第14話:続 初めてのバイト初日っ
えーーーーと、タイムスケジュール的に言うと駅前店11時・坂ノ上店14時・川辺店17時ですかー。へー毎年何故か初日だけこのスケジュールでクライアントが依頼してくると……、デパート常葉って変な店ですねっ(断言)
初めてのバイトがイキナリ修羅場な様でやさぐれてますが元気です、阿久津ヒロムでっす。先輩のストマックをクローしてだいぶ落ち着きました。
駅前店には8時半に入店、従業員入口なんて初めてでドキムネです。裏側からってホントに「関係者」になった感があって…なんか大人な感じ?(笑)
「先ずお店の人にはキチンと挨拶するようにね」って山崎さん。
「何だかんだで挨拶出来るか出来ないかで第一印象決まっちまうし、店側の協力も得やすいしなー」って斎藤先輩。
入店証なるバッチを渡される、コレ付けとかないとムッキムキな警備員さんから「Go to hell」とアイアンクローされるそうな…嘘だな多分。
今回のステージは屋上駐車場の一画に設置してあるので車を横付け出来る上に、ステージ・音響・控え室テント全て向こうで設置して頂けるので比較的楽な現場先なんだそうな。
先ずは衣装箱やら販売物やらをどーんとステージ裏のテント内へ。うわー、中学校の体育祭以来ですこのタイプのテント。周りを囲っちゃうのは初めてなんでなんかここにも関係者感が(笑)
さてさて9時の開店時にお客様出入口で戦隊3人でお出迎えをして10分程ショーの告知をするので、それまでに衣装整理とステージを使ってショーの出入りの確認「場当たり」をする。
えー?何です先輩、今俺の立ってる所に布ガムテープで印付とけ?ここがステージのセンターなんですかー、何処の現場でもコレはやるんですね了ー解ー。
「慣れてない奴等だと5人全員の立ち位置バミッたりもする、今回は無問題だ☆」
えっとBGMと本番用テープは音響の山崎さんに渡しておく…と、帰りに忘れない様に回収しなくちゃ。
「まぁ僕が管理するからよっぽどの事が無い限り大丈夫☆最終確認だけよろしくね☆」
赤・青・水獣神の3人がお出迎えだから衣装確認をっと……阿久津でーす、テント入りますよー「今誰も着替えて無いからおっけー☆」
返事を貰ってテント内へ、……赤獣神役の井上さんが泣きながらサイン色紙にサインしてるでござる。今回は3店舗分を今のうち書いとかないといけないんですねぇ、あぁぁ書きすぎて腕の筋が痛むんですね後でマッサージしましょうか?
へー、色紙って初めて見ました。表はポーズ決めてる獣神者の5人…に被らない場所に英語表記でサインですかー、「昔は自由に書けてたケド今は当映が決めたヤツじゃないと駄目」?うーん、でもカタカナで書かれるよりは格好いいかなぁ。
を、裏には主題歌の歌詞がルビ付きで書いてある、これは子供には嬉しいかも。時々何言ってるか分からない時ありますもんねー。
え?「普段は書かないでサイン会中に書く様にしてる」?…先に書いといたら楽なのに?
不思議そうに聞く俺に、井上さんはちょっと照れ臭そうに答えてくれた。
「やっぱりさー目の前で書くと子供がホントにぱあぁって嬉しそうな顔するんだよねぇ、アレ1回見ちゃうとやめられないわー。」
そんな井上さんにみんなからの集中砲火。
「書くのに集中しすぎて猫背になるのはもっと頂けませんよー」
「最近は治しただろ!写真見せられて衝撃的だったからな!」
「猫背レッド」
「おじじレッド」
「馬鹿凡々の父様より歳上レッド」
「お前ら、新人の前位カッコつけさせろよぅぅ(泣)」
井上さん大丈夫です、車座で地べたに色紙置いてサインを全員で書きまくってる時点でカッコいいからは逸脱してますから。えーと1人ノルマ50枚ですかふぁいっとおー☆
取り合えずシュールなんて写真撮っとこ☆




