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『精霊の舎(いえ)』  作者: 弘せりえ
21/55

精霊の舎-21

「夢のホンナはきっと、夢のマギが

自分の力で何もかも気づいてくれることを

待っていたんでしょうね。

私、余計なこと言っちゃったかしら?」


 夢のマギが帰ったあと、

マギは食器を片付けながら言った。

 ホンナはソファに横になったままで

答える。


「・・・夢の私は、あそこまで、彼女を

放っておいてはいけなかったんだよ。

きっと今頃、ほっとしている。

ホンナにとって、マギがどんなに

大切な存在か、改めて思い知ったことだろうよ」


ホンナに手をさしのべられて、

マギは嬉しそうに、その腕に飛び込む。

そして、夢のマギも、今頃、心の中で

夢のホンナに出会えていることを

心から祈った。


 夢のマギは、自分の世界に戻り、

今、フィカの腕の中にいる。

 画家になるかどうかなんて、どっちでもいい。

夢のマギは、フィカに抱かれているだけで

十分幸せだった。

― 私の心の中にいる精霊さん。

私は私のやりたいように生きていく。

だから見守っていてください。-

 フィカの熱い想いに、夢のマギは、

溶けていった。


                続


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