俺はスライム
俺はあれから、ゴブリンを中心に狩り続けた。偶にスライムなどを狩りながら。仕留め方は、真正面からの一撃の衝撃や触手を伸ばしてから首を絞めたり、それで相手を叩いたりと繰り返した。
もちろん、薬草などの吸収も忘れていない。
異世界に来て一カ月経ったぐらいの時だろうか、俺はスライムからスライム・デュークへと進化した。他にも幾つかのスキルや称号を獲得して。
異世界に来て二カ月が経とうとした時、俺は初めて人と遭遇した。どうやら、今まで直感が反応していたから合わなかったようだ。俺はテンションが上がってその人と話そうとした時に気づいた。
(俺、声出せないじゃん)
俺がその事に気付いた時、その人が俺に斬りかかってきた。俺は、直感が反応したから避けれたが何故この人が攻撃してきたのかは分からない。
「クソッ!今のを避けるか!」
俺はその声を聞いた時に理解した。何故俺が人に襲われないといけないのか。
(そうか・・・俺、魔物だもんな)
俺はその場から逃げ出した。
「待て!お前を野放しにーーー」
出会った人が最後に何か言っていたが俺には分からなかった。俺は森の奥に逃げ込んだ後、どうしたら人に敵意がないことが伝わるかを考えた。答えは自ずと出された。
やっぱり、声を出せないとな。俺はそれから一カ月は森に籠り声を出そうとした。しかし、どれだけ頑張ってもでる声は、ひとつだけだった。声、いや鳴き声といった方がいいかもしれない。
その声とは
「ゆー」
と言う何とも気の抜けるものだった。
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種族:魔物
名前:スライム・デューク(名前はまだ有りません)
性別:不明
ステータス
Lv16/50
体力 160/160
魔力 120/120
膂力 65
防御 34
俊敏 89
賢さ 57
固有スキル:『吸収』『放射』『分解』
スキル:『劣化自動回復(83/10000)』『麻痺耐性Lv4』『毒耐性Lv3』『幻覚耐性Lv3』『物理耐性Lv4』『伸縮』『身体操作』『自由自在』『夜目』『威圧』『衝撃』『狂気狂乱』
称号:『気分屋』『怖がりな弱虫』『無慈悲』『たゆまぬ努力』『美を追求せしもの』『殺戮者』『支配者』
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劣化自動回復:自動回復に劣るが少しずつ体力を回復する。
威圧:敵に圧力をかける。
狂気狂乱:理性を失い、体力の続く限り敵を倒す。全ステータスを2倍する。その人次第で理性を取り戻すこともできる。
美を追求せしもの:物を作るとき細かなところにまでこだわって作った者に贈られる称号。
殺戮者:人、魔物に関わらず大量に殺した者に贈られる称号。
支配者:ある一定の地域の頂点に立つ者。そんな君に威圧を与えん。