病室204号室
殺
薄暗いホテルの一室 煙草と香水の香りが吐き気を誘う午前2時。
私は目を覚ました。
「・・・」
酷く痛む頭を抱えて体を起こし、辺りを見回した。
静かな部屋には無数の玩具が散乱している。その中には白い不純物で汚された物も少なく無かった
私は自分が誰かとここで一夜を過ごした事を悟った。
私はソファーに乱雑に脱ぎ捨てられた服を着て、ベッドに居るであろう男に目を向けた
「・・・」
そこにいたのは私の恋人だった。
彼に近寄り息がかかる程至近距離で彼の寝顔を凝視する そして思いっきり頬をぶん殴った
一度殴ったらもう止まる必要はない。一心不乱に殴り続けた
私はこの男がとても憎かった。憎くて憎くて堪らない
彼の肌に拳が触れる度思い出すあの思い
憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い・・・・・
いつの間にか彼の顔は血だらけになっていた。でも彼は起きない
血塗れの肉片が寝息を立てている
あぁこれでよかったんだ。私は肉片(彼)にキスをした
私は彼を愛している。いつまでもいつまでも・・
私はそこで目を覚ました