなかった。


しかもバニングの疲労がもう限界に

達していたのもあり、かなり絶望的な状態だったのだ。


しかし、バニングに救いの手が現れた。


モディフィカとの戦いを終えたヤミィが羽の塊に乗って

バニングの元まで来たのだ。


ヤミィ!

そう言ってヤミィに希望の眼差しを向けるバニング。

 

それを見てホッとしたヤミィ。


モディフィカは戦線離脱だっ!

あれじゃあ、しばらくは動けないだろう!

ところでドラキン。

アンタはモディフィカのこと大好きっぽかったが、、、

あいつがアンタに助けて欲しいって言ってたぞ!!!

助けてやれよ!!!

そう言いながら視線をドラキンに向けた。


ヤミィは思考していた。

ドラキンが報復してくるか

モディフィカを助けに行くか、、、正直わからない。

助けに行くならそれで良い。

まあ、報復するならそれより速く逃げるだけだが。


しばらくの沈黙。

そしてドラキンは答えを出した。


モディフィカを傷つけたのは許さないけどー。

かといってそういうことができる相手二人との戦いは

私一人では結構きついだろうからー。

見逃してあげるー。


ヤミィの理想通りの結果だった。


そしてドラキンは

待っててねー。

モディフィカー。

そう言ってどこかへと去ってしまったのだった。


今回の暴動。

光の一族が去るタイミングを見計らって起こしたわけだが、

モタモタしているとチュウジュウのようなやつが

来るかもしれない。

というわけでヤミィとバニングは光の街を去った。


しばらくして、、、


ヤミィとバニングはある場所を目指していた。

それはとある森。

目的を終えた後にクロたちと合流する場所は決めていたのだ。


お前らっ、、、!

そう言って駆け寄ってくる者がいた。

それはアタシだった。

二人が中々帰って来なくて心配でしょうがなかったからだ。


そして二人に抱きついた。

二人が苦しそうに悶える。


するとその場にいたクロが言った。

おい、ヤミィ。

お前が持ってるそいつはもしかして、、、


クロの視線の先にいたのは

そう、例の無属性集団の一人だった。

身体中から色素が抜けているようなそんなかんじだった。


しかし、二人が帰ってきた時のアタシのボケ具合は

そいつを見た瞬間終わってしまった。


盗聴器、、、?

アタシがボソッと言った。


防犯用のテレビ番組で見たことがある。

あんな形のものはそうそう無い。

それが無属性の耳たぶにくっついていたのだ。


アタシは何となく予想していた。

カメラの時もそうだった。

モディフィカが

例の異世界転移装置を使って

アタシがいた世界の技術を取り入れるてるだろうと。

しかしここまでやるとは、、、!

そう思った。


アタシはクロを呼びかけ小声で言った。

今すぐそいつの耳たぶにあるを飾りを外して踏み潰せ、、、

あれは確実にアタシたちを追跡するためのものだっ、、、!


そのアタシの焦りようを察したクロが

無属性の耳たぶから強引に盗聴器を外そうとした。


しかし、それは叶わなかった。

ダメよおおお、、、

ダメダメえええ、、、!

特に透、、、ボソッとでも言っちゃったらあああ!!!

聞こえちゃうわあああ!!!


そんなドスの利いた声が無属性の盗聴器を

つけてない方の耳から聞こえてきた。

声の主はモディフィカだった。


モディフィカは話し始めた。

今それを壊しても無駄よおおお、、、

その諜報用装置のお陰で、、、

大体あなたたちの位置がわかってるからあああ、、、

もし私がトップ層に掛け合ったら

すぐに見つかるでしょうねえええ!

ふっふふふふふ、、、ヤミィ!私はねえええ、、、あなたが

これを戦利品として持ち帰るのを楽しみにしてえええ!

待ってたのよおおお!!!

やられるだけじゃやだったからあああ!!!


執念と言うべきだろうか。

モディフィカは賢くどんな卑怯な手でも使える。

それが恐ろしいのだと思い、アタシたちは戦慄した。


だが一人怖気付かずに啖呵を切るものがいた。

ヤミィだった。


まだ生きてたのかお前、、、

良い加減くたばれ、、、!

それとトップ層に掛け合うだと、、、?

いいよ、やってやるよ。

来た奴は全員私の手で殺す!!!


まあ、血の気が昇っているという感じだったが、、、

そのおかげでアタシは冷静になれた。

そして言った。


落ち着けヤミィ。

そしてモディフィカ、、、質問して良いか?

もし私がトップ層に掛け合ったらって言ってたけど、、、

その言い分だとまだ掛け合ってないって事になる。

そのまま適当に奇襲しとけばよかったのに。

それをしてないのは、、、何でだ?


そう、わざわざアタシたちに伝える必要はない。

伝えるにしてもモディフィカはこんなリスクが出てくるような嫌がらせをするほど遊ばない。

それほどに徹底的で容赦ない。

つまりは、、、


何か交渉したいって事だよな?


アタシがビシッと指摘した。


するとモディフィカは狂ったように

あっははははあああっ!!!

そう笑い出した。


そしてまた話し始めた。

あったりいいい!

透は察しが良くて助かるわあああ!

異世界人だからかしらぁぁぁ、、、?

私はあなたたちにねえええ、、、

手伝って欲しいことがあるのおおお!

それは、、、ヒヨージョに、、、

何を企んでるか聞くことおおお!

そしたら光の一族全員には通報しないであげるううう!


そんな内容だった。


女神様と話を、、、?

アタシは驚いたように言った。


モディフィカが話を続ける。

そう透、あなたがだああい好きな女神様とね、、、

一応言っておくけど嫌がらせじゃないわあああ。

本当にやって欲しいことおおお。

あの女はかなり特殊な奴でねえええ、、、

トップでも誰も能力を知らないのおおお、、、

私でもドラキンに言ってるのにさあああ、、、

そしてあの女を大層嫌った者や

能力を知ろうとした奴は全員死んでるううう。

不思議だと思わなあああい?

そんな事が起こってるのもそうだし、

そんな奴がトップやれてる事も、、、ね。

そして何より透。

あなたはヒヨージョに助けられている。

知ってたのよおおお、、、

あの女が通信で緑の街での処刑を遅らせた事おおお、、、

それが何故なのか調べてきて欲し、、、


そこで話を止めるものが現れた。

バニングだった。

ちょっと待ってよ!

例え私たちがあんたの成功させたからって

あんたが約束守ってくれるとは、、、

そんな反論が言われた瞬間。


うるさい。

低いトーンでモディフィカが言った。


どうせヒヨージョは私もあなた達も当たる壁。

光の一族に楯突いてる限り、、、。

あの女は確実にトップの中で一番強い。

そんな奴の正体をほぼ痛手が無い方法で

じっくりと観察できる。

そんなチャンスを逃すほど私がバカとでも思ってるの?


それに今までの行動を見る限りヒヨージョには

本気で戦う気は無いみたいなのよね。

私もあなた達の改造をまだ諦めてないから、、、

もしトップの雑な処理であなた達が跡形もなくなってたら

私発狂しちゃうわ。


今までの狂った喋り方が一変したのだった。

そして


まあ、良いわあああ。

あなた達がやるべき事を言っとくわあああ!

一つ。

そこの諜報用装置にある真ん中のボタン押して

耳たぶから外して誰かが持っておく。

そして私の発声器も持っておく。

ちなみに持ち主が

今あなた達がいる場所から数キロメートル離れたり、

これを捨ててどこかへ去ったり、壊したりした時点で

裏切りと見なすから。

あとこの言葉は透にしかわからないかもしれないけど

G P Sってやつつけてるから位置がよく分かるわあああ。

二つ。

私が数日後、ヒヨージョをあなた達の方に呼び出して

あなた達と対立させる。

その間の会話を諜報用装置で私が聞く。

以上!


まあ、、、アタシたちにとって不利な事。

それは分かっていた。


そしてモディフィカは

良い結果を待ってるわよおおお!

そう言って通信をぶつ切りした。


通信が切れた瞬間。

ヤミィが言った。

透。こんな奴のいう事は、、、


アタシがそれに対して言った。

ヤミィ。

今のこの会話もアイツに聞かれてる。

それにGPSっていうのが本当なら逃げるのは無理だ。

逃げる大体の位置を確実に予測される。

取り敢えず落ち着いてこの状況を、、、


そんなやりとりをしているとクロも話に入ってきた。

いや、このまま待とう!

ヒヨージョとは話したい事があるからな、、、


そんなはっきりとした発言から。


その場にいたバニングが言った。

あなた責任取れるの?

もし騙されてトップ全員で攻められたら、、、


それはさっきのような不安だった。


そしてクロは驚くべき発言をした。

大丈夫。

ウォルターもリーファも透も回復したし、

俺はヒヨージョ以外なら束にかかられても負けない。

そう言ったのだ。


唖然とするアタシ達。

するとクロが

あと俺がその装置持ってても良いか?

そう言った。


そしてどこかへ行こうとしたのだ。


あたしはそれを静止した。

ちょっと、、、どこ行くんだよクロ。

遠くへ行きすぎたらダメだろ。

そう言いながら。


それに対してクロは、

人の排便がみたい変態なのかあんたは?

大丈夫。すぐ戻ってくるさ。

そう言ってどこかへ行ってしまった。


しばらくして、、、

クロは歩いていた。

モディフィカの指定の位置の外まで。


モディフィカが発声器で忠告した。

あなた、、、何をしているの?

あの会話の流れで、、、どういうつもり?


モディフィカがちゃんとした話し方をしている。


それに対してクロは言った。

お前こそこの行動の意味が分からないのか。

もう少しでお前の要望通りになるというのに。


それはどういう、、、

モディフィカがそう言った瞬間。


ザッザッザッ、、、

クロの進行方向から誰かがきた。

そして、、、


ようクロ!!!

元気にしておったかー?

お主から会いに行ってくれるとは、、、!

感激じゃなぁ!!!


そんな事を言った。

ヒヨージョだ。

何故か来ていたのだ。


これにはモディフィカも驚きを隠せなかった。

何でっ!?

この場所は私しか知らないはず、、、!?


うっかり本音を漏らしてしまうほどに。


発生器からのその声を聞いてヒヨージョは言った。

おっ、その声の主は、、、モディフィカじゃなぁ。

また変なもの作りおって!

というかクロ!何でそんな怪しい物付けとるんじゃ。


あり得ないくらい飄々に。


それに対してクロも言った。

ああ、モディフィカにちょっと弱みを逃げられちまった。

でもアンタの真の目的を聞けば

それは無かったことにしてくれるって言ってきてな。

そして何故かちょうどアンタが来たから

俺も会いに来た今の状況ってわけだ。


こっちもあり得ないくらい飄々に言った。


ま、まさかあなたたち、、、繋がってたのおおお、、、?

モディフィカも話し方は戻ったものの、

声には張りがなかった。


ああ、そうじゃ。

ジャッジメントクロという組織を作れと言ったのもわしじゃ。

クロはな、、、

死にかけておったんじゃ。

あまりにも強大な闇の力を持ち、街を破壊し、

自分をも破壊してしまうほどに、、、


ヒヨージョがそれを話した瞬間。


そんな過去の話はどうでも良い。

それより言ってよかったのか?

ジャッジメントクロの創設者がアンタだって話を

自分からバラしたのは?

その為にしつこく調べてくる奴を消してきたんだろう?

そんなクロの発言が飛んできた。


それに黙っていることしかできないモディフィカ。


ヒヨージョはイキイキと話す。

良いんじゃ。

ジャッジメントクロの未来の英雄の監視。

もうその必要はないからのう。

だって、、、透が英雄になる日はもう近いんじゃからなあ!

やっとわしの思いを全うしてくれる

レベルまで育ってきたんじゃ、、、嬉しいのう!!!


その時のヒヨージョの目には感涙という言葉が似合っていた。


だがその流れを切るような発言が出てきた。

クロだ。


ああ、、、

その事なんだが、、、

やめといた方がいい。

多分アイツには、、、向いてない。

会って直接話して分かった

他のやつにしておけ。


そう淡々と言った。

その直後。

クロは一瞬でヒヨージョに首根っこを掴まれた。


そしてヒヨージョは言った。

透は器なんじゃ、、、

下手したらわしよりもな、、、

誇張なしで神にもなれる存在、、、

お主は今の発言で透をバカにしたことになるが、、、

訂正する気はないのか?


さっきとは違い、目は見開き、

残酷な目でクロを

親の仇であるかのように凝視していた。


それを見たモディフィカは


あなた達は一体、、、

何を企んでいるのおおお、、、!?


あまりの急展開に困惑しっぱなしだった。


そしてここから語られるヒヨージョの本音は

更に衝撃的だという事をまだ誰も知らない。

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