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第75話 ふわふわと名探偵アガサ少年の事件簿

膨らんでいくバルーンドームを前に、散歩に行こうと言われたワンコの様な大興奮を見せる沖田さんがウザかったので、手のツボ・合谷(ごうこく)を押して転がし、肩甲骨の中央部分のツボ・天宗(てんそう)を押して悲鳴をあげさせた挙げ句、フィギュアフォーレッグロック(Figure four leg-lock)でトドメを刺してみました☆お疲れ様でーす阿久津ヒロムでーす☆


ー因みにツボは優し~く押してあげると、肩こりと頭痛に効くよ♪レッグロックは所謂足4の字固めの事です。でもあの言い方って必殺技みたいでカッコ良くなーい?


「…おーのーれーヒロムゥゥウウウ、肩の爽快感が俺の行動(しかえし)を阻むわチックショウウウウ。」


俺達が誰も笑わない漫才に興じてる間に、他のメンバーはチャッチャカ準備を終わらせたみたい。うぅぅ俺が1番下だから頑張らないとなのにぃ。


「を?設置も安全確認も完了?……おぅお疲れぃ。


あー、この中でバルーンドームやった事無いのはヒロムだけか?ヒロム~、階段の1番上行って片膝立ちしてみ?そうそう、バルーンに背中預けて。


…その状態で出入り口を開けると……気圧の差で中から空気が台風みたく出てる状態になるだろ?その状態でお子ちゃまの出入りをさせる訳だからお前の片膝は階段代わりだ☆踏んでもらえ。


出入り口を開けたら片手と身体で全開を保ちつつ独りずつ安全に内部へ入れてやる…、お子ちゃま掴んどけよ。ちみっちゃい子はホント簡単に吹き飛んでくからな。

モタモタやってると、その間にドームの空気は放出されてっから萎んでって、中で遊んでいるお子ちゃまに覆い被さってくるからな。入れる時は基本的に独りずつ開閉だ、萎んだら出入り口閉めて元に戻ってからまた入れてやれよ。


んー、このくまちゃんドームなら1回5分の…10人位で。スタッフは階段で片膝立ちのメインと、反対側の安全確保と階段下の靴を揃えてやる奴。列の誘導と送風機の監視役の3人で。


午前10時~午後4時までだから1時間半毎に交代…だな。んじゃヒロムと大野と松原で。残りは11時半迄に戻ってくれば良し。あ、出入り口のヒロムにはキッチンタイマー貸してやろう。


では各々がた、携帯は直ぐに連絡着く様に…抜かり無く。………うぇえええーい♪野郎共、草スキー行こうぜ草スキー☆ひゃっほーーーい♪」


運動公園満喫する気満々だな、あの駄目な大人。


何はともあれ運動公園自体はもうオープン済み。バルーンドームの周辺には、今か今かと待ってるちびちゃん達。


さて、いっちょ頑張りますかね☆


「お待たせ~!手を上げて立ってるお兄さんの前に1列に並んでね~☆」



お子ちゃま10人入れて、キッチンタイマーで5分計ってる間は次の子達に軽く注意事項と最近のお子ちゃまのブームみたいなのを雑談でサーチしつつ、「1人ずつ出るよ~。」って片手でストッパーしながら降ろして…。

1時間半毎に交代すること3回、時刻は午後3時過ぎた辺り。

松原さんがドーム内の安全確認をしてた時。



「ヒロム君、中に指輪落ちてたんだけどー。」



この一言が、あんな事件になるなんて思いもしなかったんだ。











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