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精霊の舎-21
「夢のホンナはきっと、夢のマギが
自分の力で何もかも気づいてくれることを
待っていたんでしょうね。
私、余計なこと言っちゃったかしら?」
夢のマギが帰ったあと、
マギは食器を片付けながら言った。
ホンナはソファに横になったままで
答える。
「・・・夢の私は、あそこまで、彼女を
放っておいてはいけなかったんだよ。
きっと今頃、ほっとしている。
ホンナにとって、マギがどんなに
大切な存在か、改めて思い知ったことだろうよ」
ホンナに手をさしのべられて、
マギは嬉しそうに、その腕に飛び込む。
そして、夢のマギも、今頃、心の中で
夢のホンナに出会えていることを
心から祈った。
夢のマギは、自分の世界に戻り、
今、フィカの腕の中にいる。
画家になるかどうかなんて、どっちでもいい。
夢のマギは、フィカに抱かれているだけで
十分幸せだった。
― 私の心の中にいる精霊さん。
私は私のやりたいように生きていく。
だから見守っていてください。-
フィカの熱い想いに、夢のマギは、
溶けていった。
続




